結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年05月25日(土曜日)

商人舎オフィスそばに開業した「まいばすけっと」のLast1mile

5月のメッセージ[Message of May] caver_20190510_03
もっとお客に近づこう!

“Staying Close”――
「いつもお客さまのそばにいて、
お役に立ちます」
古くからのウォルグリーンのクレド。
ウォルグリーンは米国ドラッグストア。

「ネイバーフッドマーケティングとは、
お客さまの喜びに参加して、
その一部を分けていただくことです」
戦前のジョー・アルバートソンの言葉。
米国アルバートソンズの創始者。

マス・マーケティングから、
STPマーケティングへ。
そしてone to one Marketingへ。
どんどん、顧客に近づいていく。
それは我々の想像を超えて
スピードアップしてくる。

リージョナルから、
コミュニティへ、
ネイバーフッドへ。
さらにラストワンマイルへ。
そして最後にホームへ。

どんどんお客に近づいてゆく。
限りなくお客のそばに寄り添っていく。
商品そのものやサービスの中身よりも、
お客に近づくことのほうが重要になる。
とりわけコモディティの提供において。

生活が向上し、
消費が成熟してくると皮肉なことに、
コモディティ領域は拡大してきて、
ラストワンマイルからホームへが、
最も重要なカギを握ることになる。

しかしそのときにも、
顧客のそばにいるという姿勢と、
顧客の喜びに参加して、
その一部を分けてもらうという意識は、
永遠に変わることはない。

ラストワンマイル戦略こそ、
ネイバーフッドマーケティングである。
だから、もっとお客に近づこう。
お客のそばに寄り添おう。
お客の喜びを分けてもらおう。〈結城義晴〉

この「もっとお客に近づこう!」は、
月刊商人舎5月号の主張。
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お陰様で大好評。

[特集のまえがき]は結城義晴執筆。
「最後の顧客接点」が
総取りさせる競争時代

「ラストワンマイル」は、
直訳すれば「最後の1マイル」
すなわち商品が顧客に届くまでの、
最後の段階の「1610メートル」

半径800メートルの円を描けば、
これこそラスト1マイルの顧客が、
居住する商圏となる。

この「ラストワンマイル」は、
「最後にして最強の顧客接点」である。

その顧客接点が競争優位をつくり、
商売の生命線を握ることになる――。

日本の場合、その業態はコンビニだった。

「しかしこのコンビニ産業が
2016年3月から昨2018年7月までの
29カ月連続で既存店客数前年割れを示した」

「ラストワンマイルビジネス」の王者に、
陰りが見えた。

eコマースのラストワンマイルが、
彗星のように登場したからだ。

しかしそれだけではない。

横浜商人舎オフィスのそばの新田間川。61421139_2480046095391873_3904901875165560832_o

2013年1月31日に、
ファミリーマートがオープンして、
6年ほど営業していた。
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しかし今年、閉鎖。
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そのあとに、
イオンまいばすけっと。IMG_69639

オープン準備をしていた。IMG_69649

5月24日(金曜日)にオープンした。60877421_2480046105391872_3655739152898457600_o
私の自宅の妙蓮寺駅にも、
2店のセブン-イレブンの間に、
まいばすけっとが開店して、
顧客たちは重宝し、
店舗側は繁盛している。

身近にまいばすけっとがあると、
コンビニとは違うラストワンマイルの、
その利便性に納得させられる。

イオンにはまいばすけっと㈱がある。
関東地方の東京・神奈川で766店、
ドミナント展開している。

それ以外にはイオン北海道㈱が36店。
こちらはまだドミナントとは言えないが、
都市型小型食品スーパーマーケット。

コンビニエンスストアではない。

1号店はイオン㈱が、
2005年12月に新井町店を開業して始業。
横浜市保土ケ谷区の店舗で、
この店は閉鎖しているが、
東京23区と横浜川崎両市以外には、
出店しない。

新田間川の店のように、
コンビニが撤退した跡にも出店できる。

2008年にイオンから、
イオンリテール㈱へ事業承継。
さらに2012年1月21日、
まいばすけっと㈱として独立。
この時点で246店舗だった。

今年の2月期決算では、
売上高1537億円、前年比9.6%増。
イオンのなかでは超優等生。

営業利益19億7900万円、
経常利益19億9900万円。
どちらも今のところ、
売上対比1.9%と低く抑えられているが、
1000店を超えたら急速に高収益になる。

イギリスのテスコは、
大型の「エクストラ」と、
中型レギュラーの「スーパーストア」。
これらが主力フォーマット。

そして小型の「エクスプレス」
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都市型の「メトロ」
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つまりマルチフォーマット戦略。

テスコはこの4つのリアル店舗を、
メッシュのごとく配置し、その間を、
テスコ・コムとテスコ・ダイレクトで、
埋めてしまう。
これらがeコマースであり、
宅配ビジネスだが、
テスコがラストワンマイルを、
マルチフォーマット&オンラインで、
綿密に組み立てていることがわかる。

このエクスプレスとメトロを、
上手にミックスしたのが、
イオンのまいばすけっとだ。

特にディスカウントするわけでもないし、
しかしコンビニよりはるかに安くて、
そのうえ内食需要に対応して便利。

ラストワンマイルは、
eコマースだけではない。

むしろマルチフォーマットが、
ラストワンマイルの総合戦略となる。

〈結城義晴〉

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