ドラッグストア業界が揺れている。
商人舎流通Supernews。
6月3日には、
ココカラファインnews|
スギHDと経営統合協議開始/マツキヨとの協議も継続
昨日の6月5日には、
マツキヨNews|
スギ報道受け、ココカラファインとの経営統合も検討
ココカラファインがマツモトキヨシと、
スギホールディングスを両天秤にかけて、
経営統合を持ち掛けた形だ。
マツモトキヨシは、
かつてのドラッグストア業界ナンバー1企業。
現在は第4位。
2019年3月期は、売上高5759億9100万円、
前年同期比103.1%。
営業利益360億2800万円(107.3%)、
経常利益389億7800万円(同107.9%)。
売上高、利益ともに過去最高を記録。
スギホールディングスは、
愛知県を本拠地にして
関東・中部・関西エリアへ進出。
現在、業界第6位。
2019年2月期は、
売上高4884億6400万円(前年同期比106.9%)、
営業利益258億1700万円(同104.3%)、
経常利益272億3700万円(同105.2%)。
増収増益の固い企業。
そしてココカラファインは、
関東、関西エリアに1172店舗を展開。
売上高4005億5900万円(前年同期比102.5%)、
営業利益129億1500万円(同94.2%)、
経常利益152億3300万円(同95.1%)。
増収減益。
ココカラファインとスギが統合すれば8890億円、
ココカラとマツキヨの統合は9766億円、
万が一にも3社が統合すれば、
1兆4651の年商企業となり、
いずれも業界トップに躍り出る。
私はドラッグストア業界は、
どんどん統合が進むと見ている。
だからこんなことも、
当たり前に起こってくる。
米国ドラッグストアは典型的な複占状態にある。
CVSヘルスとウォルグリーンブーツ。
やがて日本もそうなる。
驚かない。
さて、商人舎ミドルマネジメント研修会。
略してMMS。
数えて第15回。
1200名ほどの受講者が修了していった。
場所は静岡県の温泉郷「湯河原」。
そのニューウェルシティ湯河原。
2日目の朝は8時15分から、
理解度テスト。
受講生全員が本当に真剣に取り組む。
美しささえある。
理解度テストは自分のために行う。
その結果は、断じて、
パワハラに使ってはいけない。
テストが終わると、
白部和孝先生の講義。
小売業の計数管理の第一人者。
かつては、故川崎進一先生が、
この分野を切り拓いた。
東洋大学名誉教授。
亡くなられた。
藪下雅治先生も、
計数管理のオーソリティだった。
引退された。
いまや白部和孝先生。
現場で使える、わかりやすい計数を、
ていねいに教授してくださる。
実習もあって、
そこは手取り足取り。
次は9月10日・11日・12日の予定です。
お願します。
ランチを挟んで、
井坂康志先生。
故上田惇生先生に代わってこのMMSで、
「ドラッカー・マネジメント」を講義してくれる。
受講生はこの講義も真剣に聞く。
ドラッカーに最後に会った日本人。
毎回毎回、井坂さんの講義は、
深まっていく。
それが素晴らしい。
講義のあとで質疑。
(株)ロピアの鈴木義和さんが、
トップバッターで質問に立った。
井坂さんはゆっくり考えて、
ていねいに答える。
次に(株)関西スーパーマーケットの池田忠司さん。
さらに(株)マツモトの九里尚哉さん。
井坂さんはこれらの質問にも、
真正面から答えてくれる。
本当に上田先生に似てきた。
うれしい限りだ。
ありがとうございました。
そして2日目の後半は結城義晴。
午後3時15分から8時まで。
最初に理解度テストの解答を解説。
テストの中身に入っていって、
大久保恒夫さんの提唱した、
「イチニッパ」にまで及んだ。
私の講義はマネジメントの手法。
まずは悪い組織の兆候。
多くの受講生が「ウンウン」とうなづく。
悪い組織の兆候や自覚症状が現れている。
その悪い兆候の克服の仕方、
ミドルマネジメントの対応の仕方。
深い話になっていく。
途中、コーヒータイムでは、
ホワイエで休息。
ドラッカーの「責任の組織化」。
そして「目標管理」。
さらに「コミュニケーション」
一番最後はリーダーシップ。
ケン・ブランチャードを講義したうえで、
自分のマネジメントのスタイルを問う。
各社から選抜されてきた受講生ばかりで、
だからそれぞれ、
一定以上の知見を持っている。
それを頭の中で整理してもらいつつ、
そのための役に立つ方法を教授する。
朝の8時15分からの理解度テストと、
3人の講師の渾身の講義。
本当にお疲れ様。
講義のあとは夕食。
みんな満足そうな顔だ。
ニューウェルシティの食事はうまい。
たっぷりと量があって、しかも味は良い。
よく食べて、よく学ぶ。
食事のあとは各自、自習。
自習室も夜11時まで開放して、
ここで復習してもらう。
私もどっと疲れが出た。
月刊商人舎6月号のゲラを読みつつ、
責了した。
ああ、疲れた。
しかし、仕事は人間を鍛える。
仕事は人間を清める。
仕事は人間を高める。
ありがとう。
仕事。
〈結城義晴〉