5月17日の3時25分、
東京国際空港(羽田空港)を発って、
東京湾。
8時間弱のフライトで、
北アメリカ大陸が見えてきた。
そして雲の下に、
サンフランシスコ国際空港。
ローカル線に乗り換えて、
山肌の下にラスベガス渓谷が現れる。
快晴のマッカラン国際空港。
早速、専用リムジンバスで、
アローヨマーケットスクエアへ。
各業態を代表する店舗が集結する、
パワーセンター。
敷地面積約35万5000㎡の広大な、
オープンエアのショッピングセンター。
2017年1月期の売上高は、
4858億7300万ドル、
1ドル100円換算で48兆5873億円。
伸び率0.8%。
世界に1万1695店舗を展開し、
米国市場では5332店。
ウォルマートを牽引するのが、
最強のフォーマット「スーパーセンター」。
メモリアルデーを控えて、
売場は星条旗一色。
メモリアルデーは、
戦没将兵追悼記念日で、
5月の最終月曜日。
今年は5月29日。
連邦政府が定めた祝日。
もともとは南北戦争で亡くなった、
北軍兵士を称えるために始められたが、
第一次世界大戦後は、
すべてのアメリカ合衆国兵士を悼む。
アメリカ人の愛国心を高める。
青果はクオリティが高まっている。
白木の什器を導入して、
ナチュラルさを出す。
鮮度100%ギャランティ。
つまり鮮度が気に入らなければ、
理由の如何を問わず、
返品返金を受けつける。
スポーツ売場の、
バスケットボールのゴール。
天井の高い店だから
こんな演出ができる。
店はメモリアルデーをきっかけに、
夏に突入する。
その切り替えのプロモーションを、
どこよりも早く、鮮明に打ち出す。
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」
それがウォルマート。
ほかにも有力業態の、
トップ企業が揃う。
ベビーザらス。
1691店、115億4000万ドルの、
トイザらスのベビー事業。
オフィスマックス。
2位のオフィスデポと経営統合して、
今や1位のステープルズと複占状態。
家電専門店のベストバイ。
もちろん世界第1の家電チェーン。
1575店で、
年商3940億300万ドル、
3兆9403億円。
ただし伸び率はマイナス0.3%。
顧客サービスを行う、
「ギーク・スクワッド」と呼ばれる
専用バン。
広大なショッピングセンター内を
バスで移動して反対側を視察。
ホームセンター世界ナンバー1の
ホームデポ。
売上高945億9500万ドル、
9兆4595億円。
6.8%の伸びと好調。
アメリカ、カナダ、メキシコに、
2278店舗を配置。
4月30日で終わった第1四半期の売上げは、
前年比4.9%増加して239億ドル、
既存店売上高は5.5%増加。
純利益は11.7%増加して、
20億ドルと好調だ。
ほかにも、
ホームファッション1位、
ベット・バス&ビヨンド。
オフプライスストア1位、
マーシャルズなどなど、
有力企業が勢ぞろい。
初日はアメリ小売業の全体を学ぶために
衣食住すべての業態を視察する。
それがBasicコースの特徴だ。
そしてスーパーマーケットナンバー1の
クローガーへ。
このエリアではスミスの店舗バナー。
クローガーの2017年1月の最新決算。
1153億3700万ドル、11兆5337億円。
5.0%の伸長。
全米だけの展開で店数は3899。
大ヒットのPB「Simple truth」は
売場のいたるところで展開。
初日は長い長い1日。
その疲れを癒してくれたのが、
夕食懇親会。
乾杯の発声は、
㈱ヨシヅヤの竹中秀二さん。
一般事業本部販売部店長。
メインはプライムリブステーキ。
1人ひとりに焼き具合を聞いて、
切り分けてくれる。
やっと宿泊ホテルのバリーズに到着。
長い長い初日を終了。
お疲れ様。
いよいよ、始まります。
第24回商人舎US研修会。
今回は、
何かが起こる予感がする。
(つづきます)
〈結城義晴〉