Everybody! Good Monday!
[2018vol10]
2018年第10週。
3月に入って第2週。
暖かくなりました。
ほんとに。
このブログは「52週MD」に則って、
1月1日の週を第1週として、
毎週月曜日にその週を、
第〇週と数えていきます。
つまりWeekly Management。
今週はその第10週。
一月、往ぬる。
二月、逃げる。
しかし今年の2月は、
平昌冬季五輪があって、
私はそんなに早くは感じなかった。
しかし、三月、去る。
まだパラリンピックはあるし、
春のセンバツなども始まるが、
なんだか早そう。
それでも3月11日は忘れてはならない。
今日の日経新聞巻頭コラム「春秋」
「福島県、宮城県、岩手県の被災地で、
除染や宅地整備が進む。
しかし街や集落が
元通りになるわけではない。
一つの土地で生きてきた人たち、
一つ屋根の下で暮らした家族が
戻る人と戻らない人に分かれる」
「危険を恐れる人と
安全を信じる人が言い争う。
震災からこれまでに、
人々の分断も進んだ」
復旧⇒復興⇒振興。
振興の段階にまで、
来なければならないが、
しかしまだ復興の段階だ。
そのなかで人々の分断も進む。
その中で東日本大震災が、
風化しつつあるという。
今年の3月11日で7年が経過する。
1週間後の18日(日)は彼岸入り。
多くの魂を弔い、
2020年の東京オリンピックには、
日本が復旧・復興・振興の、
世界のモデルであることを示したい。
雪晴と云ふ静けさのありにけり
〈朝日俳壇より 亀山市・鈴木秋翠〉
(稲畑汀子選評)辺り一面、
真っ白な雪晴れの町の静けさ。
雪に音を吸収されてしまったのか。
あるいは、雪で人の往来がなくなり、
静かなたたずまいへと
一変したのであろうか。
縄跳びの少女光と風と跳ぶ
〈朝日俳壇より 熊谷市・内野 修〉
(大串章選評)
少女が元気に縄跳びをしている。
「光と風と跳ぶ」が明るく健やか。
縄跳びは冬の季語だが、
春も間近といった感じ。
紅の蕾に生るる梅真白
〈芦屋市・酒井湧水〉
(稲畑汀子選評)紅色をしていた蕾が
解けて白梅が咲いた驚き。
梅の季節だ。
さて今日は一日、
横浜商人舎オフィス。
学習院マネジメントスクールから、
湯沢威名誉教授と、
林純子事務局長来社。
学習院マネジメントスクール。
創始者は、
故・田島義博前学習院院長。
田島先生は日本の流通業、
さらにチェーンストアにとって、
大恩人ともいうべき、
学者であり、教育者だ。
何しろ林周二著『流通革命』の生みの親。
この本の発刊の1962年当時、
田島先生は日本能率協会所属、
月刊「マネジメント」誌編集長。
この媒体から『流通革命』が誕生した。
5年後の1967年、
日本チェーンストア協会が発足。
そのときにも田島先生は、
初代会長の中内功さんを助けて、
さまざまな側面から骨を折ってくださった。
その後、第3代会長の伊藤雅俊さんとは、
ずっと交流を深めた。
伊藤さんの次男の伊藤順朗さんは、
学習院大学の田島ゼミの出身だ。
現在、セブン&アイ・ホールディングス常務。
田島先生は、
日本商業学会会長、
日本ダイレクトマーケティング学会会長、
社団法人消費者関連専門家会議会長、
通商産業省大規模小売店舗審議会会長、
国税庁中央酒類審議会会長、
農林水産省食品流通審議会会長など、
数えきれないくらいの要職を務めた。
その田島義博先生が、
2001年に創設したのが、
学習院マネジメントスクールだ。
その構想は、
「日本の企業と産業界の再活性化に
教育を通じて貢献する」
中核となっているのが、
田島義博記念DSCM基礎コース。
Dはディマンド、Sはサプライ、
Cはチェーン、Mはマネジメント。
サプライチェーンだけでは足りない。
ディンマンドチェーンも必須だ。
それが田島先生の考え方。
現在の所長は、
上田隆穂経済学部教授。
私もいまは、
学習院マネジメントスクール顧問で、
このDSCM基礎コースで、
巻頭講座の流通概論などを担当する。
田島先生が生きている。
そして講義を聴いている。
いつもそれを意識して、
熱を入れて講義する。
だから2時間を超え、
2時間半に至ることもある。
今日はこのDSCM基礎コースの、
新年度の打ち合わせ。
雨の中、わざわざ、
横浜までおいで下さった。
ありがとうございました。
今年もがんばりましょう。
この田島スクールの価値を、
高め続けましょう。
田島先生の教えで、
特に印象に残っていることは、
やはり「成長と膨張」だ。
『成長と膨張―新しい流通を考える』は、
1977年の発刊。
会社が大きくなる。
そこには二通りの道がある。
一つは成長。
もう一つが膨張。
技術が革新され、
マネジメントの質が高くなる。
人々の強みが生かされる。
その結果、会社が大きくなる。
それが成長である。
一方、革新はないけれど、
ヒト・モノ・カネをつぎ込んで、
小売業の場合、店数だけ増やす。
人々は疲弊する。
すると会社が大きくなるほどに、
経営は難しくなる。
これは膨張である。
会社に限らない。
店にも同じことがいえる。
膨張であって、成長でないことが多い。
田島義博先生の教えは、
今も重要な意味を持っている。
英国のウィンストン・チャーチル卿の言葉。
We make a living by what we get,
but we make a life by what we give.
私たちは何かを得ることで生計を立て、
何かを与えることで生きがいをつくる。
では、みなさん、今週も、
膨張ではなく、成長を。
Good Monday!
〈結城義晴〉