日本を発ってから8日目。
サンフランシスコに5日間、
それからニューヨークは4日目。
㈱ロピアの研修団を迎えて2日目。
ホテルはレジデンス・イン・マリオット。
朝8時に集合して、
ロピアの理念を唱和。
リードするのは柴田常良さん。
ロピア茅ケ崎店鮮魚チーフ。
「同じ商品ならより安く
同じ価格ならより良いものを
楽しく感動できる
愛に満ち愛されるお店です」
勢いのある挨拶だった。
理念の唱和が終わると、
福島道夫社長、登場。
「よく食べ、良く学べ」
それから亀谷しづえが、
今日のスケジュールと注意点をレクチャー。
㈱商人舎ゼネラルマネジャー。
私の講義は2時間。
まず競争の変容について。
それからフィリップ・コトラー。
4者による競争。
さらにウォルマートから、
ホールフーズとアマゾン、
トレーダー・ジョー。
視察研修する企業の特徴と、
学ぶべき点を、
わかりやすく話す。
ロピアのチーフ以上全員が、
ニューヨーク研修を受け、
私の講義を聞く。
聞き手はチーフだから、
難しいことを易しく、
易しいことを面白く、
面白いことをより深く。
講義が終わると65人が、
バス2台に分乗して、
視察研修に出発。
今日の私は2号車に乗った。
1号車は浅野秀二先生。
手づくりのサンドイッチがおいしい。
ホットドッグもいける。
注文してから店内でつくってくれる。
オーダーは端末に入力。
ローカルコンビニでも、
独特のサービスを用意している。
ロピアの研修の対象は、
スーパーマーケットに限らない。
ワワの向かいに、
アルディ。
ドイツ資本のハードディスカウンター。
リミテッド・ソートメントストア。
入口を入ると一丁目一番地は、
プライベートブランドのグロサリー。
一番奥に青果部門。
格段に鮮度が良くなったし、
断然、店が美しくなった。
参加者と話しながら、
アルディを後にする。
現在のディスカウンターは、
安くてきれい、
安くてフレンドリー、
安くて良い。
安くて汚い、
安くてノーサービス、
安くて悪い、
は駆逐される。
そしてニュージャージー郊外の、
ウェグマンズ。
昨日のブルックリン店に続いて2店目。
そして店舗右翼の惣菜・ベーカリー売場。
特別に「フードサービス部門」と呼ばれる。
ウェグマンズでは、
カスタマーサービスマネジャーの
エミリーさんにインタビュー。
ニュージャージー地区最後の視察店は、
リドル。
ドイツ最大の小売資本シュワルツグループ。
アルディと同じ小型ディスカンター。
アメリカ市場には2017年6月に進出。
2020年1月現在、89店舗を展開する。
入口を入ると、青果とベーカリー。
アルディはグロサリーから入るが、
リドルはアルディと対比的だ。
エンドでは単品量販のディスカウント。
「スペシャルオファー」と名付けられている。
営業中なのに突然、
冷蔵ケースの仕切り幕が、
下がってきた。
すっかり覆いかぶされた。
1分間ほど閉まってから、
もとに戻った。
冷蔵ケースの温度管理を、
一定に保つためらしい。
日本ではあまり見かけない。
レジはアルディが、
座ってスキャニングするのに対し、
リドルは立って行う。
アルディとの違いを出す。
それがリドルの、
ポジショニングのつくり方だ。
しかしアルディとリドルのそろい踏みで、
アメリカ小売業はさらに、
価格競争が激しくなる。
ショップライト。
全米最大のボランタリーチェーンだが、
この店はショップライトの中の、
基幹店ですばらしい出来栄え。
入口対面のケーキショップ。
部門ごとの対面売場に屋号をつけて、
ショップ展開している。
ビールのケース売り。
メーカーの強力で、
スパイダーマンのオブジェをつくる。
デリカテッセンのボアーズヘッド。
全米で超人気のブランドショップ。
ハムを切りたてで提供する。
インターナショナルフードのコーナー。
トラックを半分に切った、
面白い演出のコーナー。
店舗の導入部は、
生鮮部門とデリのショップ群。
店の奥に進むと、
デアリー(乳製品)とグロサリー売場になる。
加工商品はラック什器で展開。
ボランタリーチェーンだが、
ウェグマンズにも劣らない店づくり。
ロピアのチーフたちは、
妙に共感したようだった。
ニュージャージーの視察を終え、
最後はヨンカーズ市へ。
ニューヨーク市の北に位置する。
スチュー・レオナード。
着いた頃は夕刻で、
まもなく日が沈む。
星条旗がはためく。
有名なポリシーロックの前で、
Go! Go! ポーズ。
感動したので、
反対向きにポーズ。
店内入り口で、
名物のソフトクリームを購入。
スチュー・レオナードは
ディズニーランドのような店と称された。
ファミリー層を狙って、
子どもたちが喜ばせる。
人形が歌ったり、踊ったりする。
それが随所に配置されている。
カントリーウェスタン。
天井からひっくり返った牛。
青果部門もワンウェイコントロール。
ケーキ売場では、
キャラクターを使って商品づくり。
ディズニーとマーベルのキャラクター。
熊のジャンボリー。
楽しい楽しいスチュー・レオナード。
一時停滞したが、
ちょっとだけ戻ってきた。
ポリシーロックの精神が戻りつつあるか。
夜は和食高級居酒屋「鐵」ベースメント。
二つ星レストラン。
斬新なデザインと現代的な空間。
入り口にはバーカウンター。
日本料理を現代的にアレンジ。
有志が集まって楽しい会食。
福島社長の言うように、
私もよく食べ、よく学ぶ。
ありがとう。
(つづきます)
〈結城義晴〉