千葉県の大規模停電。
さらに大幅に遅れる模様。
東京電力パワーグリッド㈱は、
復旧の目途を3段階で公表していた。
第1が16日までの千葉市緑区や市原市、
富里市、茂原市の多くの地区。
これが27日までにさらに遅れる。
第2の20日までだった君津市、富津市、
大多喜町などでも27日まで遅れる地区がある。
第3の27日までの復旧としていた館山市は、
20日までにおおむね復旧できると修正。
同社作業員は、
5000人増で1万6000人態勢。
現場で復旧に当たる皆さん、
本当にご苦労様です。
しかし、情報収集は遅れ、
意思決定には迷いが見られた。
一昨日のこのブログでも書いた。
故堺屋太一さんの遺言のようなもの。
非常時対策の5段階。
①救助
②救済
③復旧
④復興
⑤振興
非常時の5段階の原則。
「軽いものから先に」
実にわかりやすい、
覚えやすい。
第1に、最も急ぐ軽いものは「情報」。
しかし現在も千葉県の停電地域では、
携帯電話やインターネットがつながらない。
現代社会では、いかに電気が重要か。
それが思い知らされた。
第2は「生活物資」。
⑴飲料と薬。
⑵緊急の食料。
⑶燃料と衣料。
第3は「安全な生活空間」。
この第3の要件までが「①救助」
地震や津波の震災の場合、
10日間が救助活動の段階だ。
今回の大風15号来襲では、
停電と断水が人々を苦しめたが、
一部には家が倒壊したり、
屋根が飛んだりという被害があった。
堺屋さんは指摘している。
「大事なのは速度」
会社の経営も店舗の運営も、
台風被害からの復旧も、
スピードが第一。
ここにはスピード違反はない。
その千葉の空。
もう完全な秋。
早い復旧を祈りたい。
さて、3連休の日曜日。
スポーツの秋たけなわ。
まずマラソン。
マラソングランドチャンピオンシップ。
2020年東京五輪の日本代表選考レース。
「一発勝負」という掟破りの決定法。
実行者は日本陸連の瀬古利彦。
マラソン強化戦略プロジェクトリーダー。
東京の明治神宮外苑発着でレースが行われて、
男子は中村匠吾が2時間11分28秒で優勝、
2位は服部勇馬が8秒差。
ここまで東京五輪代表選手として内定。
3位には大迫傑が食い込んで、
候補となった。
女子は天満屋の前田穂南が、
17キロ地点からすいすいと抜け出して、
2時間25分15秒で1位。
2位は日本郵政グループの鈴木亜由子。
女子も2人は内定。
それにしても男子の設楽悠太。
最初から飛び出して独走を狙ったが、
途中、失速。
その勇気は称えたい。
ゴルフは、
日本女子プロ選手権。
日本最高のメジャートーナメントで、
畑岡奈紗が18アンダーで堂々の優勝。
こちらも来年の五輪に直結している。
期待の渋野日向子は、
通算1アンダーで33位タイ。
しかしこの秋には、
まだまだ活躍してくれるに違いない。
勇気をもって、頑張れ。
それからバレーボールは、
4年に1度のワールドカップ。
ラグビーのワールドカップは、
日本中の話題となっているが、
バレーボールは日本開催にもかかわらず、
淡々と進んでいる感じ。
日本女子はジャマイカに1勝していて、
今日は強敵ロシア戦。
フルセットを戦って大健闘。
結局は高さとパワーに負けた。
惜敗。
けれど中田久美監督は素敵。
頑張ってほしい。
その女子日本代表のユニホーム。
エースの石井優希。
右肩にSalonpas、
左肩にサロンパス。
いいところにロゴを入れた。
ここしかないという両肩。
勇気ある広告?
関係ないけど、座布団二枚。
昨日のほぼ日「今日のダーリン」
糸井重里さんが書く。
「ほんとうは、あらゆることに
勇気が含まれている。
なにかをするときには、
いつでも、失敗したり、
まちがいに結びつく可能性がある」
野球にもサッカーにも、
短距離走や格闘技の選手にも。
糸井さんは何にでも勇気がある、と、
次々に事例を思いつく。
クイズの回答者のボタンを押す指先、
試験問題に書き込まれた答え、
病気かもしれないと病院に行く人、
好きな人に好きな気持ちを告げる人。
「初めて握ろうとする手も、
愛をほのめかした手紙も、
みんなみんな勇気というものが
込められている」
「赤ん坊が、ほとんど
転ぶとわかっているように
たよりない筋肉の脚で立とうとすること。
母乳でないなにかを、
口に入れて飲み込むこと。
自然な呼吸を止めてまで、
ことばを発すること。
家族と離れて保育園やら幼稚園で過ごすこと。
こういうことすべてのなかに、
勇気の成分がある」
最近、糸井さんには孫ができたのですね。
「ぼくが、こうして
一文字ずつタイピングして、
人の目に触れることばを
表していることにも、
ほんとうはかけらほどでも、
勇気が必要である」
同感だ。
「大なり小なりの勇気、
強い勇気、弱い勇気、
進む勇気、耐える勇気、逃げる勇気、
すべての勇気に、ぼくは、
勇気を持っていいぞと言おう」
結城義晴「Message」から。
弱い人も、
強い人も。
小さな人も、
大きな人も。
力ある人も
知恵ある人も。
地位ある人も、
将来ある人も。
最後の最後には
勇気ある
決断を
しなければならない。
恐れてはいけない。
くじけてはいけない。
悔やんでもいけない。
逃げては、もちろんいけない――。
中村匠吾にも服部勇馬にも、
大迫傑にも設楽雄太にも、
前田穂南にも、鈴木亜由子にも。
勇気があふれている。
畑岡奈紗と渋野日向子にも。
中田久美にも、
そして座布団二枚の久光製薬にも、
それぞれの勇気がある。
そして、
どんなスピードにも、
勇気が不可欠である。
〈結城義晴〉