月刊商人舎3月号。
おかげさまで、
月刊商人舎webコンテンツも、
アクセス数がうなぎ上り。
ありがとうございます。
その好調ぶりは、
この2年間の出店スピードが示す。
ドン・キホーテUNYのダブルネーム化は、
昨2018年2月から始まった。
そして今年12月までになんと28店。
さらに2020年もそれが続く。
今日の商人舎流通Supernews。
ドンキnews|
2020年ユニーのダブルネーム業態転換店第1弾発表
2020年の2月に4店が転換。
⑴アピタ小牧(愛知県小牧市堀の内)
⑵アピタ岐阜(岐阜県岐阜市加納神明町)
⑶アピタ大口(愛知県丹羽郡大口町)
⑷アピタ市原(千葉県市原市青柳北)
2023年までの期間を目途として、
アピタ、ピアゴ約100店舗を、
ダブルネーム店舗に業態転換していく。
もう一つの、
ドンキnews|
ピアゴ転換の「MEGAドン・キホーテUNY伝法寺店」3/27開業
愛知県一宮市のピアゴ伝法寺店が、
MEGAドン・キホーテUNYに転換。
もう、ユニーがなくなって、
みな、ドンキに変わっていく。
なぜうまくいっているのか。
月刊商人舎でそれが解明される。
根本的な理由は、
不可逆性の転回。
じっくり読んでみてください。
今日は夕方、新幹線で西へ。
富士の姿は見事としか言いようがない。
明日から頑張ります。
さて、日経電子版。
「消費増税ポイント還元」の記事。
今年最大の2つの変化。
第1は5月の新天皇即位、
第2は10月の消費税10%増税。
この増税に合わせて政府は、
キャッシュレス決済への、
ポイント還元を実施する。
期間は9カ月で、
10月1日から2020年6月末まで。
中小の飲食店や小売店の買い物代金を、
キャッシュレスで決済した消費者に、
国が5%分をポイントなどで還元する。
コンビニなどフランチャイズ店でも、
2%を還元する。
理由は2つ挙げられている。
第1は、増税後の消費の落ち込みを防ぐ。
ポイント還元して消費を喚起するらしい。
第2は、キャッシュレス決済比率を上げる。
なぜキャッシュレス比率を上げるのか。
「欧米よりも低いから」と表現されるが、
まったく理由になっていない。
しかしキャッシュレス比率が上がると、
税収が増えると言われる。
欧米ではそれが証明されている。
だから経済産業省は12日、
この制度に参加する事業者に対して、
登録受け付けを始めた。
そしてこの事業に対してまず、
大手カード会社5社と、
非金融系の決済事業者5社が参加する。
合計10社。
日経の取材。
カード会社では、
JCB、楽天カード、三井住友カード、
三菱UFJニコス、クレディセゾン。
5社のカード取扱高合計は、
国内の過半を占める。
だから他のカード会社も追随する。
非金融系の決済事業者は、
ペイペイやNTTドコモ、メルカリ、LINE、
そしてスタートアップのオリガミ。
話題のペイペイは、
ヤフーとソフトバンクの出資企業。
この事業によって消費者は、
クレジットカードやQRコードなど、
多様な決済サービスで還元が受けられる。
しかしこれまで、
経産省とカード業界との調整は、
難航していた。
その理由。
第1に、中小店舗での決済だけに、
5%が還元される。
それが政府の方針。
しかしカード会社のシステムは、
加盟店の識別が規模別になっていない。
だからそのための大幅改修が必要だ。
経産省が共通システムをつくる。
カード会社側の負担が軽減される。
第2位の壁は手数料問題。
政府方針は、
加盟店から受け取る手数料に、
上限を設けていた。
その上限は3.25%。
しかしカード会社は、
信用力の低い加盟店には、
5%を超える高い手数料を設定している。
そこで政府は手数料の上限設定に関して、
恒久措置にすることを見送ることにした。
中小企業の定義も明確ではない。
弥縫策を講じる。
政府は必死だ。
キャッシュレス化によって、
税収が増える。
2015年の調査だが、
日本のキャッシュレス比率は18.4%。
アメリカが45.0%、
イギリスが54.9%。
フランスは39.4%、
ドイツに至っては14.9%。
韓国が89.1%、
中国が60.0%。
「欧米並みに」という理由だけで、
非現金化比率を上げるのが、
そんなに意味があるのか。
そして税収が増えるのか。
ドイツの14.9%という数字も、
反対の意味で、の説得力がある。
キャッシュレスは便利だし、
消費者にとっては、
現金を引き出す手間が省ける。
私自身、その比率が増えている。
店の側はレジのコスト削減ができる。
これは小売業やサービス業にとって、
大きなメリットだ。
昨日の日経新聞コラム「大機小機」
タイトルは、
「拝金主義と国債」
「日本の財政状況は最悪だ。
本年10月の消費増税は避けて通れない」
その通り。
財政破綻寸前の現状で、
国債を増やし続けて賄っている。
そしてこのままでは我が国の国債は、
税金で返済しきれない規模に膨れ上がる。
「財政が破綻して、国債は価値を失う」
「莫大な量の金融資産」が信用を失って、
それが一斉に、
「物やサービスの購入に向けられたら、
物価が高騰して円が価値を失い、
市場取引が滞る」
「ところが、国民が、
お金を使わず持ち続けるなら、
金融市場は破綻しない。
国民が拝金主義を徹底すれば、
国家財政も金融市場も支えられる」
不思議な現象が起こる。
現状は、
「家計の金融資産保有額が増大し続けても
消費増に結びつかない」
健全な消費を生み出すには、
まずは財政破綻を避けるべきだ。
だから消費増税はすべきだ。
しかしその時に、
小賢しい弥縫策はいただけない。
健全な消費は、
公平で公正な競争の中からしか、
生まれない。
〈結城義晴〉