毎日、指折り数えている。
帰国の日を。
アメリカにやって来て19日。
その間10月10日に、
第48回衆議院議員選挙の公示。
投開票は明日。
9月28日に衆議院解散。
解散にはハリケーンではないが、
名前が付けられる。
1953年の「バカヤロー解散」
ご存知、吉田茂首相。
1966年の｢黒い霧解散｣
佐藤栄作首相。
1986年の｢死んだふり解散｣
これは中曽根康弘内閣。
2003年の｢マニュフェスト解散｣
小泉純一郎首相。
そして今回は｢国難突破解散?」
これは妥当ではないし、つまらん。
私も人生はじめてのことだが、
投票できなかったし。
チェコの下院選挙のように、
ポピュリズム解散の臭いがするし。
私の選挙区の候補は、
自民党の40歳、3回当選の前職男性、
希望の党の35歳の新人女性、
そして立憲民主党の34歳の新人男性。
立候補者が若返っているけれど、
希望と立憲民主のつぶし合いで、
おそらく自民党が勝利するのだろう。
希望の候補も立憲民主の候補も、
はじめから比例区狙いだろうか。
アメリカでは日本の衆議院選、
ほとんど報道がない。
ニューヨークでは、それよりも、
ヤンキースの話題に集中している。
ワールドシリーズに進出できるか。
さて、商人舎USA研修会。
スペシャルコースも、
視察最終日。
専用の大型バスで、
ハドソン川のトンネルをくぐって、
ニュージャージー州に向かう。
目的はウェグマンズ。
2017年7月オープンの最新店。
入口のトンネルを入ると、
市場スタイルの青果部門。
これがすごい。
この感動が、
ウェグマンズの良さである。
何度来ても、そのことを実感する。
ウェグマンズは2000坪級の店舗で、
1店平均売上高90億円。
この超級の売上高を創るために、
SKU数を増やす政策をとる。
｢多SKU化｣である。
アスパラガスのコーナーは、
それがよくわかる。
小容量パック、大容量パック、
そしてばら売りの商品化。
これで全方位的に、
多様な顧客ニーズに対応して、
売上高を積み上げる。
ナチュラルチーズの対面ショップは、
青果の裏側から右に移った。
フードサービス部門は、
店舗の右翼に配置。
午前11時に開店して、
ランチニーズに応える。
だからまだ開店前。
そのフードサービスの導入部に、
新設されたバーガーバー。
イートインコーナーは、
店舗右端に配置された。
さらに最右翼には、
別棟スタイルのワインショップ。
広い店内にラック形式の陳列。
産地別、品種別、価格別で、
丁寧なプレゼンテーション。
奥はビールショップ。
ウェグマンズで記念写真。
みんなに並んでもらう。
そして元気よく、ポーズ。
急きょ、立ち寄った
ハノーバーのアルディ。
1万平方フィート(281坪)の小型店。
入口から入ると、
ワンウェイコントロールでグロサリー。
段ボールカット陳列で、
3段のゴンドラに並べられている。
青果は店舗中央の奥に配置。
鮮度が格段に良くなってきている。
ラージAの卵1ダースが1.59ドル。
今日の特売ミルクは、
1ガロン1.94ドル。
飛ぶように売れて、
売場に面した在庫はこれだけ。
もちろん奥に在庫はある。
レジは座って対応するヨーロッパ方式。
チェックアウトは驚くほど速い。
そこにはアルディならではの工夫がある。
このスピーディさこそ、
アルディのサービスである。
一路、ニュージャージーから
マンハッタンへUターン。
その間も車内講義はずっと続いた。
ウェストフィールド・ワールドトレードセンター。
3階のイータリー2号店。
入口の丸テーブルで、
視察のポイントを説明。
金曜の午後1時過ぎ。
店内は大繁盛。
ベーカリーショップには、
長い行列ができている。
私は、パスタレストランで昼食。
㈱関西スーパーマーケットの三人と一緒。
私の隣から濱田哲男さん、
清水裕之さんと建内卓也さん。
濱田さんは荒巻店店長、
清水さんは第1店舗運営グループ、
トレーナーチームのチームリーダー。
そして建内さんは京阪大和高田店店長。
スパークリング白ワインをいただく。
女性が手際よくサーブしてくれる。
魚介類のリングイネ。
トマトソースの生パスタ。
スパークリングワインもパスタも大満足。
そして、ちょっとだけ観光。
ワン・ワールドトレードセンター。
ニューヨークの新しいシンボル。
911メモリアル。
旧貿易センター跡地につくられた、
慰霊碑のノースプールとサウスプール。
亡くなった人全員の名前が刻まれている。
その人の誕生日には、
ボランティアによって、
バラの花が付けられる。
快晴の空のもとで、
プールに虹が見えた。
ワールドトレードセンター新駅舎の
オキュラス。
スペインのサンティアゴ・カラトラバ設計。
全員で記念写真。
世界一美しい駅かもしれない。
そしてル・ディストリクト。
ブルックフィールドプレイスにある。
フランス版イータリー。
フランスの食をテーマに、
外食と内食が融合した人気スポット。
マーケットの入口では、
ハロウィーンのプレゼンテーション。
店舗の外側には、
本格的なフレンチレストランもある。
ワグナーパークで、
自由の女神をバックに写真。
女神は小さすぎるし、
逆光で今ひとつ。
こんな感じで、女神が、
横を向いて立っている。
気を取り直して、
ワンワールドトレードセンターを背景に。
チェルシーマーケット。
ナビスコ倉庫跡の商業施設。
ハロウィーンプレゼンテーションは、
全米最高。
IDのポップアップストア。
大人気のロブスター・プレイス。
オイスターバーや立ち寿司もあり、
いつも人でにぎわっている。
ヘラルドスクエアのターゲット。
今日10月20日にオープン。
ほやほやのフレキシブルマーケット。
ターゲットの実験的新フォーマット。
地下1階と地上1階の2層に、
衣食住フルラインを揃える。
コンパクトな店舗。
ふくよかな女性のマネキン。
このリアルさが、
お客の購買意欲を刺激する。
子どものマネキンもかわいい。
食品を扱うマーケット。
冷凍食品はリーチイン。
ドラッグ部門はCVSファーマシーが担う。
スマートフォンの対面コーナー。
1階のレジには長蛇の列。
銀行方式でどんどんさばいていく。
入口に並んだ、
ターゲットのマスコット。
目にターゲットマークがあしらわれた、
犬のぬいぐるみ。
もちろん販売している。
白石裕一さんは
大型のマスコット犬とツーショット。
㈱セブンスター営業企画部長。
こちらもかわいらしい。
私もツーショット。
金曜日の夕方、
マンハッタンは大渋滞。
ゼイバースに到着したころは、
すっかり日が暮れた。
たった1店の大繁盛店で、
地元住民にこよなく愛されている店。
シタレラは、
ニューヨークデリの店。
しかし青果、鮮魚、精肉、
そしてグロサリーを揃えて、
フルラインのスーパーマーケットになる。
専門店でもフルライン。
逆に言えば、
スーパーマーケットとしては、
惣菜がユニークで強い。
隣接して、
フェアウェイマーケット。
山積みされた青果売場は圧巻。
鮮魚の対面売場。
精肉の対面売場は
鮮魚の裏側。
つまり作業スペースは真ん中で共有。
ゼイバース、シタレラ、
フェアウェイマーケットは、
急ぎ足での短時間視察。
しかし風のように通り過ぎたが、
この3店舗は私たちに、
くっきりとした印象を残してくれた。
その印象こそ、この3店それぞれの、
ポジショニングそのものである。
それがニッチャーとして生き残る、
重要な要件となっている。
ポジショニングは、
ポピュリズムとは、
まったく次元を異にする。
この3店で、specialコースの視察は、
すべて終了。
そしてタイムズスクエア。
シーフードレストランへ。
ROSIE O’ GRADYS。
お別れディナー。
今回は少人数のツアー。
その分、みんなの交流が深まった。
乾杯のあいさつは、
松本隆文さん。
㈱マツモト社長。
生ガキと生ハマグリの前菜。
メインディッシュは大きなロブスター。
おいしい料理と楽しい会話。
ニュージャージーとマンハッタン。
見て、学んで、そして食べて、飲んだ。
まさにイータリーのような一日だった。
(つづきます)
〈結城義晴〉
