一昨日の日経新聞「ニュース一言」
柳井正さんが発言。
(株)ファーストリテイリング会長兼社長。
「営業時間の短縮を、
検討しなければならない」
2018年の最大の課題の一つ。
「ショッピングセンターの営業時間は
あまりにも長い。
必要があれば数店舗で、
実験的に実施する可能性もある」
ファミリーレストランも、
2018年の正月などに、
休業日を設ける。
一部のスーパーマーケットは、
日曜日に営業休止したりする。
「当社は現在、
人手が足りているので
具体的な計画はないが、
状況に応じ検討する」
(株)万代は正月三が日を、
休業にしている。
これはもう、恒例。
アメリカのコストコの休業日は、
もう何度も、このブログで書いている。
ストアロイヤルティが高くて、
休業しても顧客が他の店に行かない。
そのうえ生産性も高い。
そうなれば、多くの休業日を、
設けることもできる。
そうすれば、働く人たちも、
集まりやすくて、
人手不足の問題も起こりにくい。
その逆になると休業できないし、
そうなると人が辞めていく。
好循環企業、
悪循環企業。
どこで循環を良い回転にするか。
さて昨日の商人舎流通SuperNews。
ユニーnews|
UDリテール吸収分割契約締結/ドンキとの協業進む
今年8月31日にユニー(株)は、
(株)ドンキホーテホールディングスと、
資本・業務提携契約を締結。
そしてこの11月13日に、
UDリテール(株)を設立した。
100%ユニーが株式を保有する。
そしてユニーの店舗群の資産を、
UDリテールに移管する。
我が家から一番近い総合スーパーが、
ピアゴ大口店である。
現在、「閉店売り尽くし」セール実施中。
年末商戦なのか、閉店セールなのか、
良くはわからないが紅白の腰巻幕が、
売場を覆っている。
1階の衣料品売場も30%off、20%offで、
閉店売り尽くし。
2階の雑貨売場も平台に、
売り尽くし商品を集める。
年末はこの売り尽くしセールを展開し、
1月に休業して、2月にオープン。
MEGAドンキになるのだろうか。
それは明らかにされていないが、
UDリテールに移管されるのだろう。
買物をして、
レジの店員さんに声を掛けたら、
ちょっと寂しそうだった。
UDリテールのUはユニー、
Dはドン・キホーテ。
ユニーグループは、
ファミリーマートの傘下に入って、
サークルKサンクスはそちらに移管。
さらに総合スーパーは、
ドンキと資本提携して、
UDリテールに移管。
そしてユニーのグループは、
資本だけの存在になるのか。
創業者の西川俊男さんは、
2015年1月に89歳で亡くなった。
1963年に西川チェンを興し、
1971年、ほていやと合併して、
ユニーを設立。
1976年に社長に就任し、
その後、1991年、会長に。
そして1997年に名誉会長に退いた。
この1997年は山一證券が破たんし、
日本の総合スーパーのピークの年だった。
それから20年。
マイカルが破たんし、
西友はウォルマートの買収され、
ダイエーはイオンの傘下に入り、
ユニーは、イオン、セブン&アイに次いで、
大手チェーンストアの三番手だった。
そのユニーが消えようとしている。
私がずっと言い続けてきたのが、
「寡占から三占へ、そして複占へ」
いま、日本の総合スーパー企業は、
複占状態になろうとしている。
これまで利用してきたピアゴ大口店の、
閉店売り尽くしセールだけに、
その実感は強くて、深い。
糸井重里さんの「ほぼ日」
巻頭言は「今日のダーリン」
「慰めること、労ることなどは、
芸術を語る場面などでは、
ちょっと低く見られるが、
とても大事なことだと、
年をとってから強く思っている」
ここでは「労る」は、「いたわる」と読む。
「ただ慰めるということは、
なにを解決することもないが、
気をとりなおさせてくれて、
つらくなくしてくれる」
「つらくないだけで、
人は歩き出せるように思う」
ユニーの店員さんを、
慰めたり、労ったりしても、
何も解決しないだろうが、
気を取りなおして、
つらくなくなるかもしれない。
そしてつらくないだけで、
人は歩き出せる。
そう思って、
閉店売り尽くしの品を買った。
これまで、ありがとう。
〈結城義晴〉