結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年11月06日(月曜日)

トランプ大統領来日と「Globalism」の算出効果と正当な分配

Everybody! Good Monday!
[2017vol45]

2017年第45週。
11月の第2週。

Weekly商人舎、
月曜朝一・2週間販促企画。
二十四節気のことを書いている。

明日の11月7日はもう立冬。
古い暦の上では、冬が立つ。

だから今日は「節分」
節分は1年に4回ある。
立冬の前日が今日、
立春の前日、立夏の前日、立秋の前日。
みな、「節分」

もっとも当たり前なのが、
立春の前の節分。
やはり日本人は昔から、
春が来るのが待ち遠しいし、
一番うれしいのだ。

しかしこの立春の前の日は、
厳密にいえば「冬の節分」

そして今日も、
厳密に表現すれば、
「秋の節分」

秋という季節の最後に、
それを分ける日だ。

そして立冬を迎える。

一つまた灯火の消ゆる夜寒かな
〈朝日俳壇より 愛西市・小川弘〉

「灯火」は「あかり」と読む。

(長谷川櫂選評)
夜の人間界を遠くから眺めた。
このはるかな距離が一句を支える。

それにしても、
ドナルド・トランプ米国大統領、
大統領専用機エアフォース1で、
米軍横田基地にランディング。

到着するとすぐに、
霞ヶ関カンツリー倶楽部で、
ゴルフをハーフラウンド。
銀座の「うかい亭」で鉄板焼き。

どちらが言い出したのか。
多分、得意の忖度なのだろう。

日経新聞巻頭言の「春秋」。

「今回のゴルフ外交は、
時・場所・場合のTPOを
軽んじているようで怖い気がする」

そのとおりだな。

「蛮行重ねる国のすぐ隣で、
『あらゆる選択肢がテーブルの上にある』
と言う2人がゴルフに興じる」

別にゴルフや鉄板焼きが、
悪いというのではない。

私もゴルフは大好きだし、
日本の鉄板焼きもぜひ賞味願いたい。

しかし「TPO」が軽んじられている。
時・所・場合を読み取るのが、
大将の役目だ。

それがない。

「北朝鮮には挑発に、
国際社会には悠長に」
そう映るに違いない。

最後に皮肉。
「まさか先の選挙戦で喧伝された国難も、
その程度の話、というわけではあるまい」

そうそう「国難突破選挙」だった。
喉元過ぎれば、ゴルフに鉄板焼き。

先頭は屈強の顔鷹渡る
〈同 津市・中山道治〉

(大串章選評)
鷹は比較的遅くやって来る。
「屈強の顔」が鷹らしい。

リーダーは鷹のようであってほしい。

さて、日経新聞『ニュース一言』に、

岩崎高治さん。
ライフコーポレーション社長。

「2019年10月に予定されている
消費税率の10%への引き上げは
やむを得ない。
ただ、特例となっている
税抜き価格の表示は
絶対に維持していくべきだ」

税抜き価格の本体表示は、
20年度末までの時限措置だ。
「総額表示になると
消費者心理に悪影響を及ぼし、
景気を冷やしかねない」

ことあるごとに、トップが、
こういった発言をしてくれることは、
ありがたい。

本体価格表示の堅持と、
軽減税率の撤回。

言い続けないと、
喉元過ぎればになりかねない。

日経電子版の経営者ブログ。
オリックスの宮内義彦さん。
「グローバル化の反動」
10月27日でちょっと前のものだが、いい。

「グローバリゼーションは
世界を一つの市場とみて、国境を外し、
効率のいい場所で生産して
それを分け与えます」

「理屈上では最も生産性が
高いということになります。
世界的に生産性が高まり雇用を増やす、
その結果、世界経済は、
全体として伸びていきます」

故渥美俊一先生は、
それを「ソーシング」と称して、
奨励した。

「全体はその通りなのですが、
ここに来て損をしたと思う人と、
一人勝ちをした人が出てきたわけです」

トランプ大統領は、
「損した」と言い続けて当選した。

「結果的にすごく
いびつな所得格差が生じました」

だから、
「分配のいびつさを
直すことが必要」

「これまでのグローバリゼーションは
産出面では比類のない成果を
あげてきましたが、
その果実をどう分配すべきかについて
正しい解をもっていません。
その結果、産出面での
グローバリゼーション自体に
疑問符が突きつけられてきたのです」

「つい最近まで、
グローバリズムで一番得したのは
日本だといわれてきました」

しかし、今は、
「先進国全てが新興国に
製造部門など競争力を失った部分を
持っていかれた構図になってきました。
結果、今の日本は
グローバリゼーションで負けつつある」

トランプ&安倍のペアも、
その意味では負け組か。

「おそらく一番得したのはアジア各国、
そのなかでも成長を続けた中国など」

「しかし輸出を受け入れてくれる
システムがなかったら
この成功はありませんでした。
世界がつくり上げた知的な枠組みを、
全ての国が利用することができるのです」

宮内さんはあくまで冷静だ。

「世界が一つのマーケットになるのは
本当に難しい。
世界政府はないですから、
国境、言葉、宗教という
3つの枠が大きな要素になります」

「世界の成長を考えれば
グローバリゼーションという
我々が到達したシステムを
簡単に捨て去るべきではない」

その通り。

さらに「グローバリゼーションは、
モノから始まり、次にソフトウエア、
ネットワーク、ヒトと移っていきます」

これも、その通り。

この考え方は、
私流に表現を変えて、
使わせてもらった。

宮内さんは、
「グローバリゼーションへの反動」を描き、
「重い課題を突きつけている」と、
問題提起して終わるが、
トランプ大統領が来日して、
ますます、その意を強くした。

「グローバリズムは、
産出効果はあったものの、
分配については今のところ
無能力だということを示した」

各国の流通業が
その「分配」の、

一翼を担っていることは
確かだ。

さて今日は大人数の来客。DSCN9259-20171106
右側手前から、梅村純一さん。
それから、中川育子さん、
山田将人さん、小浜篤司さん。
江本貴洋さん、三浦和弥さん。

梅村さんは日本経済新聞社 デジタル事業、
つまり日経電子版の担当。

中川さん、山田さん、小浜さんは、
日立製作所の人たち。
中川さんはメディアビジネスセンターマーケティング担当主任。
山田さんは流通営業本部リテイルセンター所属。
小浜さんは コーポレートコミュニケーション本部宣伝部主任。

江本さんは(株)CCI、
サイバー・コミュニケーションズのメディアディビジョン所属。
三浦さんは電通東日本営業部参事。

日経電子版ビジネスフォーラムが、
11月27日(月)13:30から開催される。
場所は東京・御茶ノ水。

大テーマは、
[流通業向けAI活用最前線]
「ここまできた。AIと共に歩む業務改革」

私が基調講演を務める。
「Retail情報技術革命」

お申込みはこちら
無料です。おいでください。

私は明日からアメリカです。
今回は紐育と桑港。
DSCN8589.JPG7 DSCN7538.JPG7

私にとっては、
比較的、楽な旅です。
あっちこっちの移動が少ない。
しかし中身はものすごく濃い。
覚悟しておいてください。

では、みなさん、今週も、
正当な分配の一翼を担って、
Good Monday!

〈結城義晴〉

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