平成最後の正月三が日が過ぎて、
1月7日、七草の人日(じんじつ)へ。
一月、往ぬる、
二月、逃げる、
三月、去る。
この感覚は、
元号が変わっても、
多分、変わらないだろう。
関東地方の今日の5日は、
春の陽気。
しかし明日6日は、
「寒の入り」
二十四節気の「小寒」の日。
寒の入りの明日から、
「寒中見舞い」となる。
小寒から節分までの1カ月ほどを、
「寒」(かん)という。
1年で一番寒い季節である。
二十四節気は1年を24区分する。
その冬への並びは「立冬」から始まって、
「小雪」「大雪」から「冬至」、
そして「小寒」「大寒」から「立春」と続く。
今年の小寒は1月6日、
大寒は1月20日、
立春は2月4日。
1月が寒いか、
2月のほうが寒いのか。
2月が一番寒いという思い込みがある。
しかし二十四節気の「寒」は、
1月が26日間、
2月が3日間。
その2月の3日間も春めいてくるから、
1月こそ一番寒い月となる。
まあ、二十四節気の暦の話だが。
今年の私のスケジュール。
その1月に15日から19日にシアトル、
2月は9日から19日までニューヨーク。
私の場合、ますます、
一月、往ぬる、
二月、逃げるが、
早まりそうな気分だ。
しかも寒さは横浜以上。
どうなることやら。
しかしそれでも仕事に邁進。
できる限り現役を続けます。
「あしたのジョー」の矢吹丈のように、
「まっ白に…燃えつきた…」なんて、
キザなことは言えないが、
自分にできる限り、頑張る所存。
それは変わらない。
よろしく。
しかし平成最後の正月に、
大学スポーツ界の異変。
恒例の箱根駅伝は、
青山学院大学の5連覇成らず。
東海大学が逆転の優勝。
それでも青学は往路の6位から、
復路は首位で、総合2位に入った。
大学ラグビー選手権は、
昨年まで9連覇の帝京大学が、
準決勝で天理大学に敗れた。
こちらは10連覇成らず。
もう一方の準決勝は、
明治大学と早稲田大学。
この試合は「対抗戦」の雪辱を果たして、
明治が勝った。
今年の天理大学は、
ナンバーエイトにファウルア・マキシ、
ロックにアシペリ・モアラ、
センターにシオサイア・フィフィタがいた。
いずれもトンガ人留学生。
マキシは日本代表として2試合に出ていて、
2キャップを誇るラガー。
もちろん帝京大学にも、
マクカラン兄弟など、
ニュージーランドからの留学生がいる。
ラグビー界では2018年4月以降、
外国人同時出場枠が、
2名から3名に拡大された。
今年のラグビーワールドカップ日本開催の影響だ。
早稲田、明治、慶応などには、
外国人留学生ラガーがいない。
それが大学ラグビーに変化をもたらした。
大学駅伝においても、
東海大には「黄金世代」の3年生たちがいる。
2015年度の全国高校駅伝で、
「花の1区」を走った上位6人のうち、
5人が東海大学に進学して、
「黄金世代」と呼ばれている。
青学の原晋監督のコメント。
「陸上界もドラフト制度を
設けたほうがいいんじゃないか」
青学にも実力高校生ランナーが、
大量に入学しているから、
冗談のような口ぶりだが、
「仕入れで全て決まるんだ、
という話になったら、
全然おもしろくない」
スポーツ界でも、
選手という素材の仕入れやソーシングが、
根本的に変わってきている。
日経新聞の昨日の「ニュース一言」
岩崎高治さん、登場。
㈱ライフコーポレーション社長。
「消費増税に伴う唯一の懸念は、
色々な景気対策で業種業態によって
競争環境がゆがめられることだ。
スーパーマーケット業界としても
アゲンストになりかねない」
これは昨年12月18日の記者会見の発言。
月刊商人舎1月号に趣向を凝らして、
一言一句残らず掲載。
「増税に合わせて政府は、
ポイント還元策を導入する。
還元率は中小企業で5%、
コンビニなどで2%となる予定だが、
現状で大手スーパーは対象外」
岩崎さんが強調するのは、
「くれぐれも
公平、公正な競争は
維持してほしい」
これはアマチュアスポーツ界にも、
大いに当てはまると思う。
1月3日の朝日新聞「折々の言葉」
第1334回。
国はまるで
積荷のゆるんだ
大型貨物船のようである
船が傾くと
荷物が全部片より
船は沈んでしまう
(E・F・シューマッハー)
シューマッハーはケインズの弟子。
1973年に発刊した本が、
『スモール イズ ビューティフル』
エネルギー危機を予言して、
第一次オイルショックを的中させた。
この言葉は、その書からの引用。
「経済が国境を呑み込み、
経済以外のおよそ人間的な観点を
封じてしまうと、
社会内のまとまりが崩れ、
その構造が脆く、不安定になる」
「組合、地域団体、結社、大学など、
国家と個人の中間にある勢力がしぼむと、
個人も浮草のように市場にもてあそばれる」
国家にも企業にも、
産業界にもスポーツ界にも、
シューマッハーの言葉は当てはまる。
岩崎高治の「公平、公正な競争」は、
「人間的な観点」そのものである。
ドラフト制や選手の「仕入れ」も、
人間的な観点を逸脱してはいけない。
〈結城義晴〉