惣菜チェーン「でりしゃす」。
全17店を閉鎖。
O157の集団中毒事件を起こした店。
群馬県に12店、栃木県に3店、
そして埼玉県に2店を展開。
昨19日付で全店閉店。
(株)フレッシュコーポレーションの事業。
この会社は群馬県太田市に本部を置き、
現在、スーパーマーケット27店を経営。
1978年に「フジマート」として創業し、
1995年に(株)フジタコーポレーションに、
社名変更。
スーパーマーケット3フォーマットを展開。
フジマート、マルシェ、アバンセ。
惣菜インショップ展開もしているから、
全店を閉鎖すると、
スーパーマーケットも困るだろう。
つまりはフレッシュコーポレーションも、
経営が危うくなったということだ。
2016年から、
(株)ゼンショーホールディングスの孫会社。
だからゼンショーの株価も下がった。
一方、「トング 注文殺到」
日経新聞の夕刊の記事。
「たった2日間で約1万本の在庫がなくなり、
ほぼ品切れ状態。こんなことは初めてだ」
(株)田辺金具(新潟県燕市)。
トングなどの調理用品を生産する会社。
もっとも要望が高いのは、
「先端に抗菌加工を施した、
樹脂製のカラートング」
持ち手のステンレス部分と一体成型する。
だから雑菌が入り込みにくい。
同社の工場はフル稼働。
今後6万本以上の生産計画を立てた。
各社の惣菜コーナーや惣菜ショップは、
トングの交換・消毒、手洗いの徹底を実施。
あるいは量り売りをパック詰めに変更。
しばらくは「量り売り」は激減するだろう。
そのかわりにコンビニの惣菜は、
売上げが上がるかもしれない。
しかし惣菜の購買がストップして
手づくりブームが起こるとは、
考えられない。
衛生管理の徹底と、
できたて惣菜の販売。
相反するテーマに取り組むのが、
イノベーションの本質である。
いまこそ、この、
イノベーションが生まれるときだ。
さて、商人舎ミドルマネジメント研修会。
第12回開催の2日目。
どれだけ学んで、
どれだけ理解できたのか。
それを自ら知るためのテスト 。
昨夜遅くまで、そして今朝早くから、
全員が真剣に勉強している。
その成果を試すために、
30分のテストに取り組む。
試験に臨む姿は、ほんとうに美しい。
そして2日目の第1講義は、
結城義晴が担当。
冒頭に理解度テストの解説をする。
テストを終えた直後の説明は、
さらに理解を深める。
ただし記述式のこの理解度テストは、
テストのためのテストではない。
実行のための理解度テストである。
「知ったこと」と「実行すること」は違う。
実行しなければ意味はない。
ファヨールの経営管理論から、
戦後の人間関係論、行動科学論、
さらに日本の戦後マネジメント教育、
その問題点までを、一気に語る。
流れ作業やオートメーションは、
ヘンリー・フォードによって生まれた。
その際に、フォードは、
アメリカの牛肉パッカーをモデルにした。
20歳代に取材体験した牛肉の解体工程を、
朝からパフォーマンスして説明した。
第2講座は、白部和孝さん。
シラベ・リテイル・システム研究所代表。
情報システムと計数の第一人者だ。
在庫管理と人件費コントロールの、
2つの視点から現場の計数を講義。
私は会場の横で、
商人舎magazineWeb会議。
隣はWebコンサルタントの猪股信吾さん、
Facebook担当の内田憲一郎さん、
そして商人舎編集スタッフ鈴木綾子。
短い時間だったが、
中身のあるミーティングだった。
商人舎Webサイト、
また小さな革新が進む。
講師は井坂康志さん。
ドラッカー学会事務局長、
ものつくり大学特別客員教授。
ドラッカー・マネジメントの基本から、
フィードバック分析まで、
ドラッカー研究者の一人として
わかりやすく講義してくれる。
最後は受講生からのQ&A。
それらの質問のいずれもに、
井坂さんはわかりやすく言葉を選んで、
ていねいに答える。
井坂さんにも心から感謝して握手。
コーヒータイムを挟んで、
5時から8時まで、
再び結城義晴の担当。
まずは経営の計数。
ROA主体の経営分析。
そしてドラッカー・マネジメントの本質。
さらに店長とミドルのマネジメント。
さらにコミュニケーションから、
リーダーシップまで。
そのリーダーシップの、
4つのスタイルと実践方法。
これも一気に語った。
商人舎ミドルマネジメント研修会は、
実践のためにある。
8時からの夕食。
すぐに、自習室の会場には、
多くの受講者。
席は、半分ほど埋まっているだろうか。
この場にいない人たちも、
自室でそれぞれ復習している。
明日の第2回理解度テストに向けて。
学習は実践のためにある。
成果に結びつけなければ、
学ぶ意味はない。
Practice comes first!
〈結城義晴〉