Everybody! Good Monday!
[2017vol39]
2017年第39週。
9月第5週に入った。
3月期決算の企業は、
上半期最後の週。
商人舎magazineの、
Weekly商人舎日替り連載。
月曜朝一・2週間販促企画が書く。
今週は今日の月曜が給料日。
金曜日はプレミアムフライデー。
そして日曜から10月。
安倍晋三首相が首相官邸で記者会見。
28日召集の臨時国会冒頭、
衆議院を解散して、
総選挙をする。
この「衆議院解散」の制度は、
「憲法が保証する首相の権利」といわれるが
憲法には「首相が解散権を持つ」とは、
書かれていない。
憲法7条に書かれているのは、
「天皇は『内閣』の助言と承認に基づいて、
衆議院を解散する」
これを勝手に「解釈」して、
首相が衆議院解散を行う権利がある、
とされている。
しかもその衆院解散の根拠を、
消費増税の使途の変更に求め、
「国民の信を問う」とした。
自ら名づけて、
「国難突破解散」?
10%への消費増税は、
2019年10月に予定されている。
この2年後の増税分のうちの2兆円を、
看板政策の「人づくり革命」に充てる。
安倍流の「人づくり革命」とは、
幼児教育の無償化などだが、
基礎的財政収支の黒字化に関しては、
目標としていた2020年度達成は、
「困難となる」と先送りを表明した。
テレビ中継を見ていて、
無理筋だと感じた。
強引に解散・総選挙に持ち込もうという、
意図があると思う。
私が感じた印象だ。
それに対して、
小池百合子東京都知事。
国政新党「希望の党」を設立し、
代表に就任した。
こちらも、都知事の職責はどうするんだ、
といった疑念がないわけではない。
しかし、「希望の党」の選挙公約に、
「消費増税凍結」を掲げる。
「実感の伴う景気回復まで、
消費増税は立ち止まる。
さもなければまた景気の腰折れを招く」
さらに強調するのは、
「政権選択選挙と認識している」
全選挙区で候補者擁立を目指す。
日経新聞のインタビュー。
「だんだん機が熟していった。
悠長にやっているわけにはいかない。
普通の感覚として、
10月22日に衆院選というのは
政治のチョイスとして十分あると思い、
様々な準備はそこに照準を合わせていた」
今日の安倍vs小池の試合は、
完全に小池の一本勝ち。
一方が「消費増税」の使途を変えることを、
解散総選挙の大義にしようとしたら、
他方は「消費増税」そのものを、
「凍結」すると返した。
庶民に受けるのは明らかに後者だ。
無理やり大外刈りを決めに入ったら、
返し技が見事にかかって、一本。
これも私の印象。
以前にこのブログで書いたことがある。
「勝ちを知るに五あり」〈『孫子』〉
その一、
戦うべきと戦うべからざるとを、
知る者は勝つ。
その二、
衆寡の用を識(し)る者は勝つ。
その三、
上下の欲を同じうする者は勝つ。
その四、
虞(く)を以て不虞を待つ者は勝つ。
その五、
将の能にして君の御せざる者は勝つ。
第一は、
戦うべき状況かどうかを、
判断できる者が勝つ。
いま、勝手に決めたルールで、
冒頭解散総選挙をするときか。
後ろめたいことを隠そうというのでは、
それは戦うべき時ではない。
第二は、
現場の作戦行動を兵力に応じて、
適切に工夫できる者が勝つ。
第三は、
組織の上から下まで、
同じ思いと欲を共有している者が勝つ。
自民党からも希望の党への移籍者が出る。
上下の欲は共有されているのか。
民進党はもう終わりだろうけれど。
第四は、
自ら深く考えて準備をし、
相手が準備のないまま行動するのを
待ちかまえている者が勝つ。
これが今回の小池新党に当てはまる。
「待ちかまえている」という感じ。
勝利とは、
自ら勝ち取るものではない、
敵に恵んでもらうものである。
〈塩野七生〉
最後に第五のタイプは、
現場の指揮官たる将の能力が高く、
最高責任者である「君」は、
将のたづなをとって、
いちいちコントロールはしない。
そんな者が勝つ。
側近の、例えば若狭勝衆議院議員の、
将としての能力が高いかはわからないが、
しかし小池百合子はうまくやったと思う。
孫子に照らし合わせると、
小池百合子が勝ち
安倍晋三は冷や冷やもの
前原誠司は負ける。
これも私の印象だ。
政治の世界は、
開けてみなければわからないけれど。
灯を消して人間の闇虫の闇
〈朝日俳壇 長野市 縣 展子〉
「虫の闇」は趣きがある。
政治の世界は「人間の闇」だ。
さて月曜日から政治の話で恐縮。
朝日新聞「天声人語」
「ブルーマンデー」を語る。
「いくつになっても学校や勤めのある限り、
月曜は気分が重い」
「月曜の午前に心筋梗塞など、
心疾患事故」が多い。
「週の初めは、仕事の段取りを決め、
外せない会議や上司への報告も多い。
急に仕事モードに入るのは心臓に悪い」
そこで提案するのが、
「スローマンデー」
「月曜の朝、職場に着いても
いきなりギアを高速に入れない」
幸いに小売りサービス業は、
土曜日曜が書き入れ時。
店舗では「スローマンデー」が、
実践されているかもしれない。
考えてみればこれもなかなかいい。
Slow Mondayから少しずつ、
Weekendに向けて、
Gearを上げていく。
では、みなさん、
スローマンデーは、いかが?
Good Monday!
〈結城義晴〉