迷走台風12号が去ったと思ったら、
次は13号が日本列島に接近。
小笠原諸島から関東に向かっている。
それでも立秋。
秋が立つ日。
今日は雨模様の中、
東京・浜松町へ。
㈱紀文食品本社。
毎年9月初めに開催されるのが、
「紀文お正月フォーラム」
もう、食品業界の風物詩となった観あり。
その打ち合わせ。
堤裕代表取締役社長。
慶應義塾大学村田昭治ゼミご出身。
そのマーケティング力に期待がかかる。
そして現場の責任者は、
弓削渉取締役副社長。
後ろの壁に紀文の「ものづくりの哲学」。
「品質」は
企業にとっての生命線
疑わしきは仕入れせず
疑わしきは製造せず
疑わしきは出荷せず
疑わしきは販売せず
フォーラムチーム全員で写真。
前列左から飯嶋雄次さん、
弓削さん、國松浩さん、浅香茂さん。
後列は左から林直人さん、堀内慎也さん、
そして野崎理悦さん。
國松さんが常務執行役員営業本部本部長、
飯嶋さんは執行役員副本部長で、
営業企画部部長を兼務する。
浅香さんがその営業企画を担当、
野崎さんが執行役員商品・技術開発室長、
林さんがマーケティング企画課長、
そして堀内さんが商品企画部企画三課長。
今年は9月4日(火)、5日(水)開催。
今年末と来年始の商戦は、
明らかに変わります。
マーケティングの視点で見れば、
激変と言っていいかもしれない。
それを捉えて、提案します。
昨年の正月フォーラムには、
出講できなかった。
そこで昨年はビデオ出演した。
今年は出ます。
おいでください。
帰りに公園のモニュメント。
さて、商人舎流通スーパーニュース。
アクシアルnews|
第1Q売上高571億円1.2%増/既存店客単価1.7%増
(株)原信、(株)ナルス、(株)フレッセイ、
3社の持ち株会社。
この3社の連携はとてもいい。
ローカルチェーンが経営統合して、
リージョナルチェーンとなる。
その第1四半期の売上高は、
前年同期比1.2%増の570億7900万円。
4月・5月は深刻なほどの客数減だった。
だからよく頑張った。
その分、利益にはちょっと影響が出た。
あの状況の中、それは構わない。
既存店の実績は、
買上げ点数が前年同期比0.5%増、
1品単価は1.2%増で、客単価も1.7%増。
売上総利益率は25.8%と0.4ポイント増。
これはロジスティックス全体に、
レベルアップを図った。
品切れ削減、店舗在庫の適正化、
そして値下げ廃棄の削減が進んだ。
結果として営業利益は、
20億3700万円(2.3%減)、
経常利益は20億9100万円(1.4%減)。
営業利益率3.6%、経常利益率3.7%。
スーパーマーケットとしては水準をクリア。
よく頑張った。
第2四半期は状況がよくなった。
そこで取り戻したい。
全国のスーパーマーケットにも、
それは言っておきたい。
品切れ削減、
在庫適正化、
値下げ廃棄の削減。
企業の生命線は、
疑わしきは仕入れせず、
疑わしきは製造せず、
疑わしきは出荷せず、
疑わしきは販売せず。
月刊商人舎8月号の私の原稿。
同じようなことを書いた。
アメリカ小売業の歴史。
1886年、あのシアーズの発足。
リチャード・ウォーレン・シアーズが創業。
そこに1887年、
アルバー・ローバックが参加。
1896年、シアーズ・ローバック社開設。
ジュリアス・ローゼンワルドは、
そのシアーズ・ローバック中興の祖。
有名な「小売業の三つの原則」を、
提唱した。
第一に、
仕入価格を下げることにより、
販売価格を下げること。
仕入価格を下げるには、
大量仕入れと現金仕入れをもってすること。
しかし品質は落としてはならない。
第二に、
販売経費を下げることにより、
販売価格を下げること。
商品を生産者から消費者へ
移動させる経費を
絶対的に実現しうる限りの
最小限にまで節減させること。
しかし品質は落としてはならない。
第三は、
一つ一つの品目に関する
利益は少なくして、
しかも販売品目の増加により、
総体の利益を増大させること。
しかし品質は落としてはならない。
翻訳は故倉本初夫商業界二代目主幹。
直訳でちょっと読みにくいが、
「原文ママ」。
3つの重要な命題だ。
私はローゼンワールドの第一原則を、
「利は元にあり」と、
言い換えている。
第二原則は「利は内にあり」
第三原則は品揃えと販売の原則だが、
「利は売りにあり」
これに付け加える。
第四原則。
「利はこの品にあり」
商品開発説。
そして第五原則は、
「利は他の品にあり」
マージン・ミックス説。
重要なことは、
5つの原則ごとに、
「品質は落としてはならない」
これを繰り返す。
さらに最近は、
第六原則を強調している。
「利は人にあり」
ローゼンワルドの原則は変わらない。
けれどシアーズは現在、惨憺たる状態で、
もう潰れることは間違いない。
やはり「利は人にあり」なのである。
〈結城義晴〉