結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年01月08日(月曜日)

イチローらの国民栄誉賞辞退とウォルター・ロブの「Mindshare」

Everybody! Good Monday!
[2018vol2]

2018年第2週です。
その第2週の月曜日は、
今では「成人の日」。

昔は1月15日だった。
懐かしい。

昔と言っても、1999年まで。

Weekly商人舎、
月曜朝一2週間販促企画が、
成人の日の意味と、
ハッピーマンデー制度を説明している。

日経新聞「春秋」。

「1997年に生まれ、今年の元旦を
二十歳で迎えた新成人は123万人」

この新成人が生まれる2年前に、
「ウィンドウズ95」発売。

パソコン、携帯電話、スマートフォン、
ネットやデジタル機器に囲まれて育った。

「情報への感度が高い世代」

しかし、その世代は、
「疑問や不満に対し、
ぱっと検索して得られる答え」に、
慣れている。

そして谷川俊太郎の詩を引用。
「わかんない」
わかんなくても
じかんがあるさ
いそがばまわれ
またあした

この詩は谷川の「わらべうた」シリーズ。
本来は3番まであって、
春秋の引用はその3番。
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わかんなくても
みかんがあるさ
ひとつおたべよ
めがさめる

わかんなくても
やかんがあるさ
ばんちゃいっぱい
ひとやすみ

わかんなくても
じかんがあるさ
いそがばまわれ
またあした

「わかんない」の「わかん」に、
「みかん、やかん、じかん」が、
頭韻を踏んでいて、
リズムと面白味がある。

わらべうたはそんな歌だ。
私も学生時代に研究し、
そんな歌をいくつもつくった。

しかし谷川が言いたいことは、
「ゆっくりと自分で考えよう」。

私も65歳になったから、
成人になった人たちに、
言っておこう。

「脱グライダー人間」
それは自分でエンジンを持った人間だ。

さて、安倍晋三内閣が、
国民栄誉賞を二つ決定した。
将棋の羽生善治(47歳)と、
囲碁の井山裕太(28歳)。

羽生は昨2017年12月に、
永世七冠達成。
将棋界にはタイトルが七つある。
名人、竜王、王将、王位、
棋聖、棋王、王座。
それらを5期以上保持すると、
「永世」の称号が与えられる。

これは凄い記録。

一方、井山は現在、
囲碁界の七冠を独占。
名人、本因坊、棋聖、
王座、天元、碁聖、十段。

井山も七冠独占を2度達成、
さらにそれぞれに棋戦で、
4~6度タイトルを獲得して、
申し分ない。

お目出度いことだが、
囲碁将棋が一絡げにされたようで、
私としてはいまいちの気分。

安倍内閣は2013年に、
長嶋茂雄と松井秀喜に、
同時にこの賞を授与した。

今回はその2度目。

まあ、国民栄誉賞は、
内閣総理大臣賞だから、
その時点の権力者の政治的姿勢が出る。

ちなみに、国民栄誉賞を、
辞退した人物が3人いる。
プロ野球の福本豊とイチロー。
そして作曲家の古関裕而は、
故人となっていたが遺族が辞退。

福本は阪急ブレーブスの盗塁王、
イチローは言わずもがなの大リーガー。

古関は「昭和の行進曲王」と呼ばれ、
クラシックから歌謡曲、
それに応援歌・行進曲まで、
5000曲をつくった。
index.jpg古関裕而
読売巨人軍の「闘魂込めて」、
阪神タイガースの「六甲おろし」。
早稲田大学応援歌「紺碧の空」、
慶應義塾大学応援歌「我ぞ覇者」。
東京五輪の「オリンピックマーチ」、
甲子園の行進曲「栄冠は君に輝く」も。

国民栄誉賞受賞も悪くないし、
それを辞退するのも、
それはそれでいいもんだ。

賞と言えば、
アメリカのSFA2018リーダーシップ賞。
ウォルター・ロブが受賞。
ホールフーズの前CEO。
Whole Foods Market Walter Robb

The Specialty Food Associationは、
非営利団体の専門食品協会。

この協会は毎年、
3つのカテゴリーで賞を設けている。
第1がビジネスリーダーシップ部門、
第2がCitizenship部門、
第3がビジョン部門。

ウォルター・ロブは、
1991年にホールフーズに入社し、
2010年に創業者ジョン・マッケイと、
共同CEOに就任。

2017年、ロブはCEOを退任して、
二つの財団の理事長に就任した。
Whole Kids Foundationと、
Whole Cities Foundation。

そして現在も、
コンテナストアなどの非常勤取締役。

SFAリーダーシップ賞は、
「事業を通じて、
社会的利益をもたらす人々を称えるもの」

意味のある賞だが、
ちょっと「アガリ」の感もある。

私はいつも講演などで、
ウォルター・ロブの言葉を引用する。
「私たちは、
マーケットシェアの概念の代わりに、
マインドシェアを使っています。
マインドシェアとは、
顧客の心の中に占める
ホールフーズの占有率です」

なお、今年のCitizenship部門は、
Bi-Rite Marketのサム・モガナムが受賞。
サンフランシスコのインディペンデント。

授賞式は、1月21日(日)。
SFAのWinter Fancy Food Showにて。

SFAは米国内外の3500の会員をもち、
冬と夏に二度、
Fancy Food Showを開催する。

正月三が日が終わり、
成人の日の3連休が終わると、
完全に日常に戻る。

そのときにも、反骨の精神と、
マインドシェアは忘れずにいたい。

では、みなさん、今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

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