神は、一日目に、
天と地をつくった。
闇の中に光をつくって、
昼と夜を分けた。
神は、二日目に
空をつくった。
三日目には海と地をつくって、
地に植物を茂らせた。
神は、四日目に、
太陽と月と星をつくり、
五日目に、魚と鳥をつくった。
六日目には、動物をつくり、
この日、神は自分に似せて、
男と女を創造した。
アダムとイブと名づけた。
そして七日目に神は、休んだ。
だから日曜日は休息の日。
6月最後の日。
横浜みなとみらい。
ランドマークタワー。
神のご機嫌が悪いのか、
ひどく風が強い。
帆船日本丸も、
停泊しつつ大きく揺れる。
モクモク ワクワク ヨコハマ ヨーヨー。
1994年、最上壽之制作。
高さ17mのステンレスのうねり。
「たなびく雲」のイメージで、
風の通り道が創造された。
今日のような風の強い日には、
揺れているかのような錯覚に陥る。
クイーンズスクエアには、
大きな花のハート形のモニュメント。
みなとみらい線と東横線が連結した。
その東横線妙蓮寺駅横の踏切。
せんろはつづくよ
どこまでも
のをこえやまこえ
たにこえて
はるかなまちまで
ぼくたちの
たのしいたびのゆめ
つないでる
原曲がある。
アメリカ民謡。
アイルランド移民の工夫たちが、
大陸横断鉄道の建設に従事した。
その過酷な労働を歌った曲。
I’ve been working on the railroad
おいらは線路で働いた
All the livelong day
まるまる一日働いた
I’ve been working on the railroad
おいらは線路で働いた
Just to pass the time away
あっという間に日が暮れた
Don’t you hear the whistle blowing
汽笛が鳴るのが聞こえねぇか
Rise up so early in the morn
朝も早よから起きろとよ
Don’t you hear the captain shouting
親方の怒鳴りも聞こえねぇか
Dinah, blow your horn
「ダイナ、ホーンを吹き鳴らせ」
(訳・未曽 司)
東横線に乗って、
今度は自由が丘へ。
花屋は「MONCEAU FLEURS」
モンソーフルール。
傘の花が開く。
傘の花は動く。
傘の花は軽やかに。
風が強くても、
雨が降っても、
軽いいでたちで、
日曜漫歩。
神は七日目に休んだ。
〈結城義晴〉