日経新聞電子版の「経営者ブログ」
鈴木幸一さん。
日本のインターネットの草分け。
上海を訪れて、
スターバックス宮殿へ。
世界最大のスターバックス。
300人くらいの行列。
一度に1000人がコーヒーを飲める。
そんな2フロアの広い空間。
そこで鈴木さんの述懐。
「いずれ、世界中が、
デジタル決済の方向に
進むことだけは間違いない」
貴重な発言だ。
「ブレトンウッズ体制の崩壊、
オイルショックといった
70年代の苦境に際し、
あれだけの構造改革を実現した日本が、
仮想通貨から決済に至るまでの
デジタル化の流れに対応した
構造改革の施策を
実現できないはずはないと思う」
しかし、
「こと、IT(情報技術)化を前提とした
仕組みごとの構造改革に対しては、
いつまでも世界の対応に比べ、
後れをとり続けていることは、
深刻な事態だと危惧している」
「それは国の施策ばかりでなく、
IT化を前提とした対応について、
企業経営者の危機感が薄いことに、
驚くのである」
世界中が、
デジタル決済の方向に
進む。
これだけは間違いない。
さて中国の法家・韓非の著書「韓非子」
「かんぴし」と読むが、
内容は春秋戦国時代の思想の集大成。
蜀漢の丞相の、あの諸葛亮が、
幼帝劉禅の教材として、
韓非子を献上した。
その韓非子によると、
「指示」には3種類ある。
⑴訓令
⑵命令
⑶号令
前にこのブログで書いたはずなのだが、
検索しても出てこないから、
勘違いなのだろう。
第一の訓令は、
指示を出す者の考え方は分かるが、
具体的な任務が示されない。
第二の命令は、
指示を出す者の意図や狙い・目的が明確で
なおかつ任務や手順も明示される。
そして第三の号令は、
具体的な任務や行動・手順は示されるが、
意図や狙いや目的は明示されない。
短くすると、
訓令は考え方を述べる。
号令は動き方を示す。
命令は考え方と動き方を伝える。
あなたはどのタイプだろう。
もちろん時と場合によって、
あるいは相手によって、
三つの支持の仕方は使い分けられる。
時間があるときには命令。
緊急の時には号令。
自分で考察させるときには訓令。
これが逆になったり、
TPOを外したりすると、
マネジメントにならない。
訓令すべき人に号令すると、
興味を失って辞めていくしまう。
号令の必要な者に訓令すると、
指示がないと不平・不満を抱く。
できれば考え方と動き方を、
丁寧に納得させるのがいいのだが、
訓令でいい場合も、
号令のほうがいい時もある。
ケン・ブランチャードの、
4つのスタイルにも関係してくる。
スタイル1は指示型、
スタイル2はコーチ型、
スタイル3は援助型、
スタイル4は委任型。
訓令、命令、号令。
韓非子の言葉遣いだが、
その本質を知ってほしい。
さて今日は朝から東京・小平。
午前中は第一屋製パン(株)の取締役会。
それが終わってからランチ忘年会。
草門去来荘。
和食と鰻の専門店。
経営は際コーポレーション(株)。
そう、あの中島武さんの会社。
2016年10月決算で年商317億円、
KIWAグループ店舗は、
国内375店、海外8店舗で、
総計は383店舗となった。
そのたった1店のフォーマットが、
この草門去来荘。
大きな暖簾をかき分けて門を入ると、
見事な竹林が現れる。
その中に古民家風の店がある。
古い建物が気分を安らかにしてくれる。
イタリアンレストランが併設されている。
シンプルな懐石のフルコースで、
メインはとろとろ鰻丼。
美味を堪能。
新小平から横浜に戻ると、
商人舎オフィスでは、
商人舎Web magazine会議中。
それに途中から加わって、
今年の総括と来年の改革方針を語り合う。
大胆なイノベーションを図ります。
ご期待ください。
そのあと、今日二度目の忘年会。
最後は一本締め。
場所はもう商人舎御用達の「魚盛」。
今日は河豚鍋。
野菜もたっぷり。
河豚を堪能して、
最後は当然ながら雑炊。
今夜は酒は控えめに。
しかし、確かな望年会となった。
モノを考える会議では、
私は訓令することが多い。
今日は訓令が多かった。
しかし食べ過ぎの欲求には、
自分に向けた号令しかない。
本当に。
〈結城義晴〉