大阪の朝は曇り空。
東大阪の㈱万代会議棟。
ここが私たちの学び舎。
万代知識商人大学第4期。
事務局は万代人事部。
マネジャーの津田睦さんが、
今日の講義の趣旨を説明。
そして2人の4期生が先月のレポート。
大東赤井店店長の國貞浩二さん。
富田安津子さんは、
堺高須店フロントエンドチーフ。
ふたたび津田さんが、
2人の報告を評価してくれた。
津田さんは第一期生の級長で、
4期生の先輩に当たる。
そして第6回講義は、
フィナンシャルマネジメント。
流通業界では「計数管理」というが、
一般には「簿記」であり、
「会計管理」であり、「財務管理」である。
それらを総称して、
「フィナンシャルマネジメント」。
イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さんは、
商売に必要なものは、
「商才と算盤」と説いた。
そして伊藤雅俊の取引先との4つのルール。
1.対等の立場
2.約束は必ず守る
3.接待は受けない
4.返品しない
一方、イオン名誉会長の岡田卓也さんは、
「大福帳と見比べ勘定」を、
先代から受け継いだ。
複式簿記のBS/PL経営である。
そしてこの2社が、
日本の小売業の両雄となった。
ほかの大手チェーンストアは、
残念ながら低迷し、衰退した。
つまりはフィナンシャルマネジメントの勝利である。
損益計算書と貸借対照表の基本、
実地棚卸しの基礎知識と計数、
そして経営の数字に対する考え方。
午前中に計数の基礎を講義した。
人事部マネジャーの二人も真剣に聴講。
左は海野正敏さん、右が津田さん。
私のあとは、松村聡さんの講義。
㈱万代常勤監査役。
この万代知識商人大学は、
結城義晴と万代の幹部が講師となる。
松村さんは三井住友銀行から、
万代に転籍した。
その知見をもとに、
フィナンシャルマネジメントの、
実務を講義してくれた。
加藤徹さんも、ずっと聴講。
㈱万代リテールホールディングス社長、
㈱万代油脂工業社長。
そして万代知識商人大学理事長。
ランチはいつも万代渋川店で購入。
万代本部の下にある店で、
会議棟の隣にある。
いつもながらの農産部門。
奥に水産部門が広がる。
今日の特売は「ボイルベビーホタテ」
そして奥壁面の中央に惣菜部門。
今日は真ん中によりどりの揚げ物。
昼時で商品補充の真っ最中。
つくり立て、でき立ての揚げ物が、
どんどん補充される。
1時間のランチが終わると、
ふたたび松村さんの講義。
万代の決算指標を使って、
具体的に経営状態を分析した。
とてもいい講義だった。
感謝したい。
最後は月刊商人舎6月号も使って、
総括の講義。
6月号特集は、
「2019同盟決算」
ミッションマネジメントから、
フィナンシャルマネジメントまでが、
貫徹されていなければならない。
そのマネジメント体系を、
手振り身振りで解説。
会社の外側に向かうマネジメントは?
マーケティングマネジメント。
そして内側に向かうのが?
ヒューマンリソースマネジメント。
フィナンシャルマネジメントは、
それらの基盤を構成する。
どこまで理解してもらえただろうか。
講義が終わると、
みたび津田さんがまとめのレクチャー。
今日も充実した講義だった。
そして私の計数や数字に対する思いは、
このメッセージ。
「数字は好きですか」
あなたは数字が好きですか。
実は私は大好きなのです。
数字の向う側の世界を、
数字を通して垣間見る。
そして前向きに、肯定的に、
モノを考える。
数字に媒介してもらうことによって、
雑念やしがらみや怨念が消える。
ゲーム感覚で、むしろ純粋な気分で、
状況が見えてくる。
数字はそういった
浄化の機能を持っているのです。
想像力を刺激する要素を
そなえているのです。
ただし、数字で人を
縛ってはいけません。
せっかくの浄化作用や想像の力が、
いっぺんにかき消されてしまいます。
いちじく
にんじん
さんしょに
しいたけ
ごぼうに
むくろじゅ
ななくさ
はつたけ
きゅうりに
とうがん
数字と商品を素直に結びつけて、
商業ビジネスにかかわる私たちは、
毎日、毎日、夢を、
追いつづけています。
数字は清くて、正しくて、
美しくて、しかも現実的です。
数字と商品を愛でることこそ、
私たちの仕事なのです。
さあ、あなたは数字が好きになりましたか。
私と同じように大好きになりましたか。
〈結城義晴〉