結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年04月30日(火曜日)

平成最後の日の「複雑さに耐えて生きること」とオクシモロン

平成最後の日。

さようなら。
ありがとう。

令和へのカウントダウン。
日本だけ大晦日で、
新年を迎えるようだ。

今日の午後5時すぎ、
「退位礼正殿の儀」が行われた。
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皇居・宮殿「松の間」。
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東京新聞巻頭コラム「筆洗」

女性飛行家の草分け。
アン・モロー・リンドバーグ。
あのチャールズ・リンドバーグの奥さん。

リンドバーグは大西洋単独飛行の英雄。
「翼よあれがパリの灯だ」

その妻アン・モローが、
日本の「サヨナラ」について書いている。
「このようにうつくしい別れの言葉を、
わたしは知らない」

アン・モローが来日したとき、
横浜港で数多の「サヨナラ」を耳にした。

そこで「サヨナラ」は、
「さやうならば」と知った。

英語の「GOOD BYE」は、
「神があなたとともにありたもうように」

「”サヨナラ”はいわば接続の言葉であり、
それ自体、何も語っていない」

その半面、別れることを
あるがままに受け入れている。

「多くを語らずとも
すべての感情が込められている。
だからこそ”うつくしい”」

平成よ、さようなら。

毎日新聞巻頭コラム「余録」

江戸時代後期の光格(こうかく)天皇。
将軍徳川家斉(いえなり)に和歌を贈った。

民草(たみくさ)
露の情けをかけよかし

代々の守りの
国の司(つかさ)

代々、国をつかさどる者は、
国民に情けをかけてほしい。

安倍晋三首相にも届くか。

「今上天皇は光格天皇の事績を、
強い関心をもって調べられた」

わかる。

熊本地震の被災地を訪ねた折の、
その平成天皇の歌。

幼子の静かに持ち来(こ)
折り紙の
ゆりの花手に
避難所を出づ

幼子の折り紙を大切にする心。
この陛下の思いを美智子さまが詠んだ。

ためらひつつ
さあれども行く傍(かたは)らに
立たむと君の
ひたに思(おぼ)せば

「被災者の迷惑を気遣いつつも、
その傍らに身を運ぼうとする思い」

いい歌だ。

この天皇・皇后両陛下は、
我々日本国民の誇りである。

同じく、昨日の「余録」

ライフネット生命創業者の出口治明さん、
一冊の本を推薦する。
「おそらく世界最高の読書論だと
僕は思っている」

それが『橋をかける』
サブタイトルは「子供時代の読書の思い出」
著者名は「美智子」とだけ記されている。
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1998年、国際児童図書評議会世界大会が、
インドで開かれた。

皇后美智子さまはビデオで、
基調講演をされた。
それを丁寧に収録した本だ。

「読書は、人生の全てが、
決して単純でないことを教えてくれました」

「私たちは、複雑さに耐えて
生きていかなければならないということ。
人と人との関係においても。
国と国との関係においても」

令和の時代への言葉である。
人と人との関係でも、
国と国との関係でも、
複雑さに耐えて、
生きていかなければならない。

その通りだと思う。

私がよく使う言葉でいえば、
Oxymoron。

江崎玲於奈さんの「私の履歴書」に出た。
2008年の1月のこと。
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それ以来私は、本当によく、
「オクシモロン」の概念を使っている。

「萌芽的業績は個人の創造力に負う。
そこで優れた研究者を多数、
集めたとしよう」

「彼らが個性的、独創的であればあるだけ、
独立を求め干渉されることを好まない」

「一方、研究所長は、
マネジメントの立場から
重点課題に焦点を合わせた、
秩序ある体制を求める」

「ここにはちょっとした、
二律背反がおこる」

この二律背反をオクシモロンという。

「そこで最も好ましい研究環境を、
一口でいえば、
“組織化された混沌”
とでも表現せねばならない」

「部分的に見れば、研究者は、
自由奔放に仕事を進めているので
混沌としているが、
研究所全体としては
バランスがとれ、秩序がある状態をいう」

強いプロ野球チームやサッカーチーム、
素晴らしいオーケストラやロックバンド。
成果を上げる会社組織も。

oxymoronはギリシャ語で、
日本語にすると「撞着語法」という。
パラドックス(逆説)の一形態。
「対立する語句を並べて
新しい意味を主張する語法」

oxy〈鋭い、賢い〉と、
moron〈鈍い、愚かだ〉の合成語。

ヨーゼフ・シュンペーターの言葉だが、
「創造的破壊」は、
歴史に残るオクシモロンの概念だ。

オーストリア人の後輩、
ピーター・ドラッカーは、
このオクシモロンをわかりやすく、
解き明かす仕事に終始した。

私が標榜する「日本商業の現代化」も、
オクシモロンにヒントが求められる。

美智子さまの「複雑さに耐えて」は、
オクシモロンのことだ。

明治生まれで、
もちろん大正を生き抜き、
「昭和の石田梅岩」といわれたのが、
商業界創始者の倉本長治主幹。
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石田梅岩は江戸時代の思想家。
「石門心学」といわれる考え方の開祖。
貞享2年(1685年)~延享元年(1744年)

私は平成の石田梅岩でもないし、
令和の倉本長治にもなれないが、
その志は継いでいきたいと思う。

平成最後の日に、あらためてそう思う。

長治の言葉はオクシモロンばかりだ。
店は客のためにあり、
店員とともに栄える。

この言葉は「CSとES」である。
私の本にも何度も書いた。
CSは顧客満足、
Customer Satisfaction。
ESは従業員満足、
Employee Satisfaction。

これらを両立させることは、
人と人との関係において、
きわめて複雑なことだ。
それに耐えて生きていかねばならない。

倉本長治の『商売十訓』も、
オクシモロンが多い。
「損得より先に善悪を考えよう」

善悪と損得は、複雑な関係である。

「創意を尊びつつ良いことは真似よ」
「創意と模倣」も、
二律背反のオクシモロンだ。

「文化のために経営をせよ」
これもオクシモロンである。

民間人から皇室に入った美智子妃殿下。
その一生が2000年の皇室の歴史の中の、
オクシモロンだった。

令和の時代は、
ますますオクシモロンの時代となる。

その複雑さに耐えて、
シンプルに時代を切り拓いていきたい。

さようなら、
ありがとう。

〈結城義晴〉

2019年04月29日(月曜日)

新元号Countdownとロピア・キテミテマツドの「令和の挑戦」

Everybody! Good Monday!
[2019vol17]

平成時代の毎週月曜日、
書き続けてきて568回。

今日で569回目のGood Monday! です。

平成最後のGood Monday!

「令和」へのカウントダウンは、
あと2つ。

2019年、10日間のゴールデンウィーク。
3日目となって、祝日「昭和の日」。

昭和27年生まれとしては、
ややさみしい気もするが、
それでも昭和の日は意義深い。

この昭和の日は、
昭和天皇の誕生日で、
「天皇誕生日」の祝日だった。

1989年(昭和64年)1月7日、
その昭和天皇ご崩御。
そして今上天皇のご即位。

天皇誕生日の祝日4月29日は、
この1989年以来、
「みどりの日」という名称に改定、
祝日となった。

何度も国会審議されたが、
2007年(平成19年)から、
「昭和の日」の祝日となり、
それ以前の「みどりの日」の名称は、
同じ黄金週間の5月4日に移動した。

「国民の祝日に関する法律」、
通称「祝日法」ではその趣旨を、
「激動の日々を経て、
復興を遂げた昭和の時代を顧み、
国の将来に思いをいたす」

昭和元年は1926年。
この年の12月25日に、
大正天皇がご崩御。

クリスマス当日の逝去だった。

そして当日から昭和となって、
1926年は大正であるとともに、
昭和であるという、珍しい年となった。

私の父はこの年の12月20日生まれ。
したがって最後の大正生まれだった。

わが恩師・故壽里茂早稲田大学名誉教授も、
ペガサスクラブの故渥美俊一先生も、
そして私の母も大正15年生まれ。

みんな故人となった。

清水信次さんも大正15年。
㈱ライフコーポレーション会長にして、
日本小売業協会会長。

その大正から入れ替わった昭和は、
まさに激動の時代だった。

昭和天皇は1901年のお生まれ。
したがって25歳で天皇に即位。

若い天皇だったこともあって、
第一次世界大戦(1914年~1917年)も、
第二次世界大戦(1939年~1945年)も、
自ら見聞されたし、ご経験された。

第二次ではその主体を担うこととなった。

倉本長治先生が1899年生まれ、
ピーター・ドラッカーが1909年誕生。

あの時代の気骨のある存在だった。
それを受けた今上天皇は意志の人だ。
美智子妃殿下の影響もあるだろう。

令和天皇となられる皇太子徳仁親王は、
どんな象徴天皇となるのか。

失礼ながら、
もしかしたら雨男かしれない。

今のところ、
5月1日の天気予報は雨である。

私は36年4カ月ほど、
昭和を生きた。

そしてありがたいことに、
平成の30年間はフルに生きた。
あと1日を残すが。

編集長となり、管理職となって、
すぐに平成に入ったから、
昭和は私の誕生期から成長期にあたり、
平成は成長期から成熟期にあたる。

そして令和は明らかに、
私にとっての成熟期から衰退期。
「衰退期」とは言いたくないが。

昭和はホップ、
平成はステップ、
令和はジャンプ。
こう行きたい。

佐藤一斉の言葉。

(わか)くして学べば、
すなわち壮にして為すこと有り。
壮にして学べば、
すなわち老いて衰えず。
老いて学べば、
すなわち死して朽ちず。
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私にとって、
「少くして学べば」が昭和だった。

お陰様で、
壮にして為すこと有り、だった。

「壮にして学べば」は平成だった。
いま「老いて衰えず」に入ろうとしているか。

そして「老いて学べば」、
「死して朽ちず」。

何のために「死して朽ちず」を求めるのか。
ドラッカーの言うように、
「何によって憶えられたい」からか。

マズローの考えるように、
自己実現の欲求(Self-actualization)のためか。

あるいは老子のように、
「上善は、水の如し」の域に達するためか。

いまだわからない。

だからこそ老いても、学ぶ。
考え続ける。

私は生涯現役を貫きたい。
この心意気で生きていきたい。
いつもいつも自分に言い聞かせている。

さて今日は、午後から、
千葉県松戸市へ。

伊勢丹百貨店松戸店のあとに、
KITE MITE MATSUDOがオープン。
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オーナーは合同会社松戸ビルヂング。
JR常磐線と新京成線松戸駅から、
徒歩で約3分。

この伊勢丹は残念ながら、
ダメな地方都市百貨店だ。

もともとは松戸市立中部小学校があった。
この小学校を郊外に移転させ、
三菱地所が初めて商業集積を開発。
地下2階・地上11階の店舗棟、
地下3階・地上20階の事務所棟、
あわせて7万㎡を超える施設をつくった。

オープンは、1974年4月19日で、
伊勢丹が核店舗として入居した。
昭和49年のことだ。

前年に第4次中東戦争が勃発し、
第1次オイルショックに突入していた。

伊勢丹としては、
新宿本店、立川店、吉祥寺店に次ぐ、
4番目の百貨店だった。

現在の競争状況からすると、
伊勢丹松戸店は百貨店としては、
商圏が狭すぎるし、
面積も足りないし、
ワンフロアが狭小すぎる。

2002年(平成14年)から、
73カ月の「いざなみ景気」を終えると、
売上げも上がらず、
利益も出なくなって、
昨年3月31日に閉店。

その閉店のあとに、
テナントビルのキテミテマツドが開設。
売場面積は6万2181㎡(1万8810坪)。
テナント数は最終的に約50店となる。

その地下1階に、満を持して、
ロピアが入居した。
DSCN81189
4月13日(土)に、
グランドフロアの1階と、
地下1階全フロアを使って、
核店舗「ロピア」がオープン。

バックヤードなどを全部入れると、
3000㎡を超える。

店に行ってみると、
すぐに執行役員の柴田昇さんとばったり。
この中核店舗では初代店長を務める。  DSCN81219

青果部門が広がった。
インショップ名は「八百物屋あづま」。
バックヤードも搬入スペースも広い。
伊勢丹が使っていたスペースを、
存分に活用した。
IMG_60359

鮮魚部門は天井をブラックにして、
スポットライトを多用。DSCN81269

日本橋魚萬のブランドを付けた。
IMG_60399

LOPIAのロゴも、
この日本橋魚萬では水色。IMG_60369

多面売場には丸魚や貝類。IMG_60409

刺身はサクしか売らない。
盛り合わせは注文して調理してもらう。IMG_60419

「米屋」は米のショップで、
米俵が積み上げられる。
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そして惣菜の超目玉は、
店内手づくりのLOPIA Pizza。
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この店では、
「肉屋のスーパーマーケット」を謳う。
肉売場は圧倒的な商品力。IMG_60439

そして冷凍食品に力を入れた。
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この蓋をつけたドイツ型の冷凍ケースも、
ロピアの価格力で購買は落ちない。DSCN81309

若い顧客が多いのは、
ロピアがファミリーを、
主客層に設定しているからだ。IMG_60489

壁面はロピア社員の、
アーティストたちがデザイン。IMG_60479

売場では驚くほどの量の試食が、
次々に展開される。DSCN81319

開店以来、レジは混みっぱなし。
セミセルフレジを採用しているが、
顧客は引きも切らずやってくる。
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セミセルフのキャッシング機能は、
サッカー台の周りに広く配置した。
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チェックスタンドの向かいに、
専門店を3店配置した。

肉の「黒犇(くろほん)」は、
すべて対面売場の肉と肉惣菜。
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ベーカリーショップは対面とセルフ売場。IMG_60509

そして「海鮮丼 魚萬」。
イートインも設置した海鮮丼の店は、
魚売場のショップと同名。
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そしてこの店の隠れた実験。
高級和食店「黒泉」。

福島道夫ロピア社長と写真。
DSCN81369

この黒泉には、メニューはない。
シェフが厳選した高級食材を、
創作料理として仕上げる。
高級な肉づくし。

シックで落ち着いた店内は、
カウンターのみ。

この黒泉のオープンが、
今日、4月29日。

私は最初の顧客として、
招待してもらった。

これでもかと、
少量の創作料理が次々に出てきて、
十二分に堪能した。

最後に感想や意見を述べておいた。

食品小売業はどんどん売っても、
顧客は一時に食べきらず、
自宅にストックすることもできる。

外食業はその「場」で、
適量を食べて満足する。

その適量より、
ほんのちょっと多めに提供するのは、
とてもお買い得になるが、
多すぎるのはサービスにならない。

かと言って適正な絞り込みは必要だが、
削り込みすぎてもいけない。

そこが一番難しい。

だから「お任せ」の名門寿司屋など、
顧客の側で「最後に握って」と、
終わりを告げることができる。

このあたり、考えてみたらいいのでは?

皆さんも一度行ってみてください。
予約が必須です。

スーパーマーケットの奥にある、
目立たないレストラン。

この事業の責任者の鈴木義和さんと、
総料理長の泉弘樹さん。IMG_60599
「黒泉」のブランド名は、
泉さんの名前から付けられた。

まだまだ内輪の顧客だけ受け付けて、
6月からグランドオープン。

その間にどんどんイノベーションが進む。

ロピアの新しい構想の一端がここにある。
いわば令和のロピアである。

では、皆さん、今週も、
挑戦し続けよう。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2019年04月28日(日曜日)

[日曜日の雑記帳]ジジは自分の名前を知っていた。

「ネコは自分の名前を知っている」
ナショナルジオグラフィック日本版に掲載。

上智大学の齋藤慈子准教授。
総合人間科学部心理学科の心理学者。
学術誌「Scientific Reports」に論文を発表。

「ネコは、ネズミの捕まえ方から、
缶を開ける音が何を意味するのかまで、
多くのことを知っている」

「さらには、自分の名前も
聞き分けているらしい」

私の家にもネコがいた。
ジジという名前だった。
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平成17年3月7日に生まれ、
10年10カ月生きた。

そして平成28年1月4日午前11時49分。
死んだ。

考えてみると、
ジジは、平成の猫だった。

齋藤准教授が大学院で選んだテーマは、
「霊長類の認知に関する研究」。

齋藤さんはネコ好きだ。
「ネコが大好きです。
ネコはとてもかわいらしく、
とてもわがままです。
なでて欲しいときは寄って来ますが、
放っておいて欲しいときには
離れていきます」

そこでその後、
ネコに研究対象を絞り込んだ。

わかる。

齋藤准教授のこれまでの実験研究は。
ネコにある能力を観察すること。

人のジェスチャーを理解する。
隠してある食べ物を見つける。
飼い主の声を聞き分ける。
自分を見て名前を呼ぶ人に、
食べ物をねだったりする。

これらすべてが示唆しているのは、
ネコが自分の名前を聞き分けていることだ。

齋藤さんの研究チームの研究方法。

日本の家庭と猫カフェで、
飼い主と見知らぬ人の両方に、
ネコの名前を呼んでもらう。

そこで耳や頭の動き、尾の振り方など、
名前を聞き分けていることを示す反応を、
丹念に録画する。

今回の研究では、
4種類の異なる実験を、
延べ112匹のネコに行った。

例えば、
音がその猫の名前と似ている、
4つの名詞で呼びかける。
家庭や猫カフェで飼われている、
他のネコの名前で呼びかける。

その結果、ネコは自分の名前に対して、
「有意な反応」を示した。

飼い主が名前を呼んだ時だけでなく、
見知らぬ人が呼んだ時でも、
興味を示した。

齋藤さんの説明。
「ネコは、自分の名前の響きと、
食べ物やなでられることなどのご褒美を
結びつけて覚えているのかもしれない」

一方、イヌは自分の名前に、
反応するよう生まれついている。

「人は、イヌが従順かつよく反応するよう、
何世紀にもわたり交配してきた。
一方、ネコはヤマネコが、
ネズミを追いかけて農村に入り込み、
ほぼ自然に家畜化していった」

イヌが家畜化したのは
ネコより2万年も早い。

また、イヌのしつけ教室で
最初に行われることの1つは、
名前を呼ばれたときに
反応するよう訓練することだ。

そうすることで、イヌに
何かをさせることやしつけが容易になる。

「イエネコはまだ進化している」
齋藤さんのコメント。

「その要因は人」にある。

「10~20年前まで、
ペットのネコの大半は、
屋外でほとんどの時間を過ごし、
家にいるのは夜や天気が悪い時だけだった」

ところが、近年、ネコは、
室内で生活するようになってきた。

人とより密接に関わるようになれば、
人の合図を読み取り反応する能力は、
さらに強まるかもしれない。

「ネコの社会性は、
進化の途上なのです」
齋藤准教授の結論。

2014年2月2日のブログ[ジジの気分]再再掲。
「ジジとじゃん・けん・ぽん」

ジジです。
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きょうは、すごく、
あたたかい。
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春みたいです。

ユウキヨシハルのおとうさん、
ボクとあそんでくれるみたいです。
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なに、するんですか?
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「じゃんけんぽんは、
どう?

じゃあボクは、右手。
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さいしょは、グー!
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じゃん・けん・ぽん!
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「わあ、おとうさんのかちだ!」
・・・・・・・・・。

「もういっかい?

さいしょは、グー!
じゃん・けん・ぽん!!
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あいこで、しょっ!
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「また、お父さんのかちだーっ。
うれしいっ!」

・・・・・・・なんか、
ボク、つまんない。

「まけてあげるから、
もいっかい、やろっ!?」

さいしょは、グー!
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じゃんけん・ポン!
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こんどは、ボクのかち?

ちょっと、うれしい。

もいっかい。

さいしょは、グー。
じゃん・けん・ぽん!
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わあ、ボク、
また、かった。

・・・・・・・・でも、
なんだか、
つまんない。

ボクはグーしか、だしてないし!
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じゃん・けん・ぽんって、
ボクには、むいてないみたいです――。

懐かしい。

ネコは自分の名前を知っている。
それどころか考えることもできる。
それを私は確信している。

〈結城義晴〉

2019年04月27日(土曜日)

平成最後の「責了 お疲れさま~」と令和の「相対的貧困層対策」

平成最後の原稿執筆。
平成最後の雑誌編集。
平成最後の責了。

「おつかれさま~」
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商人舎の亀谷しづえと城山佳代子。IMG_60269

「夜中まで仕事が続くのは、
私の所為です」

「100%、結城義晴の所為です」IMG_60279

「すみません」
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「社長なのに、自覚が足りない。
もう40年以上も書き続けてきたのに、
まだまだ修行が足りません」
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「でも、絶対に手は抜かない。
いい原稿を書き続けます。
それだけは信じてください。
わかってください」
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「令和に入っても、
よろしくお願いします」

日経新聞の経済コラム「大機小機」
コラムニストは硬骨漢の一直さん。

タイトルは、
「”令和”経済の最大課題」

いきなり大上段に構えたテーマ。
勇気あるなぁ。

ただし出だしの一文は慎重だ。
「世の変化を予測するのは
ますます難しくなってきた」

正直言って、同感。

「しかし、確かなのは
デジタル経済の急進展と
人工知能(AI)の進化で
生活環境が大きく変化することだ」

これも同感。

そこで重要な疑問を投げる。
歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ教授、
その名著『ホモ・デウス』
イスラエルのヘブライ大学教授。
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「人知をも超えるAIの登場で
仕事がなくなる余剰人員をどうするのか」

「AIの開発やデジタル産業で、
必然的に二極化が生じる」

膨大な利益をあげる一部の企業家・資本家、
仕事のない大多数の人類。

その通りだ。

一方、『ネットワーク経済の法則』
カール・シャピロ&ハル・バリアン共著。
お二人ともカリフォルニア大学教授。
20年前に書いた、
インターネット経済の原理。
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「情報経済の中心原理は、
利用者が増えれば増えるほど
利用者の便益が高まり、
利用者がさらに増える
というネットワーク効果だ」

その結果、
「”勝者総取り”現象が起きる」

奇しくも、
私が今日書いた平成最後の雑誌原稿は、
結論がこれだった。

グーグル、フェイスブック、アマゾン、
一握りがネットワーク世界を支配し、
所得格差は驚くほど拡大する。

そのフェイスブックの共同創業者、
クリス・ヒューズ(35歳)の近著。
『1%の富裕層のお金でみんなが幸せになる方法』
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現在の米国の所得差を指摘。
「資産上位0.1%層が下位90%と
同等の富を所有している」

「大多数は臨時雇いなどで
不安定な生活を強いられている」

この層がトランプ大統領を支える。

そこでヒューズの提案。
「上位1%の富裕層の税負担を増やし、
それを原資に低所得層に
使途自由な一定金額を給付する」
つまり「保証所得」導入の提言。

「少額でも一定額が安定給付されれば、
人々の気持ちは安らぎ前向きになる」
ヒューズは多数の実証研究を示す。

そこでコラムニストの提案。
「日本でも就業者の約40%が
非正規労働者である」

「絶対的貧困層は減っているが、
仕事はあっても不安定な相対的貧困層が
米国と同様に増えている」

「この不安定な中間層への支援制度を
早急に確立すべきだ」

「財源は、日本でも
富裕層に依存せざるをえまい。
逆進性の強い消費税の大幅引き上げは
相対的貧困層を追い詰める」

「来るべき令和の時代の最大課題は
このままでは増え続けるとみられる
相対的貧困層対策である」

同感だ。

政治家にはこのあたり、
よく了解しておいてもらいたいものだ。

しかしこのとき、
亡き大髙善二郎さんの言葉を思い出す。
㈱ヨークベニマル元社長。

「われわれのコストダウンの努力を、
率直に価格に反映させる。
その結果、去年の今月と比べて、
同じ商品を同じ量、買っていただいて、
1カ月に1万円分、お客様に還元できたら、
それがこの地域のお客様全員に、
1万円のベースアップをしたことになる」

これはクリス・ヒューズの提案に繋がる。
「少額でも一定額が安定給付されれば、
人々の気持ちは安らぎ、前向きになる」

日経新聞夕刊の記事。
「イオン、割安PB7割拡充」

日経の割安PBのことを、
米国では「競争的ブランド」という。
「コンペティティブブランド」

イオンの場合、
ネーミングは「ベストプライス」。

「今後1年で食品の低価格品を
現状より7割多い約500品目に増やす」

「品質は維持しながら、
包装資材を簡素化する。
物流費用も抑える」

記事の分析は、
「食品メーカーが、
相次いで値上げに動くなか、
イオンは逆に割安感をアピールして
消費者を取り込む」

善二郎さんの考え方からすると、
消費者を取り込むのは副次的効果だ。
私もそう考えてほしいと思うし、
そう教えている。

「イオンは2019年度に、
同商品群の売上高を
前年度比1割以上増やす計画で、
販売増でも利益を確保する」

これは「利は売りにあり」
商売の原則だ。

今春、
ポテトチップスやしょうゆで、
ベストプライスを強化した。

ホームページにも掲載しているが、
「特選丸大豆しょうゆ」(200ml)は、
税別158円で、
メーカーの同容量の商品と比べて、
30円程度安い。
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私が標榜するのは、
「値段下げずに売る商売」
月刊商人舎4月号。

しかしコンペティティブブランドは、
初めから超低価格が出せる開発を目指す。

バリュー・エンジニアリングの手法だ。

その品ぞろえを増やす。
イオンならばできる。

ウォルマートやアルディのストラテジー、
クローガーやテキサスのHEBの戦略。

本来はこのブランドこそ、
「値段下げずに売る商売」である。

もう、初めから、
ぎりぎりまで下げているのだから。

できる企業、できるグループと、
できない企業、できないグループがある。

しかしイオンはこれによって、
所得格差を埋める政策をとらねばならぬ。
イオンの責任において。

そうでない企業は、
自分のポジションを構築する。

どちらの戦略や政策でも、
小売業やサービス業は、
人々の気持ちを前向きにできる。

令和時代にもこの志は貫きたい。

〈結城義晴〉

2019年04月26日(金曜日)

田村正紀「流通モード進化論」と二宮尊徳・渋沢栄一の「経済と道徳」

明日から、
天皇譲位に伴う10連休に突入し、
5日後の5月1日から、
元号は「令和」の時代に入る。

今上天皇陛下もご健在であるし、
即位される皇太子殿下もご壮健で、
目出度い。

まずはその目出度さを祝い、
全国民とともに新たな希望を抱きたい。

この10日間で1兆円の消費上積みがある。

この予想は当たらずとも遠からず。
GDPにも貢献するだろう。

恩恵を受ける企業もあるし、
まったく関係ない地域もある。

お盆の先取りとなってしまうだけの店も、
あるかもしれない。

しかし例外なくすべての企業と店が、
10連休のあとの反動の影響を受ける。

これは間違いない。

そして10月の消費増税へとつながっていく。
これも間違いない。

だからお目出度いけれど、
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

それしかない。

心は燃やせ、
頭は冷やせ。

これだ。

さて、ありがたいことに、
うれしいことに、
田村正紀先生から、
新刊本が送られてきた。
もちろん神戸大学名誉教授。
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千倉書房創立90周年記念出版。
『流通モード進化論』
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おめでとうございます。
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最先端の学術専門書。
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しかし、冒頭の「緒言」に書かれている。
「学生、企業人など流通入門後の読者が、
門内に流通についての、
総合的イメージを作り上げ、
読者各自の流通学習・調査・研究に
資することが著者の願いである」

専門書だが広く読者に読んでもらいたい。
それが田村先生の意図である。

本のタイトルでもある「流通モード」とは、
「企業における流通活動の遂行様式」。

この流通モードは3つの基本軸を持つ。
⑴どのような製品を取り扱うか
⑵誰を対象顧客とするか
⑶諸活動をどう編成して流通させようとするか

この「諸活動」には主に2つの要素がある。
「製品の実物形成・移動」にかかわる取引と、
「所有権移動にかかわる取引」である。

これらの3つの基本軸と、
2つの取引を決定することによって、
「流通モード」が決まってくる。

以下は出版社の宣伝文句。
「戦後、日本では、
様々な流通モードが盛衰した。
それは生産、消費、技術、法規制など、
流通インフラの変化を背景に、
商業やマーケティングの変容をもたらした」

「それらを統合的に理解するために
必要な流通の基礎概念と
変化のメカニズムを、
数多くの事例と共に検証・解説する」

流通理論そのものが、
この発刊によってまた一歩、
進化した。
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手に取ってみてください。
読んでください。
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月刊商人舎でも、再び、
議論させていただく機会をつくりたい。

静岡新聞の巻頭コラム「大自在」。
「道徳なき経済は罪悪であり、
経済なき道徳は寝言である」

二宮尊徳の「報徳思想」を取り上げた。

尊徳は江戸時代後期の人。
経済と道徳の調和を重んじた。
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この教えは、
「日本の近代化」に多大な貢献をした。

1万円札の次の肖像には、
2024年度上期から、
渋沢栄一が採用される。

渋沢は「日本資本主義の父」にして、
尊徳の思想を引き継いだ経営者だ。

故倉本長治の「商売十訓」。
その第一訓が、
「損得より先に善悪を考えよ」

これもまさに、二宮尊徳の教えそのもの。

道徳なき経済は罪悪である。
まったくもって、
否定しようがない。

善悪を顧みない損得は、
それこそ尊徳に言わせれば罪悪だ。

そして法律違反ではなくとも、
人の道に外れた行いの伴う経済行為は、
絶対に長続きしない。

だからそれは罪悪であるとともに、
自滅が必須である。

一方、経済なき道徳は寝言である。

「損得より先に善悪を考えよ」
と唱えつつ、潰れていった企業や店が、
どれほどあったか。

これは寝言である。

渋沢栄一はこうも言っている。
「商売をする上で重要なのは、
競争しながらでも
道徳を守るということだ」
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「金儲けを品の悪いことのように考えるのは
根本的に間違っている。
しかし儲けることに熱中しすぎると、
品が悪くなるのもたしかである。
金儲けにも品位を忘れぬようにしたい」

これは月刊商人舎1月号特集の趣旨と同じ。
「商売の品格」

さらに渋沢栄一。
「自分が信じないことは言わず、
知ったからには必ず行うという
思いが強くなれば、
自然に言葉は少なく、
行動は素早くなる」

偉大な仕事を成し遂げる者は、
偉大な仕事を成し遂げるとき、
寡黙である。

最後に一言。
「人生の行路は様々で、
時に善人が悪人に
敗けたごとく見えることもあるが、
長い間の善悪の差別は
確然とつくものである。
悪いことの習慣を多く持つ者は
悪人となり、
良いことの習慣を多くつけている人は
善人となる」

二宮尊徳は江戸時代に生きた。
渋沢栄一は江戸末期から、
明治、大正、昭和と生きた。
倉本長治は明治、大正、昭和の人。

渋沢や倉本のあとの、
平成から令和になっても、
この志を貫きたい。

〈結城義晴〉

2019年04月25日(木曜日)

コンビニ大手3社の「行動計画」発表の「お揃いの服着て行儀いいな」

アメリカ土産。

今回はトレーダー・ジョーのシーズニング。
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右が「Bagel Sesame」、
左が「UMAMI」。
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副店長のシャイアンさんのお薦め。
「どの料理にかけてもおいしい」
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そのうえ、トレーダー・ジョーは、
食品添加物など一切、使っていない。

みなさんも、どうぞ。

今日のランチは、
やっぱり魚盛。

横浜商人舎オフィス裏の魚屋。

ここでもお薦めのメニュー。
アジと新玉ねぎのフライ、絶品。
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いつもは天丼です。
こちらも「マイウー!」
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まだ完全に時差ボケ。
夕方の3時から6時くらいまで、
猛烈に眠くなる。

その代わり午前3時になっても、
眠れない。

そんな時には、
そのままにする。

すこしずつ、
日本の時差に戻ってくる。
私はいつも自然体。

さて、商人舎流通Supernews。
ちょっと異様な感じのニュース3連発。

セブン‐イレブンnews|
加盟店支援「行動計画」策定/4つの重点政策
ファミマnews|

加盟店支援「行動計画」は250億円の設備投資
ローソンnews|

加盟店支援「行動計画」策定で人件費とロス削減

コンビニの24時間営業問題。
セブン-イレブン東大阪南上小阪店の、
19時間営業に端を発した。

セブン-イレブン・ジャパンでは、
古屋一樹社長が退任してしまった。

この問題に関連して、
経済産業省が大手各社に行動計画を要請。

「加盟店の人手不足の解決に向けた計画」

その結果、大手3社が、
それぞれに「行動計画」を発表した。

同時のタイミング、
内容は似たり寄ったり。

落語家の刑務所慰問の話。
古今亭志ん生だとばかり思っていたが、
先代の鈴々舎馬風のマクラの話らしい。

「ゆっくりしていけよ、
お揃いの服着て行儀いいな」

これに対して、
ミニストップnews|
「イオンのコンビニエンスストア事業に関して」

ビッグ3が今日の25日に、
お揃いでリリースしたのに対して、
ミニストップは一昨日の23日に公表。

「イオンの反省」の意を表明したものの、
「行動計画」は出さなかった。

4月6日の日経新聞社説。
「コンビニ経営に
政府は介入すべきでない」

日経の社説はきっぱりしている。
「消費者向けサービス産業の
労働需給のひっ迫は深刻な問題だが、
政府が民間企業の経営に
口出しするのは見当違いだ」

まったくの正論で、大賛成。

世耕弘成経産相の記者会見のコメント。
「国民にとって、
生活のインフラとなっているコンビニの
持続性の観点から問題である」

4月5日にはコンビニ各社の経営首脳と会談。
無人レジの導入など具体的な解決策を
「行動計画に盛り込むよう」に、求めた。

日経社説。
「これは経産省による経営への介入、
監視ではないか」

経済同友会の小林喜光代表幹事は苦言。
「国家が企業の行動にあまりに
関与するのはいかがなものか」

これが経済界の常識的な意見。

日経もこれに沿って考え方を披歴する。

「政府の介入は自由競争を阻害し、
民間の創意工夫の目を摘むなど
活力をそぐ恐れがある」

「経済状況の変化に即して
絶えず制度や法律の改正に取り組み、
企業が力を発揮しやすくすることこそが
政府の役割だ」

そしてこの点が重要だ。

「経産省内だけで議論せず、
省庁を超えて知恵を出し合ってほしい」

4月に新設された在留資格「特定技能」。

私もこのブログで指摘した。
人手不足が深刻な14業種が選ばれたが、
外食や宿泊業は対象に入っているのに、
小売業は入っていない。
もちろんコンビニも含む小売業。

特定技能は、
「一定以上の知識や経験を
持っていることを条件としている」

しかし小売業の仕事は、
「これに当たらない」というのが理由。

本当に、けしからん。

日経社説も指摘する。
「発注業務や在庫管理などは経験を要する」

なによりも接客やホスピタリティは、
一定以上の知識や経験を要する。
管理業務だけではない。
マーチャンダイジングも、
プロモーションも、
非常に高い知識と経験が求められる。

日経社説。
「コンビニでは、
公共料金の支払いから店内での調理まで
ひとりが多様な仕事をこなす。
小売業を対象に入れてはどうか」

そして、
「短期の派遣を原則禁止としている
労働者派遣法は見直す必要がある」

岡田卓也イオン㈱名誉会長は言う。
「士農工商の序列が残っている」
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清水信次㈱ライフコーポレーション会長も
小売業の地位の向上を主張し続ける。
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経産省のコンビニへの「行動計画」要請――
「士」による「商」への上位下達の観あり。

それに従順に従ってしまうほうにも、
問題があると思う。

「お揃いの服着て行儀いいな」
辛口の落語家の言葉には、
根底に愛が含まれているのだが。

〈結城義晴〉

2019年04月24日(水曜日)

内田憲一郎の区議選初当選と平和堂米国研修17団の調理大会と。

昨日の15時30分、
成田国際空港にランディング。

サンフランシスコから帰国して、
お目出度い話。

内田憲一郎 32歳。
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立教大学大学院特任教授時代の私の、
結城義晴ゼミ第4期生。

商人舎ウェブサイトに関して、
ずっとコンサルティングしてくれた。

信頼できる人間です。

4月21日の統一地方選挙。

その内田憲一郎君が、
東京都板橋区議会議員選挙に、
最年少区議会議員候補として立候補して
最年少の当選。

こころから、おめでとう。
東京都板橋区議会のホームページに、
トップで掲載されている。

「高島平の内田けんいちろうです」
いつものこの第一声がいい。

板橋区高島平で生まれ、高島平で育った。

その高島平や板橋区を、
より良くするために、
政治家を志した。

「住んで・働いて・楽しめる街、板橋」

「まち全体が繋がることで、
地域力を高める」

それが政策ポリシー。

初当選した後のこれからが大事だ。
「初心忘るべからず」

志を失わずに、
精進してほしい。

さて私は帰国翌日の今日、
朝から東京の芝。
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社外取締役を務める㈱True Data。
ID-POSデータマーケティングの企業。
お陰様で今や日本最大級。

その取締役会。

代表的なサービスは、
Eagle EyeDolphin Eye
試してみてください。

無料のデータサービスは、
ウレコン。
これもお試しください。

さて、平和堂米国研修第17団。
大調理大会の報告。

ダラス2日目の4月19日。
この日は朝のセミナーのあと、
食品スーパーマーケットを巡った。
米国を代表する素晴らしい会社ばかり。

クローガー。
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32歳のジェシー店長、
すごいリーダーシップだった。DSCN75379-448x340

そのクローガーの大型店。
マーケット・プレース。 IMG_53529-448x318

それから大人気のトレーダー・ジョー。IMG_51979-448x336

HEBのアップスケール・フォーマット。
セントラルマーケット。DSCN75709-448x322

世界の最高峰ホールフーズマーケット。IMG_53179-448x336

そして一番の成長率スプラウツ。IMG_53559-448x336
視察し、調査し、ヒアリングし、
その合間に買物した。

6つの班と団長チーム。
ホテルはキッチンが付いた部屋。
1時間半の調理大会。
テーマは「母の日の料理」。

まずは団長の阿部千博さん。
平和堂GMS営業部部長。DSCN76959

副団長の野村博さんも真剣そのもので、
カメラを向けても振り向かないほど。
アルプラザ長浜支配人。
DSCN76969

調理道具は部屋に備え付けられている。DSCN76999

二人部屋なので二人三脚の料理。DSCN77009

皿もコップ、グラスもそろっている。DSCN77039

この班はみんなが集まってきた。DSCN77069

スーパーマーケットの主任クラスは、
仕事で調理することも多い。DSCN77049

その腕を生かしました。
DSCN77079

いかがでしょう?
DSCN77109

上出来です!!
DSCN77119

調理が終わると、
会議室に持ち寄って、
テーブルセッティング。

1班は男の料理。
手早く仕上げた。
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パスタがメインディッシュ。IMG_53779

2班は視覚的に美しく。
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テーブルにはカーネーション。IMG_53789

パエリアはホールフーズのサフラン米。IMG_53819

3班は「お母さんの健康第一」
オーガニックサラダ、
それからテールシチュー。
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4班はトマト中心のメニュー。
トマトの花言葉は「感謝」だが、
それを表現した。
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5班はおいしい母の日。
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手づくりハンバーガー、
ムール貝など、
HEBセントラルマーケットで、
高級食材を調達して料理した。

6班は母の日とイースター。
卵を使ったオムライスなどで、
華やかなメニューを提供。
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アメリカの母の日も、
5月第2日曜日の12日。
イースターは4月21日。
その両方を関連づけた。
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最後に団長チームは、
極上のうまさを追求。
コーディネーターの藤森正博さんも、
得意の腕を振るった。
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6班と団長チームが、
自分たちの料理をプレゼンテーション。

そしてやっとのことで乾杯。
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乾杯の音頭は、
2班班長の尾中克匡さん、
アルプラザ醍醐食品副店長。
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そして食事タイム。

もくもくと食べ続け、飲み続け、
そのあと会話が弾んだ。

一通り食べ、
団長チームが審査を終わらせると、
選考発表と表彰式。

まず副団長賞。
トマトの花言葉の4班。
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賞品はポップコーン。
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そして団長賞。
みんな、下を向いて、
目をつぶる。
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阿部団長が会場をぐるりと回って、
6班班長の肩に手を置いた。
IMG_53918

おめでとう。母の日とイースター。
賞品はエネルギードリンク。
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そして結城義晴賞。
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「ゴ、ハ~ン!!」

大声で発表すると、
歓声が上がって、万歳。
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そしてハイタッチ。IMG_54069

高級ワインをプレゼント。IMG_54089

うれしそうな5班の面々。IMG_54169

そして全体の総評。
今回はスーパーマーケット各社の、
簡便商品や冷凍食品の活用が多かった。
手の込んだ料理を作るよりも、
そのほうがアメリカの勉強になる。
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最後の締めの挨拶は、
1班班長の八木秀樹さん。
アルプラザ草津食品副店長。
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私の米国研修のモットーは、
観察し、聴取し、行動し、考察すること。

その行動には調理や料理、
そして喫食が含まれる。
自分たちで楽しむことが前提となる。

楽しくなければ仕事じゃない。
楽しくなければ研修じゃない。
もちろん最高の喜びは、
艱難辛苦のあとにやってくる。

だから艱難も求める。

内田憲一郎の初当選も、
艱難辛苦の行動と考察と、
何よりもその勇気の挙句に、
天から与えられたものだ。

おめでとう。

〈結城義晴〉

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