日本唐揚協会news|
スーパー部門最高金賞は東のライフ・西の平和堂
一般社団法人日本唐揚協会。
その第10回からあげグランプリ®。
今年から加わったのが、
「スーパーマーケット総菜部門」
東西から最高金賞が1社ずつ。
東は㈱ライフコーポレーション、
西は㈱平和堂。
おめでたい。
その平和堂アメリカ研修第17団。
毎年2回ずつ開催して、
今年で9年目。
テキサス州ダラスにやってきて、
2日目の朝。
2時間の講義タイム。
まず旅行課の清水進さん。
今日のスケジュールを丁寧に確認。
それから第17団団長の阿部千博さん。
平和堂GMS営業部長。
この17団全体のテーマを発表して、
全員に呼び掛ける。
成果を上げてほしい。
それから結城義晴の講義。
今回は店舗のチーフが多い。
だからいつも以上に、
分かりやすく、丁寧に。
事前講義を2時間しているので、
まずその基本を再確認。
それからアメリカの大潮流を解説。
強調したのは、
本当の「マインドシェア」戦略。
この10年語り続けている私の持論。
その真の意味は何か、
米国の事例をふんだんに交えて語った。
それからちょっと難しいかもしれないが、
日本の「GMS」業態の問題点。
考え方の整理がつかなければ、
止めるか縮めるかしかない。
問題の解決にはつながらない。
このテーマはバスの中でも、
折にふれて講義を続けた。
セミナーが終わると、
すぐに視察研修に出発。
まず、クローガー。
ジェシー店長からレクチャーを受ける。
以前はフレッシュ・フェアの店長だった。
それがこのレギュラー店に異動して、
ここでも成果を上げる。
32歳にしてクローガーきっての優秀店長。
「スポーツチームの、
コーチ(監督)のような気持ちで、
毎日、仕事をしている」
そして重視している3Pを語ってくれた。
第1はPeople(人々)。
第2はPlanning(計画)。
第3はProducts(製品)。
素晴らしかった。
阿部団長と握手。
フットボールチームのつもりになって、
全員でポーズ。
ありがとう。
そのジェシーさんの店。
一丁目一番地は、
パイナップル1個99セント。
これはバカ売れ。
そして入口のミートは、
ボアーズヘッドのハム。
これもバカ売れ。
青果部門は抜群の鮮度。
地産地消とオーガニック。
主通路の島陳列は、
イースターのカップケーキ。
こちらもカラフル。
ジェシーさんの店は、
クレンリネスが徹底され、
品切れや欠品が全くない。
そのうえ鮮度があって、
フレンドリー。
まさに商売の4大原則通りだ。
先週のマスターズ選手権で、
タイガー・ウッズが優勝した。
早速、ゴルファーを模したプレゼン。
こちらはイースター。
売場中央の「Mix’n Match」
よりどり10個10ドル。
牛乳は1ガロン2.39ドル。
1ガロンは3.8リットルだから、
1リットル62.9円。
クローガーの3大PB。
真ん中が「クローガー」ブランド。
右が「Simple Truth」。
左は「Private Selection」。
レギュラーブランドと、
ライフスタイルブランド、
そしてクォリティブランド。
店舗中央のシーゾナル売場には、
イースターのさまざまなグッズが並ぶ。
しかもセンスがいい。
ウォルマートも、
プロモーションには手を抜かないが、
クローガーも負けてはいない。
そして店舗左サイドには、
ファーマシー(調剤薬局)。
レジは3人目を待たせない態勢が、
Qビジョンによって達成されている。
ジェシー店長の店を後に、
同じクローガーのマーケットプレース。
非食品強化型でウォルマート対策店舗。
一丁目一番地はジェシー店と同じ。
パイナップル1個99セントだが、
もう売り切れて、代わりに、
メロンが並べられている。
青果部門は鮮度と品ぞろえ、
そしてオーガニックとローカル。
チーズショップは自前の売場。
そして奥にミート&シーフード。
長い長い奥コンコースも、
商品力が強いから、
顧客は飽きずに回遊する。
マーケットプレースの特徴の1つは、
キッチン用品の品揃えの幅が広いこと。
そしてアパレルは「dip」。
ブランディングの途中だが、
ずいぶんよくなってきた。
こちらの店も店舗中央に、
イースターのコーナー。
今週末に迎える復活祭に、
クローガーも全力で取り組む。
チェックスタンドは2種類。
レギュラーレジとセルフレジ。
そしてエクスプレスレジ。
この組み合わせで、
3人目を待たせない仕組みを構築する。
クローガーはいい会社だ。
全米第1位の小売業で、
全米第1位のスーパーマーケット企業。
そのうえマネジメントが確立されている。
ここからとんがり・こだわりの店舗。
トレーダー・ジョー。
ここでもインタビュー。
シャイアンさんは5年目の副店長。
トレーダー ・ジョーの歴史から語りつつ、
自分の会社の本質をわからせようと、
努力してくれた。
シャイアンさんを囲んで、
全員写真。
店舗はいつものように、
花から入って、生鮮食品へ。
店内サインと壁面装飾は、
この店のアーティストの作品。
牛乳売場も楽しいビジュアル。
そしてイースターを控えて、
主役の卵の親の鶏。
最後がリカー&ワイン売場。
トレーダー・ジョーのとんがりも、
一番大切にするのはPeopleだ。
クローガーと共通していた。
HEBのセントラルマーケット。
その最新店は新しい試みが多い。
青果部門の「トマト畑」。
そして圧巻のミカン売場。
ジュースも青果部門を支える、
大切なカテゴリーだ。
そして青果の最後はバナナ。
熟度ごとの食べごろを掲示して、
それに合わせた品ぞろえ提案をする。
そのあとに鮮魚と精肉部門。
向き合っていて、
夕食メニューの選択に、
顧客は迷わない。
精肉はテキサス最大企業HEBの強みが、
同じ企業のアップスケール事業で生きる。
シーフードとミートを超えると、
リカー売場。
コンサルティングセールスを展開する。
壁面のイラストが斬新だ。
牛乳売場はスチュー・レオナードのようだ。
そしうてHEBも負けずと、
イースター・プロモーションだ。
ワンウェイコントロールの最後に、
デリ売場が構える。
最後の最後はコーヒー売場。
HEBのセントラルマーケット、
ますます冴えわたる。
そしてちょっと行き詰まりの、
ホールフーズマーケット。
定評のある青果部門。
入口左手には花売場。
季節の果物の柑橘類の売場は、
商品がカラフルで派手なだけに、
そのプレゼンテーション技術の差が出る。
バナナ売場と背景のバルク売場。
奥主通路はなだらかに湾曲している。
そしてチーズショップ。
チーズは多段ケースに並べたりしない。
特にナチュラルチーズは、
ショップ形式で人がつかなければ、
売り切ることはできない。
ベーカリーは―パンだけにあらず。
ケーキとクッキー、スイーツなども、
総合的に考える。
最後はセルフデリ。
この部門はもう、
ホールフーズの生命線を握る。
密度の濃い売場は健在。
アマゾン傘下に入って、
プライム会員獲得のために、
指名ディスカウントをする。
それが効果を発揮している。
レジは相変わらず素晴らしい。
ホスピタリティ溢れる対応だ。
そしてとんがり・こだわり店舗の最後は、
スプラウツ・ファーマーズマーケット。
私はバスの中でも、
ずっと講義をし続けている。
スプラウツがなぜ、
店舗中央に青果部門を設けているのか。
それはSTPマーケティングであり、
ポジショニング戦略でもある。
店舗右手がベーカリーから、
デリカテッセン。
中央レジ側にバルク売場。
この青果とバルクのマッチングは、
他の追随を許さない。
それが顧客のマインドシェアを高める。
店舗左手はバイタミン売場。
これも特徴的だ。
中央にチェックスタンド。
店舗全体を見渡すことができる。
これはホールフーズと正反対。
それがスプラウツの成功の秘密だ。
そして今日のハイライト。
「サムズクラブ・ナウ」
Sam’s Club Now。
ウォルマートのホールセールクラブ。
その最新実験フォーマット。
商人舎流通スーパーニュース。
今年の3月9日版。
サムズクラブnews|
「スキャン&ゴー」改良し商品スキャンの時短図る
副店長のチャック・クーパーさんに、
本当に丁寧に解説してもらって、
広報発表のリリースを、
はるかに凌駕する内容であることが判明。
感動した。
隅々までの店舗写真紹介と、
このキャッシャーレス店舗の位置づけは、
月刊商人舎5月号に掲載。
帰国してから力を込めて書きます。
乞う! ご期待。
(つづきます)
〈結城義晴〉