サッカーのJ1が開幕。
プロ野球はオープン戦開催中。
「球春」
実にいい言葉だけれど、
あらためて、春です。
今日は午後から、
東京・日比谷。
日比谷国際ビルコンファレンススクエア。
旺文社マネジメントスクール。
2019DSCM基礎コース。
Demand & Supply Chain Management。
その最終講義。
故田島義博学習院大学院長が、
スタートさせた経営塾。
MBAではないけれど、
それに引けを取らないような内容で、
DSCMの基礎を学ぶ。
学習院マネジメントスクール。
2019年度から旺文社が受け皿となって、
新たな出発をした。
最初に道明文夫さんの開会挨拶。
旺文社マネジメントスクール代表。
一般社団法人日本生涯学習総合研究所代表理事。
そのあと、DSCM講師の結城義晴。
私の役割は、
最終講義の記念講演講師の紹介。
住友達也さん。
㈱とくし丸代表取締役社長。
故堤清二さんの『変革の透視図』は、
1979年に発刊された名著だ。
この本に「商業の現代化」が描かれている。
住友達也さんの「とくし丸」は、
近代化の先を行く「現代化」である。
それが私の認識だ。
そして住友達也さんの講演。
タイトルは、
「小売業の未来」
買物難民を救え!
移動スーパーとくし丸
おばあちゃんのコンシェルジェ。
とくし丸はこの5月に、
500台の大台を超える。
沖縄県を除く46都道府県で、
112社と協業している。
買物難民は700万人。
そこでコンビニよりコンビニエンスな、
とくし丸が登場。
とくし丸は3つの事業目的を掲げる。
命を守る、食を守る。職を守る。
そのために3者が、
トライアングルで協力する。
とくし丸本部、
地域スーパーマーケット、
そして販売パートナー。
とくし丸の模倣困難性を持つ特徴を、
キーワードを次々に繰り出して、
住友さんの講演は絶好調。
移動スーパーは、
「インフラ」であり、
「メディア」となる。
住友さんは出版社の社長としてスタート。
だから㈱商業界社長だった私とは同志だ。
今後20年間の拡大市場の中で、
とくし丸は、
販売形態のスタンダードになる。
つまり確立された「業態」となる。
それが住友さんの決意だ。
きっちり80分の講演を終わらせて、
質疑応答。
この質疑が実によかった。
学習院DSCMの最終講義は、
実績のある経営者にお願いしている。
毎年毎年、素晴らしい講演会となる。
そのなかでも出色の講義だったと思う。
ありがとうございました。
講演の後は修了証書授与式。
今年も修了生は貴重なキャリアを積んだ。
心からおめでとう。
閉会の挨拶は生駒大壱さん。
㈱旺文社代表取締役社長で、
このマネジメントスクール学長。
最終講義が終わると、
桜実会主催の懇親会。
乾杯の挨拶と音頭は、
湯沢威先生。
学習院大学名誉教授で、
同スクール顧問。
湯沢先生の専門は比較経営史だ。
だから元経営史学会会長で、
日本の経営史の最高権威。
さらに今上天皇陛下の先生でもある。
今週末の天皇誕生日には、
東宮御所に招かれている。
「1890年に始まったグローバリズムが、
プロテクショナリズムとなって、
世界大戦を興してしまった」
「プロテクショナリズムの保護主義でなく
ヒューマニズムでなければいけない」
挨拶にはもったいないくらいの、
素晴らしいスピーチだった。
その湯沢先生と住友さん。
桜実会代表幹事の阿部正樹さん。
第36期修了生で、
立教大学大学院のマスターでもある。
いつもこの学習院のOB・OG会を、
きちんとまとめてくれる。
受講してくれたお二人は、
セブン&アイホールディングス。
リスク統括部の杉原英之さん(右)と、
経営推進部の松下悠人さん。
松下さんは未来生活イノベーションWG担当。
懇親も実に楽しいものだった。
ありがとうございました。
最後の最後は全員写真。
旺文社マネジメントスクールと、
名称は変わっても、
田島義博イズムは変わらない。
流通革命から小売業の近代化へ。
そしてそれが今、商業の現代化へ。
そのために必須の要件は、
ヒューマニズムだ。
そんな印象を強くした一日だった。
ありがとうございました。
〈結城義晴〉