プロ野球日本シリーズ。
福岡が横浜に逆転で勝って、
4勝2敗で決着。
チャンピオンフラッグを、
福岡に持ち帰る。
第6戦は11回裏の劇的なサヨナラ勝ち。
横浜から移籍した内川聖一が、
このシリーズでも大活躍。
内川は大分県出身だから、
まあ、福岡ホークスは地元で、
故郷に錦を飾ることになった。
私は、
博多生まれの横浜育ち。
これを学生時代から、
キャッチフレーズにしている。
本籍地・福岡。
現住所・横浜。
だから私にとっては、
本籍地が現住所に勝った。
福岡ソフトバンクホークスは、
8度目の日本一。
南海ホークス時代に2度。
1959年と1964年。
このときの監督は鶴岡一人だった。
ダイエーホークス時代に2度。
1999年と2003年。
どちらも監督は王貞治。
オーナーは中内功さんで、
流通業が球団をもって、
華やかな時代だった。
ソフトバンクホークスとなって4度。
2011年、2014年、2015年と、
今回の2017年。
2011年と2014年の監督は秋山幸二、
2015年と2017年は工藤公康。
今度は孫正義さんがオーナー。
しかしすごい監督ばかりだ。
電鉄会社、流通業、
そしてIT企業。
ホークスは、
日本の産業の歴史を、
そのままに体現してきた。
ところで、優勝すると、
地元やチームに関連する小売業などが、
優勝セールを行う。
負けたチームの関連企業も、
残念セールを展開する。
4勝2敗で土曜日にシリーズが終わると、
日曜日は優勝セール・残念セール。
いい具合に集客ができて、
売上げも上がって、
小売業としてはいいんじゃないか。
最終戦までもつれこんで、
日曜日の夜、優勝が決まると、
月曜日から優勝・残念セール。
タイミングはよろしくないと思う。
そんなことを考えたりする3連休である。
何はともあれ、
故郷、おめでとう!
さて本に恋する季節です!
今年の読書週間の標語。
私の年になると、
「恋する季節」はなじまない。
しかし若い人たちを、
本の世界にいざなうには、
いい標語だろう。
読むこと、
書くこと、
行うこと。
丸岡秀子のことば。
長野県佐久市が、
「コスモスプラン」と名づけて、
運動を展開している。
読むだけではなく、
書く、行う。
私も日々、実践しているだけに、
おおいに共感している。
日経新聞巻頭コラム「春秋」
「15世紀の半ば、
グーテンベルクが活版印刷を発明して
世界は大きく変わった。
あらゆる情報が大量に印刷され、
壁を越え、それを人々が
共有するようになった」
「長い歴史を持つその文化は
ITの前に劣勢ではあるが、
決して捨て置けぬ資産の山」
「ネット上の知識の多くも
もとは印刷物である」
これは本当にその通りだ。
商人舎も「紙と網」と称して、
月刊商人舎と商人舎magazineを、
発刊し、発信している。
紙の月刊雑誌「商人舎」。
ネットの商人舎magazine、
そして流通SuperNews。
現代社会では、
こうして選択肢が増えていく。
それが便利で、それが豊かさだろう。
コラムは最後に述懐する。
「紙ならではの質感がまた、
本の魅力だ」
かつては凸版印刷の、
文字の凸凹と、
印刷の匂いが、
何とも言えない魅力を出した。
今はオフセット印刷で、
誌面はつるつるしている。
それでも出来立ての本や雑誌の、
インクの匂いは、
何度、経験してもいいものだ。
読書週間、
本や雑誌そのものを、
楽しんでみてください。
日経新聞の記事タイトル。
「100兆円のリンゴ」が
支える米株式相場
アメリカの株式相場。
11月3日のダウ工業株30種平均。
11月4日も続伸し、
連日過去最高値を更新。
「アップルが1銘柄で、
ダウ平均を30ドル超押し上げた」
7~9月期の売上高は、
前年同期比12%増。
2年ぶりに2桁の増収。
スマホ「iPhone」、
タブレット端末「iPad」、
パソコンの「Mac」。
3製品がそろって2四半期連続で増収。
アプリ配信の「アップストア」など、
サービス事業は34%増。
iPhoneに次ぐ2番目の稼ぎ頭。
3日発売のiPhone10周年モデル「X」
Xは「テン」。
アラビア数字の10。
「行列が帰ってきた」。
「X」発売当日の昨日3日、
購入希望者が店頭に列を成した。
アメリカのショッピングセンター。
アップルストアだけは例外なく、
人を集めている。
マイクロソフトは、
アップルと比べるとずっと少ない。
スポーツのディックスも、
人は集まる。賑わう。
アップルもディックスも、
買っているのではなくて、
集(つど)っている。
賑わっている。
楽しんでいる。
結果として、売れている。
集まる・賑わう・売れる
集う・楽しむ・買う
集める・楽しませる・売る
「読む、書く、行う」に通じる、
人間の行動だ。
だから今、商売は、
人を集めることが、
何よりも大切だ。
日本シリーズ優勝記念セールも、
人が集まる場だから、
大切にしたい。
日経のニューヨーク滝口朋史記者。
結論は、
「巨大なリンゴが相場を支える構図は、
しばらく続くかもしれない」
「続く」と言い切った方がいいのに。
文章としては。
「読む・書く・行う」の先輩のお節介。
許してください。
〈結城義晴〉