神戸ハーバーランドで目覚めて、
新神戸から新幹線。
1時間余りで広島へ。
一昨日、大阪に入って、
昨日は神戸へ。
そして今日は広島。
旅がらす。
その広島は寒い。
広島駅前。
その広島駅前の「駅前大橋」
太田川水系の分流「猿猴川」(えんこうがわ)。
その猿猴川のすぐそばの会議室。
食品小売業向けセミナー。
パナソニック産機システムズ(株)主催。
「食品小売業の問題を解決」
司会は吉原典江さん。
パナソニック産機システムズ㈱
新事業開発本部販売促進部主務。
私のテーマは、
「惣菜・即食・Grocerant」
始めに日本の動向とアメリカの動静。
クローガーとウォルグリーンの同盟。
CVSヘルスとターゲットの提携。
それはウォルマート対策であり、
Amazonへの対応である。
日本でもイオンとフジ、
セブン&アイとイズミ。
ユニーファミリーマートとドンキ。
巨大チェーン同士のアライアンスが進む。
その中で惣菜の重要性は高まるし、
グロサラントも流行する。
しかし巨大企業同士の同盟が進めば、
上位寡占化が進捗するとともに、
コモディティ化現象も深化する。
当然ながらノンコモディティによって、
いかに豊かさや便利さを提供するか。
それも重要になる。
世界の巨大企業の資本の動きと、
商品や売り方の変容は、
シンクロしている。
グロサラントの本質を、
2つの側面から分析した。
食べるものを売る市場、
食べることの場を供する食堂、
食べるもの・食べることを学ぶ学校。
これがグロサラントの最高峰「EATALY」だ。
私の次の講師は新谷千里さん。
サミットリテイリングセンター代表。
テーマは、
「人手不足を解消する実践としての省力化」
新谷さんは商人舎Websiteで、
連載を書いてくれている。
「お客と従業員に支持される生産性向上策」
この講演でも、省力化を進め、
生産性を上げるための原理原則を、
事例を交えて語った。
小手先のノウハウで売上げを追わない。
売上げが上がっても、
それが利益を圧迫してはならない。
新谷さんの考え方は一貫している。
固い握手。
最後に事務局の皆さんと写真。
小谷真一さん(左)と渡邊好子さん(右)。
小谷さんは常務執行役員、
新規事業開発本部本部長兼新規事業開発室室長。
渡邊さんは販売促進部担当部長
兼コールドチェーン販促課課長。
ありがとうございました。
さて静岡新聞の巻頭コラム。
「大自在」
「スーパー店頭のミカン売り場が
だんだん広がっている。
品不足で高値になった2017年産と違い、
今年は値ごろのようだ」
静岡新聞だねえ。
「ミカンの三大産地は
和歌山、愛媛、静岡だが、
昨年の本県は裏年に不作が重なり
生産量で熊本に抜かれ4位に後退した」
あらら。
「今販売されているのは早生[わせ]品種。
JA静岡経済連の11月の取扱数量は
16年とほぼ同じで、
平均単価は1割ほど安かった」
「来週14日には普通品種で
県内栽培面積の半分強を占める
主力[青島]の出荷が始まる予定」
今年の商品傾向。
「糖度は平年並みだが酸が低く、
食味に自信とか」
ここでミカンに対するウンチク。
落語の「千両みかん」。
「江戸の大商家の若旦那が病気になり、
真夏なのにミカンを食べたいというので、
番頭が探し回ってようやく一つ見つかる。
代金は演目通り”両みかん”」
この話の焦点は希少性の価値と価格。
一方、芥川龍之介の短編「蜜柑」。
「奉公先に向かう娘が走る汽車の窓から、
町はずれの踏切まで見送りに来た弟たちに
投げた〈暖な日の色に染まって〉いた
5、6個のミカンは、
乗り合わせていた”私”(芥川)を
〈或得体[あるえたい]の知れない
朗[ほがらか]な心もち〉にさせた」
こちらは提供するときの体験の大切さ。
コラムニスト。
「価格ではなく価値。
そう言えば、昔話「わらしべ長者」で
ミカンは反物に交換された」
静岡新聞、なかなかい。
最後に日経ビジネスオンライン。
「今日の名言」
食べることは生きること
生きることは食べること
(料理研究家 鈴木登紀子)
これ、EATALYのスローガンと、
まったく同じ。
オスカー・ファリネッティと同期した。
鈴木登紀子さんが、
EATALYをまねたわけではないし、
オスカーが鈴木さんをパクったのでもない。
偶然の一致は、
真理に近い。
「私は昔から楽天的で、何かあっても
“きっと、何とかなるわ”と
考えてきました」
料理人は楽天家。
商人も楽天家でなければいけない。
「賢くて仕事を頑張りすぎてしまう人ほど、
“きちんとやらなきゃ””どうしよう”
と落ち込んだりするみたいですね。
そうなると、食事をしっかり
取れなくなることがあります」
食べることは生きること。
生きることは食べること。
生きて、食べることを支える仕事をする。
食べて、生きることを助ける役割を担う。
それが商人です。
〈結城義晴〉