Everyone! Good Monday!
[2017vol33]
2017年も第33週、
8月は第3週、
つまり8月の真ん中。
そして今日14日はお盆の中日。
明日15日が終戦記念日。
そして明後日16日が盆の明け。
お盆商戦も真っ盛り。
けれど商売の中にも、
忘れてはならないことがある。
「ほぼ日」の糸井重里。
巻頭言の今日のダーリンで、
夏になると、同じように思うことを語る。
「この世は、
生きているものだけのものでなく、
生きているものと、
死んだものが、
いっしょにまじって
暮らしている世界なのだ」
同感。
「生きているということは、
型のなかに粘土が詰まっている状態だと、
ぼくは思った」
「じぶんが、ここにいる、
ぼくの存在の分だけ、
そこにあるはずの空気をどかしている」
「ぼくは、つまり、
ぼくの存在と同じ凹型と共にあるのだ」
「そして、仮にぼくが死んだとしたら、
そこにぼくのかたちをした凹の型が残る。
型が残っているかぎりは、
ぼくはそこに在る」
哲学的な凸凹論。
「よく言うだろう、人は死ぬ、そして、
人びとから忘れられたときに、
もう一度死ぬと」
「凹型がなくなってしまったとき、
あったはずの凸が消えてしまう」
「人がひとりでも、
亡くなった人を
思い出せるならば、
その人は生きている」
「夏は、人びとが
死んだ彼や彼女を思いだすから、
生きている人と死んだ人が生きていて、
世界が混雑する」
「いつまでも忘れてもらえないのも、
ちょっと切ないかもね」
それも、同感。
今日はお盆の中日で、
明日は終戦記念日。
たくさんの亡くなった人のことを、
たくさんの生きている人が思う。
しかし生きている人も、
亡くなった人も、
みんな生きている。
それは人だけではない。
猫も犬も。
朝日新聞『天声人語』
芭蕉の出羽の旅。
超有名な一句を吟じた。
閑さや岩にしみ入る蝉の声
さらに、芭蕉のもう一句。
やがて死ぬけしきは見えず蝉の声
こちらもいいし、いや、
こちらの方がいいかもしれない。
天声人語。
「生き急ぐかのごとく
一心不乱に鳴くセミの声に、
人は生命のはかなさを思う」
ちょっとありきたり。
そして結語。
「環境激変の世、
俳聖が聞いたとおぼしきニイニイゼミとて
運命は予測しがたい。
二百数十年後、日本の夏空に
蝉時雨は響いているだろうか」
つまらん。
読んで、損した。
芭蕉は芭蕉でよろしいけれど。
蝉にも凸凹論は当てはまるか。
しかしこの期の蝉は、
彼らが多産多死であることを、
私たちに教えてくれる。
これも種の保存のためなのだろう。
さて、今月の商人舎標語。
そして月刊商人舎8月号のmessage。
「おためしください」
「おためしください」
…「では、いただきます」
「はい、喜んで!」
食べものは、
食べてみなければ、
良さがわからない。
だから「おためしください」。
だから、試食・試飲。
So, give it a try!
着るものも、
使うものも、
楽しむものも。
試してみなければ、
モノがもつコトは判明しない。
つまり価値は体験できない。
しかし「おためし」は、
誰のためにするのか。
顧客のためか?
いや、違う。
自分のためだ。
自分たちのためだ。
自分が選んだ商品、
自分たちがつくった商品。
それを顧客に評価してもらう。
その顧客の評価が、
次の商品の選別につながる。
次の商品の開発に結びつく。
しかしそれ以上に、
「おためし」で喜んでもらったら
うれしいじゃないか。
そのうえ買ってもらったら
幸せじゃないか。
君は、どうだ?
「おためしください」
…「では、いただきます」
「はい、ありがとう」
〈結城義晴〉
お盆商戦期間にもどんどん、
「おためしください」を、
ためしてください。
その後の秋の商戦にも、
年末の商戦でも、
「おためしください」を、
ためしてください。
しかしそんな商売の中にも、
忘れてはならないことがある。
では、今週も、
Good Monday!
〈結城義晴〉