外国から帰って来ると、
時差ボケになる。
長期滞在でも短期出張でも、
多かれ少なかれ、
時差ボケに陥る。
しかし、それを解消する方法がある。
飛び切りの特効薬がある。
ゴルフだ!!
半日ほど、太陽を浴びて、
体を動かし、水を飲み、そして歩く。
球を打つこと以外、
何も考えずにラウンドする。
多摩カントリークラブ。
名門。
そこで名人会。
1989年からやっているから、
もう28年。
浅香健一プロ。
そしてロングヒッター。
鈴木國朗プロ。
楽しいラウンドで、
時差ボケは一挙に解消された。
その後、夕方、
東京・赤坂見附。
ニューオータニ。
生団連平成29年定時総会。
国民生活産業・消費者団体連合会。
略して「生団連」
このネーミング。
実にいい。
もちろん「経団連」に対抗する意味。
創設者の清水信次名誉会長がつけた名称。
「何時如何なる時でも
わが国民の生活生存に
必要な生活必需品(衣・食・住)の
安心・安全、安定した供給を可能とするため
生産・製造、流通、サービス関連事業者
及びこれらの団体と
国民生活の代表である消費者とが
一体となって平時より研究、検討し、
地震、津波、台風、干ばつ冷害等の
天変地異、戦争、国際紛争、テロ等の
あらゆる危機に備えて、
政府、行政への提言、実行を要請し、
もって国民の生活と生命の防衛
及び更なる安全と質的向上に
大きく寄与することを目的とする」
格調高い。
会員数548企業・団体。
小川賢太郎会長が冒頭に、
4つのスローガンを解説しつつ挨拶。
(株)ゼンショーホールディングス代表取締役会長兼社長。
自民党・公明党の代議士の次に、
河野太郎衆議院議員。
自由民主党行政改革推進本部長にして、
衆議院消費者問題特別委員会筆頭理事。
消費者問題の指令塔を自任する。
頑張ってもらわねばならない。
その後、消費者団体代表の音頭で乾杯。
岩﨑高治さん。
(株)ライフコポレーション社長。
フランクフルトとミラノの感動を話した。
特にイーペルのこと。
日経新聞次長の白鳥和生さんが、
加わってくれて写真。
(株)エコスのお二人。
会長の平富郎さんと副社長の平典子さん。
ゴルフのお約束、させられた。
それから全日本食品(株)のお二人。
齋藤充弘会長と平野実社長。
それから川一男さんと握手。
川さんは、ダイエー副社長から、
マルエツ社長、
シジシー・ジャパン副会長を歴任。
業界きっての戦略家、政策通。
私は駆け出しの1978年ごろ、
川さんにインタビューしたことがある。
ダイエーの生鮮部長だった。
それ以来の付き合い。
松井秀夫さん。
大木ヘルスケアホールディングス(株)
代表取締役会長兼社長。
「俺は結城さんのファンだよ」
まことにありがたい。
スーパーマーケットの3協会の事務方。
右から増井徳太郎さん、
江口法生さん、前田伸司さん。
増井さんは、紀ノ国屋ファウンダーで、
新日本スーパーマーケット副会長。
江口さんは、
日本スーパーマーケット協会事務局長。
前田さんはオール日本スーパーマーケット協会常務理事、
この6月の総会で昇任。
そして井上淳さん。
生団連専務理事にして、
日本チェーンストア協会専務理事。
最後はやはり、
清水信次名誉会長。
もう91歳になられた。
最後の最後は、並木利昭さん。
ライフコーポレーション専務取締役。
この生団連の存在意義は深い。
なんとしてもこの活動を、
広め高めていかねばならない。
さて、日経電子版の経営者ブログ。
丹羽宇一郎さんが書くのは、
「ゆで上がる日本」
伊藤忠商事元社長、会長、
元中国大使。
「最近の日本の空気に
嫌なものを感じざるを得ません」
「国会および首相官邸の動きを見るにつけ、
脳裏をよぎるのは企業経営にとって
最もまずい状況です」
一言で言えば、
「ゆでガエル」の状態。
「1日の温度変化はわずかに
0.01度かもしれません。
しかし、それが100日続けば1度変化し、
1年では3度以上変化することになります」
「こうした兆候というのは
何も手をうたないので
少しずつ積み重なります。
そして我々のまともな感覚が、
慣れのなかで少しずつむしばまれ、
やがて問題を問題として
感じられなくなります」
丹羽さんは指摘する。
「今、日本全体がこのお湯の中で
気分良く暮らしている状況」
閣僚や政治家の不祥事・不適切な発言。
与党による問題法案の強行採決。
「異次元」とまでいわれた日銀の金融緩和。
「そのような指摘は全く当たらない」
という官邸幹部の決めゼリフ。
「記憶にございません」という官僚の答弁。
「そのうちなんの違和感も
抱かなくなるのかと思うと
空恐ろしくなります」
ゆでガエルであることに、
気づく瞬間。
丹羽さんは2パターンを示してくれる。
第1は、
外部の人がお湯に手を突っ込んで、
「熱い!」と叫んでくれること。
第2は、
「残念ながら死の間際です」
「幸いにして最近、前者が現れました」
「共謀罪法案に対し、
ケナタッチ国連特別報告者が
『プライバシーや表現の自由の
過度の制限につながる恐れがある』と、
安倍晋三首相に書簡を送ってくれました」
まさに「熱い!」と叫んでくれた。
「官邸はこれに対し、
不自然ともいえるほどのけんまくで
猛反発しました」
「現下の国内の雰囲気、
そして官邸の過剰な反応は、
大戦の前、国際連盟を脱退していった
日本を想起させます」
「この声をよい教訓として、私たちは、
このヌルマ湯から脱するための行動を
起こさなければなりません」
「ゆで釜の中で、
穏やかに死に近づくくらいなら、
こう申し上げたい」
「『沈黙は金』が、
いつも賢人の振る舞いとは限らない。
それは時と場合によります」
日本全体ゆでガエル。
この指摘は、ほんとうに、
自覚しておかねばならない。
経団連しかり、
対比的存在の生団連しかり。
〈結城義晴〉