昨日は朝一番で、
埼玉県の蕨市へ。
ライフ蕨駅前店がグランドオープン。
1フロア600坪のスーパーマーケット。
朝の7時半ごろに到着して、
店内に入っていくと、
清水信次さん。
(株)ライフコーポレーション会長。
日本小売業協会会長をはじめ、
業界の重鎮中の重鎮。
92歳の化け物級。
このとき、私は、
宗像守さんの死を知らなかった。
あとで知って宗像さんを、
清水さんくらいまで生かしたら、
どんな仕事をしてくれただろうと思った。
午前8時から、
店舗全従業員、本部社員、
取引先の応援者など、
全員集合で朝礼。
清水会長の話は感動的だった。
「名実ともに日本第一の、
スーパーマーケットにしていただいた。
感謝しております。
お客さまは8割が女性、
従業員も8割が女性。
女性の力によってわが社は成立している」
カスタマーサティスファクションと、
エンプロイーサティスファクション。
清水さんはそれを強調した。
岩崎高治社長のスピーチもよかった。
6月18日の大阪北部地震で、
ライフも多くの店が被災した。
前日が父の日セールで、
多くの店長が公休をとっていたし、
幹部は東京本社に集合していた。
だから副店長たちを中心に、
店舗が独自の判断をして、
その日のうちにすべての店を再開した。
現在、ライフでは、
第6次中期計画が進められているが、
「一人一人が考えて
行動できる組織づくり」
を目指す。
大阪の地震の中から、
「組織としての成長を感じることができた」
岩崎さんも自信に満ちていたし、
会社としてもやる気にあふれていた。
店長の方針説明などのあと、
恒例の「エイエイオー!」
そのあと、地域のみなさんに向けて、
テープカット。
そして清水会長を囲んで、
記念写真。
岩崎さんはそのあと9時から、
店舗の休憩室で1時間以上も記者会見。
一人ひとりの質問に、
実に丁寧に率直に答えてくれた。
心から感謝して握手。
お店では並木利昭専務取締役と写真。
最後に八木彰店長と握手。
ここにはイトーヨーカ堂蕨店があった。
その店が不採算に陥り、
ザ・プライスに転換していた。
その跡に建て直しをして、
新規オープンした。
素晴らしい店だ。
月刊商人舎7月号で、
細大漏らさずご紹介しよう。
このあと、私は、
ヤオコー浦和パルコ店に寄った。
この店も意欲的な試みで、
駅前立地の店づくりと、
ヤオコーらしいマーチャンダイジングを、
花開かせていた。
700坪年間予算25億円。
さらに東京に戻って、
浜松町の貿易センタービル。
(株)True Dataの株主総会。
第18回目となる。
米倉裕之社長以下、
役員・監査役全員が参集して、
株主に前期の好業績を報告。
無事、審議事項を満場一致で可決。
その後、取締役会で、
米倉さんが継続して社長に就任。
私も11年目の社外取締役に再選された。
True Dataは今年も、
ビッグデータを最大限に活用して、
日本の消費産業のインフラになり、
プラットフォームになります。
よろしく。
ちょうどそのとき、
大阪のアゴーラリージェンシー堺。
万代ドライデイリー会総会開催。
私は今回、記念講演ができず、
ビデオでの出演。
先週金曜日に撮影した30分のビデオは、
「amazon goへGo!」
拍手喝采だったとか。
ご清聴を心から感謝したい。
さて日経電子版「経営者ブログ」
高原豪久ユニ・チャーム社長。
今日のタイトルは、
「人が育つ熱い組織の作り」
まず、2つの基本方針。
第1は、差別化された戦略があること。
これは私の言う「ポジショニング戦略」そのもの。
第2は「戦略実行度」
その差別化された戦略を、
「正しく実行」するに足るだけの、
技量はもちろん、
「何が何でも、目標を達成するぞ!」と、
気力・モチベーションが充実していること。
今日の高原さんは、
第2の「戦略実行度」を問題にする。
一つ目に、「優秀な人材を採用し、
個々人の特徴を見極めて、
長所を伸ばし、短所を矯めるような
適切な教育と訓練を施すこと」
高原さんが取り上げるのが、
ゼネラル・エレクトリックの研修。
米国クロトンビルで実施している、
経営幹部層向け研修は、
年間100億円もの費用を費やす。
私がモデルにした企業内大学。
ユニ・チャームは、
「階層別研修制度」を設けている。
それを補うのが、
日本流の「職場内訓練」(OJT)。
ただし高原さんは、
OJTのパワーの低下に不安を覚える。
上司や先輩の部下や後輩を、
育成する意欲の低下。
この際に大切なことは、
「人をモチベートする人が、
まずモチベートされなければならない」
そして「教えることは2度学ぶこと」
同感だ。
「人に何かを教えようと思ったら、
相当に勉強をし、深く広く
理解をしなければなりません」
「また、部下・後輩の理解が進むように、
相手に合わせて表現方法を変える」
「自分一人ができるようになるのとでは、
全く学習のレベルが異なります」
そこで「皆で育て方を学びあいながら、
皆で人を育てる」
昭和30年代の日本。
「地域の子供は、
その地域の大人全員で育てる」
こんな価値観が、
今の日本企業には求められている。
「いたずらをしていると、
隣近所のおばちゃんや、
おじちゃんに叱られる」
「人も会社も成長し、
そして世の中が良くなるためなら、
他人の子供でも遠慮せず叱る」
「そんな、おせっかいな、
おじちゃん、おばちゃん、
おじいさん、おばあさんが、
闊歩する暑苦しいくらいの職場風土が、
いま求められているように思います」
こんな職場風土ならば、
大阪北部地震や東日本大震災にも
自分で判断して、
自分たちで動くことができる。
私の言葉でいえば、
「脱グライダー商人」である。
ライフ蕨駅前店は、
そんな商人組織であってほしい。
〈結城義晴〉