米国ネバダ州ラスベガス。
私はもう2泊して3日目になる。
一昨日の月曜日に、
サンフランシスコからやってきた。
昨日は1日、休養日。
今回の宿泊ホテルは、
このラスベガスで最も古い老舗、
フラミンゴ。
ホテル全体、南の島のイメージ。
そのフラミンゴからは直接、
大通りに出られる。
そこは「ストリップ」と呼ばれるところ。
大通りをブールバードという。
そのブールバードの中の、
長さ約4.2マイル (6.8 km)の中心エリア。
それがストリップ。
世界でも最大級のホテル&カジノの多くが、
このラスベガス・ストリップに並んでいる。
代表的なホテルの一つが、
シーザース・パレス。
ボクシングの世界タイトルマッチなど、
このホテルで行われる。
エッフェル塔がそびえたつパリス。
さらにベラージオ。
私、1980年に、
ここにあったホテルに泊まった。
当時はデューンズといった。
現在は大きな池のあるベラージオ。
ラスベガスのトップホテルの一つ。
有名な噴水ショーが始まった。
音楽に合わせて、
噴水が躍るように変化する。
高く低く、右へ左へ。
そして最高潮になって終了。
夜には15分おきに、
この噴水ショーが行われる。
誰でも無料で見ることができる。
ストリップを歩いてみる。
ドラッグストアのウォルグリーン。
2フロアで2階が食品、
1階がヘルス&ビューティ、
調剤薬局もある。
さらに歩くと、
またウォルグリーン。
入り口にはコンビニアイテム。
ワンフロアで奥に調剤のファーマシー。
ストリップの反対側には、
CVSファーマシー。
ウォルグリーンと並ぶ、
2大ドラッグストアチェーン。
ストリップの小売業の主役は、
コンビニではなくドラッグストアだ。
そのドラッグストアが、
コンビニの機能を果たす。
こんな店もある。
オフプライスストアの「ロス」。
Welcome to Ross Vegas。
うまい。
売れ残り商品を集荷してきて、
雑然と並べる。
顧客は宝探し的気分で、
6割も安いブランド品を、
手に入れることができる。
そのかわりに手間と時間がかかる。
さらにマーシャルズ。
こちらもオフプライスストア。
同じように売れ残りのブランド物が、
ハンガー陳列で雑然と並ぶ。
「今すぐ手に入れよう!
じゃないと、なくなるよ」
そしてABCストア。
ハワイを本拠にしたお土産コンビニ。
コンビニにも多様なフォーマットがある。
一方で閉鎖する店もある。
昨年までオートバイが陳列されて、
ラスベガスのスポットだった。
MGMグランドホテルは、
金色の獅子が象徴。
そして自由の女神。
ホテルニューヨークニューヨーク。
その隣にあったホテルがモンテカルロ。
しかしパークMGMに変わった。
そしてここに、もうすぐ、
イータリーがやってくる。
EAT. SHOP. LEARN.
食べて、買って、学ぶ。
イータリーの飛来に期待が集まる。
私も大いに楽しみにしている。
さて、5月の商人舎アメリカ研修団は、
Basicコース。
手続き説明は、
JTB営業担当の小阪裕介さん。
通称、レジェンド小阪。
「レジエンド小阪」ではない。
初めての渡米者も多い。
成田からロサンゼルスを経由し、
ラスベガスへ。
10時間30分ほどのフライト。
商人舎のパネルを掲げて、
キューティ上松が待っていてくれた。
ウォルマート・スーパーセンター。
アメリカに来たら最初に視察する。
全米1位、世界1位の小売業。
その最強中核フォーマット。
戦没将兵追悼記念日、
メモリアルデーのプロモーション。
5月の最終月曜日。
ウォルマートのロールバック。
数多の品目をディスカウントしている。
家電売場の店舗奥に設けられている
ピックアップコーナー。
オンラインで注文・清算して、
ここで受け取る。
スーパーセンターの隣は、
ウォルマートのサムズクラブ。
コストコと同じ業態、
メンバーシップホールセールクラブ。
SeaFoodとFreshMeatのコーナー。
赤いサインが目立つ。
コストコをそっくり真似たサムズ。
ずいぶんお客が増えてきた。
それでも全然少ない。
ペッツマート。
アメリカチェーンストアランキング69位。
もちろんペット用品チェーン1位。
トイザらス社のベビーザらス。
昨年9月18日に、米国・カナダ事業が、
連邦破産法11章を適用して、
事実上の倒産。
この店も閉店された。
アメリカではカテゴリーキラーが没落。
ベストバイ。
チェーンストアランキング14位の家電チェーン。
レディオシャックもサーキットシティも倒産し、
家電チェーンでは唯一残った。
30度を超えるラスベガス。
ちょっとだけ日陰で休息するメンバーも。
さらにホームデポ。
世界ナンバー1のホームセンター。
全米4位の小売りチェーン。
NON-GMOの種子で栽培した、
ハーブや野菜の苗。
オーガニックやナチュラルのトレンドが
こうした商品にも表れてきている。
オレンジ色がコーポレートカラー。
広い店内にホームに関わる商品が並ぶ。
サービスやワークショップなど、
モノだけでなく、
コトを提案提供する。
それがホームデポの現在だ。
再びマーシャルズ。
TJXカンパニーが運営する。
米国内年商253億6700万ドル。
伸び率7.7%。
店内はローコスト運営で
百貨店などの有名ブランド物の、
売れ残り商品を集めて販売する。
アパレルだけでなく、
靴や食器なども揃う。
ストリップの店も繁盛していたが、
こちらもそこそこ流行っている。
再び同じ業態、
ロス・ドレス・フォーレス。
米国内年商128億6400万ドル、7.8%増。
ベッド・バス&ビヨンド。
ホームファッションストア。
米国内年商120億0800万ドル、
0.7%の伸び率。
ベッド・バス&ビヨンドでも、
オンラインで注文して、
店舗でピックアップするサービスを開始。
広大なパワーセンター視察を終え、
次に向かったのが、
クローガー傘下のスミス。
クローガーは全米ナンバー1の
スーパーマーケット・チェーン。
青果部門は店の顔。
スミスでも当然、最大の力を入れる。
スポット照明が巧みだ。
店に入ると、
「LOWER PRICES」の大きなサイン。
第2四半期に入って、
クローガーはディスカウントを強化した。
もちろんウォルマートへの対抗策だ。
それにウォルマートが、
数多のロールバックで緊急対応した。
花でお客を迎える。
これがクローガーの特徴。
ナチュラル&オーガニックの通路は、
前年比30%増で伸びる。
対面デリの「ボアーズ・ヘッド」。
おいしいハムとチーズを提供する。
「マレーズチーズ」のショップ展開。
クローガーは有名なニューヨークの、
チーズ専門店を買収した。
シンプルトゥルースは、
クローガーのPBでバカ売れ。
オーガニック&ナチュラルブランド。
クローガーの店舗の55%は、
ウォルマートと競合している。
ウォルマートの「数多」のロールバックと、
クローガーのLOWER PRICES政策。
あらためて、巨大チェーンによる、
価格競争の激しさを見た初日の視察だった。
そして 夕食会場へ。
ローリーズ。
ステーキとローストビーフの名店だ。
乾杯の発声は、
今回の視察団団長をお願いした、
㈱ロピアの内田貴之さん。
管理本部取締役。
ローリーズ名物のサラダ。
そして名物ローストビーフ。
長~い研修初日が終了。
お疲れさまでした。
しかし、これからです。
(つづきます)
〈結城義晴〉