Everybody! Good Monday!
[2019vol32]
2019年第33週、8月第3週。
山の日の祝日を挟んだ三連休。
そして明日の火曜日は盆の入り。
金曜日の16日が盆の明け。
日経新聞の一面コラム「春秋」
妙な感心をする。
「近所のスーパーに
お盆用品を取りそろえた一角があった。
供物を載せる小さなござや、
火をたくためのほうろく皿、
線香にらくがん、ちょうちんなどなど」
「都会の片隅でも、亡くなった人を迎える
昔ながらの風習が息づいている。
どんな由来で、いつごろ始まったのか」
近所のスーパーを、
見くびってもらっちゃあいけねぇ。
そしてお盆の由来の一説。
「シャカの弟子、目連は父母が
あの世の餓鬼道におちているのを知る。
師の教えの通り、
修行中の僧らに飲食を供すると、
父母は餓鬼道を抜け出せた――」
それが日本に伝わったのが、
7世紀の推古天皇のころ。
平安時代には貴族の間で定着した。
「源氏物語」の主人公・光源氏も、
その著者・紫式部も、
盆の行事を営んだ。
「墓に参ってご先祖と向き合い、
食卓を囲み父母や親族らと語らう」
「そんなひとときにも少子高齢化は、
じわり影響を及ぼし始めた」
「墓じまい」も、
最近は増えている。
墓を管理しにくくなって、
墓石を片付けて更地にし、
遺骨は別の納骨堂に移したり、
散骨したりする。
ここで一句。
墓も故郷も仏壇もなくなっていく。
「社会が縮む中、
店先にお盆の品が並ばない日が、
やがて来るのだろうか」
店は顧客が望むものを並べる。
それでいい。
コラムニスト。
「大事な何かが失われつつある気がする」
日経にしては珍しく、感傷的。
愛媛新聞巻頭コラム「地軸」
タイトルは、
「しあわせしりとり」
幸せなものしか言ってはいけない。
そんなルールのしりとりことばあそび。
イラストレーターの益田ミリさんの著書。
すいか→かめんぶとうかい。
めりーごーらんど→どなるどだっく。
「すいか」は、
「思い出がしあわせなんだよねぇ」
「かめんぶとうかい」は、
「招待されたことないけど楽しそうだねぇ」
などなどと続ける。
「しりとりには人生が出る」
同じ「り」でも、
「りんご」を思い浮かべるとは限らない。
身近に赤ちゃんがいる場合は、
「りにゅうしょく」と答えるかもしれない。
「繰り出される言葉を聞けば、
性格や人となりまで透けてくる」
そこで愛媛新聞投稿欄の「しりとり」。
泊まりに来た孫と布団の中。
「”たべもの”と言う孫に笑ってしまったが、
ばあばは”のみもの”と続け、
じいじの”のこりもの”で大爆笑」
コラムニスト。
「普段着の言葉に宿る幸せ」
結城義晴のことば。
店に提供してほしいもの。
「ちいさな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望」
コラムニスト。
「お盆休み真っただ中。
近づく台風が少し心配だが、
帰省中の皆さんにとって、
愛媛での思い出が、
“しあわせしりとり”の言葉となって、
つながっていけばいいなあと願っている」
地方新聞はいいなあ。
私も全国の地方のお店に、
三つの願い事をかなえてほしいと、
心から思っている。
さて月刊商人舎8月号、
8月10日に発刊した。
[特集]
増税前の店舗戦略査定!!
その目次。
各社の力のこもった新店ばかりを、
取材し、分析し、
それぞれ8ページを使って紹介。
そのうえで、
「ミシュランガイド」のごとく、
「星三つ」「星二つ」「星一つ」で、
評価・査定した。
月刊商人舎は年間購読が基本だが、
この8月号は「単品売り」することになった。
お申し込みの場合は、
以下のURLをクリックしてください。
http://www.shoninsha.co.jp/files/magazine_201908_application.pdf
「星、三つ!!!」の店もあります。
今月号の結城義晴の「特集の前書き」を、
一部紹介しよう。
㈱ヨークベニマル大髙善興会長が、
増税前の状況を憤慨気味に語る。
そのコメント。
「10月の消費税増税後は大変です。
消費喚起施策は、
透明性のある公平な競争
を阻害しています」
「政府は消費喚起のために
中小企業の店舗で買物をさせようと、
5%還元を打ち出したが、
5%は大きな数字です」
キャッシュレス決済であること、
支払先が中小企業であること。
この2つの条件が揃えば、
購買者に5%のポイントが
税金から還元される。
総額は3000億円に及ぶ。
結果として、中小企業は毎日、
ポイント5倍セールを
実施していることと同じになる。
大髙さん。
「タバコと酒も
5%還元の対象品目に当たります。
日本たばこ事業法36条1項目を破ってまで
政府は5%を付けようとしています」
「国は消費喚起策と言っているけれど、
それは逆の現象を引き起こす。
価格競争とポイント還元合戦になって
デフレは進む」
結城義晴のメッセージ。
――経済の健全な発展を促すには、
市場原理に従った自由競争が一番いい。
「これしかない」と、歴史が示している。
しかし、この艱難辛苦を乗り越えた者に、
実は本当の成功がもたらされる。
これも歴史が証明している。
この不公平競争のなかで、
国の優遇政策の恩恵を受けない企業が、
9カ月の厳しい試練に
耐えることができれば、
本当の体力と地力をつけることができる。
中小企業の分類に入る企業も、
この歴史のパラドックスを
知っておかねばならない――。
お盆商戦が終わると、
消費増税に向かう。
その決意は固めておかねばならない。
では、みなさん、今週も、
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。
Good Monday!
〈結城義晴〉