結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年02月25日(火曜日)

「新型コロナウイルス対策基本方針」全商業者よ、徹底せよ。

日本国政府が今日、公表した。
安倍晋三内閣総理大臣が、
自ら、やや誇らしげに明らかにした。
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遅きに失した観は大いにあるが、
四の五の言っている暇はない。
今は、この方針を国民を挙げて、
貫徹するしかない。

我ら商業もそれを徹底したい。

徹底とは、
厳密に、
詳細に、
継続すること。

「新型コロナウイルス対策の基本方針」
〈新型コロナウイルス感染症対策本部決定〉

全文を解説しながら、
重要な点をわかりやすく整理しよう。
さして重要でない部分、
繰り返しの部分は小文字にする。
だから飛ばして読んでもいい。

しかし仕事として、
この基本方針は知っておかねばならない。
復讐のつもりで読むのもいいだろう。

この基本方針は、
5項目から構成される。

1.現在の状況と基本方針の趣旨
2.新型コロナウイルス感染症について
現時点で把握している事実
3.現時点での対策の目的
4.新型コロナウイルス感染症対策の
基本方針の重要事項
5.今後の進め方について

重要な行動提起は4である。

1.現在の状況と基本方針の趣旨

新型コロナウイルス感染症については、
これまで水際での対策を講じてきているが、
ここに来て国内の複数地域で、
感染経路が明らかではない患者が
散発的に発生しており、
一部地域には、
小規模患者クラスター(集団)が
把握されている状態になった。
しかし、現時点では、
まだ大規模な感染拡大が
認められている地域があるわけではない。

感染の流行を早期に終息させるためには、
クラスターが次のクラスターを
生み出すことを防止すること
極めて重要であり、
徹底した対策を講じていくべきである。
また、こうした感染拡大防止策により、
患者の増加のスピードを
可能な限り抑制することは、
今後の国内での流行を抑える上で、
重要な意味を持つ。
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あわせて、この時期は、今後、
国内で患者数が大幅に増えた時に備え、
重症者対策を中心とした医療提供体制等の
必要な体制を整える準備期間にも当たる。

このような新型コロナウイルスをめぐる
現在の状況を的確に把握し、
国や地方自治体、医療関係者、
事業者、
そして国民
一丸となって、

新型コロナウイルス感染症対策を
更に進めていくため、
現在講じている対策と、
今後の状況の進展を見据えて講じていくべき対策を
現時点で整理し、
基本方針として総合的にお示ししていくものである。

まさに今が、
今後の国内での健康被害を
最小限に抑える上で、
極めて重要な時期である。

国民の皆様に対しては、
2.で示す新型コロナウイルス感染症の
特徴を踏まえ、
感染の不安から適切な相談をせずに
医療機関を受診することや
感染しやすい環境に行くことを
避けていただくようお願いする。
また、
手洗い、
咳(せき)エチケット等を徹底し、
風邪症状があれば、
外出を控えていただき、
やむを得ず、
外出される場合には
マスクを着用していただくよう、
お願いする。

(結城注)テレビのワイドショーなどで、
毎朝、毎晩、繰り返し情宣済みだ。

2.新型コロナウイルス感染症について現時点で把握している事実

・一般的な状況における感染経路は
飛沫感染、接触感染であり、
空気感染は起きていない
考えられる。

閉鎖空間において
近距離で
多くの人と会話する
等の一定の環境下であれば、
咳やくしゃみ等がなくても
感染を拡大させるリスクがある。

・感染力は事例によって様々である。
一部に、特定の人から多くの人に
感染が拡大したと疑われる事例がある一方で、
多くの事例では感染者は
周囲の人にほとんど感染させていない。

•発熱や呼吸器症状が
1週間前後持続することが多く、
強いだるさ(倦怠感=けんたいかん)を訴える人が多い。
また、季節性インフルエンザよりも
入院期間が長くなる事例が報告されている。

・罹患(りかん)しても
軽症であったり、
治癒する例も多い。
重症度としては、
致死率が極めて高い感染症ほどではないものの、
季節性インフルエンザと比べて
高いリスクがある。
特に、高齢者
基礎疾患を有する者では

重症化するリスクが高い。

・インフルエンザのように
有効性が確認された
抗ウイルス薬がなく、

対症療法が中心である。
また、現在のところ、
迅速診断用の簡易検査キットがない。
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・一方、治療方法については、
他のウイルスに対する治療薬等が
効果的である可能性がある。

(結城注)これらもテレビなどで、
繰り返し、頻繁に情宣されている。

3.現時点での対策の目的

・感染拡大防止策で、
まずは流行の早期終息を目指しつつ、
患者の増加のスピードを
可能な限り抑制、流行の規模を抑える。

・重症者の発生を最小限に食い止めるべく
万全を尽くす。

・社会・経済へのインパクトを
最小限にとどめる。

(結城注)言わずもがなの目的。
早期終息はもはや難しいだろう。
重症者の発生を最小限にしたい。
特に80歳以上、70歳以上の方々、
重病者の皆さん、妊婦さん、
「自己防衛」しかない。

4.新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の重要事項

⑴国民・企業・地域等に対する情報提供

①国民に対する
正確で分かりやすい情報提供や
呼びかけを行い、冷静な対応を促す。

・発生状況や患者の病態等の臨床情報等の正確な情報提供

・手洗い、咳エチケット等の一般感染対策の徹底

・発熱等の風邪症状が見られる場合の
休暇取得、外出の自粛等の呼びかけ

・感染への不安から適切な相談をせずに
医療機関を受診することは、
かえって感染するリスクを
高めることになること等の呼びかけ等

②患者・感染者との接触機会を減らす観点から、
企業に対して
発熱等の風邪症状が見られる職員等への
休暇取得の勧奨、
テレワークや
時差出勤の推進等を
強力に呼びかける。

(注)テレワーク(telework)は、
“tele”( 離れた所)と”work”(働く)の造語。
情報通信技術を活用して、
時間や場所の制約を受けずに
柔軟に働く形態。

イベント等の開催について、現時点で
全国一律の自粛要請を
行うものではない
が、専門家会議からの見解も踏まえ、
地域や企業に対して、
イベント等を主催する際には、
感染拡大防止の観点から、
感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、
開催の必要性を改めて検討する
よう要請する。
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④感染が拡大している国に
滞在する邦人等への
適切な情報提供、支援を行う。

⑤国民、外国政府及び外国人旅行者への
適切迅速な情報提供を行い、
国内での感染拡大防止と風評対策につなげる。

⑵国内での感染状況の把握
(サーベイランス〔発生動向調査〕)

ア)現行

①感染症法に基づく医師の届出により
疑似症患者を把握し、
医師が必要と認めるPCR検査を実施する。

患者が確認された場合には、
感染症法に基づき、
積極的疫学調査により
濃厚接触者を把握する。

②地方衛生研究所をはじめとする
関係機関(民間の検査機関を含む)における
検査機能の向上を図る。

③学校関係者の患者等の情報について
都道府県の保健衛生部局と
教育委員会等部局との間で適切に共有を行う。

イ)今後

〇地域で患者数が継続的に増えている状況では、
入院を要する肺炎患者の治療に必要な
確定診断のためのPCR検査に移行しつつ、
国内での流行状況等を把握するための
サーベイランスの仕組みを整備する。

(3)感染拡大防止策

ア)現行

①医師の届出等で、
患者を把握した場合、
感染症法に基づき、保健所で
積極的疫学調査を実施し、
濃厚接触者に対する健康観察、
外出自粛の要請等を行う。

地方自治体が、
厚生労働省や専門家と連携しつつ、
積極的疫学調査等により、
個々の患者発生をもとに
クラスターが発生していることを
把握するとともに、
患者クラスターが
発生しているおそれがある場合には、
確認された患者クラスターに関係する
施設の休業やイベントの自粛等の
必要な対応を要請する。

②高齢者施設等における施設内感染対策を徹底する。

③公共交通機関、道の駅、
その他の多数の人が集まる施設における
感染対策を徹底する。

イ)今後

①地域で患者数が継続的に増えている状況では、

・積極的疫学調査や、
濃厚接触者に対する健康観察は縮小し、
広く
外出自粛の協力を求める対応
にシフトする。

・一方で、地域の状況に応じて、
患者クラスターへの対応を継続、強化する。

②学校等における感染対策の方針の提示
及び学校等の臨時休業等の適切な実施に関して
都道府県等から設置者等に要請する。

(4)医療提供体制(相談センター/外来/入院)

ア)現行

①新型コロナウイルスヘの
感染を疑う方からの相談を受ける
帰国者・接触者相談センターを整備し、
24時間対応を行う。

②感染への不安から
帰国者・接触者相談センターヘの相談なしに
医療機関を受診することは、
かえって感染するリスクを高めることになる。
このため、まずは、
帰国者・接触者相談センターに連絡いただき、
新型コロナウイルスヘの感染を疑う場合は、
感染状況の正確な把握、
感染拡大防止の観点から、
同センターから帰国者・接触者外来へ誘導する。

③帰国者・接触者外来で
新型コロナウイルス感染症を疑う場合、
疑似症患者として
感染症法に基づく届出を行うとともに
PCR検査を実施する。
必要に応じて、
感染症法に基づく入院措置を行う。

④今後の患者数の増加等を見据え、
医療機関における病床や
人工呼吸器等の確保を進める。

⑤医療関係者等に対して、
適切な治療法の情報提供を行うとともに、
治療法・治療薬やワクチン、
迅速診断用の簡易検査キットの開発等に取り組む。

イ)今後

①地域で患者数が大幅に増えた状況では、
外来での対応については、
一般の医療機関で、
診療時間や動線を区分する等の
感染対策を講じた上で、
新型コロナウイルスへの感染を
疑う患者を受け入れる。
(なお、地域で協議し、
新型コロナウイルスを疑う患者の
診察を行わない医療機関
〔例:透析医療機関、産科医療機関等〕を
事前に検討する。)
あわせて、
重症者を多数受け入れる見込みの
感染症指定医療機関から順に
帰国者・接触者外来を段階的に縮小する。

風邪症状が軽度である場合は、
自宅での安静・療養を原則とし、
状態が変化した場合に、
相談センター又はかかりつけ医に
相談した上で、受診する。
高齢者や基礎疾患を有する者については、
重症化しやすいことを念頭において、
より早期・適切な受診につなげる。

風邪症状がない高齢者や
基礎疾患を有する者等に対する
継続的な医療・投薬等については、
感染防止の観点から、
電話による診療等により
処方箋を発行するなど、
極力、医療機関を受診しなくてもよい体制を
あらかじめ構築する。

②患者の更なる増加や
新型コロナウイルス感染症の特徴を踏まえた、
病床や人工呼吸器等の確保や
地域の医療機関の役割分担
(例えば、集中治療を要する重症者を
優先的に受け入れる医療機関等)など
適切な入院医療の提供体制を整備する。

③院内感染対策の更なる徹底を図る。
医療機関における感染制御に
必要な物品を確保する。

高齢者施設等において、
新型コロナウイルスヘの感染が
疑われる者が発生した場合には、
感染拡大防止策を徹底するとともに、
重症化のおそれがある者については
円滑に入院医療につなげる。

(5)水際対策

国内への感染者の
急激な流入を防止する観点から、
現行の入国制限、渡航中止勧告等は
引き続き実施する。

一方で、検疫での対応については、
今後、国内の医療資源の確保の観点から、
国内の感染拡大防止策や医療提供体制等に応じて
運用をシフトしていく。
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(6)その他

①マスクや消毒液等の増産や
円滑な供給を
関連事業者に要請する。

マスク等
国民が必要とする物資が確保されるよう、
過剰な在庫を抱えることのないよう
消費者や事業者に冷静な対応を呼びかける。

③国際的な連携を密にし、
WHOや諸外国の対応状況等に関する
情報収集に努める。
また、日本で得られた知見を
積極的にWHO等の関係機関と共有し、
今後の対策に活かしていく。

④中国から一時帰国した児童生徒等へ
学校の受け入れ支援や
いじめ防止等の必要な取組を実施する。

⑤患者や対策に関わった方々等の
人権に配慮した取組を行う。

⑥空港、港湾、医療機関等における
トラブルを防止するため、
必要に応じ警戒警備を実施する。

⑦混乱に乗じた各種犯罪を抑止するとともに、
取締りを徹底する。

5.今後の進め方について

今後、本方針に基づき、順次、
厚生労働省をはじめとする各府省が連携の上、
今後の状況の進展を見据えて、
所管の事項について、
関係者等に所要の通知を発出するなど
各対策の詳細を示していく。

地域ごとの各対策の
切替えのタイミングについては、
まずは厚生労働省がその考え方を示した上で、
地方自治体が厚生労働省と
相談しつつ判断するものとし、
地域の実情に応じた最適な対策を講ずる。
なお、対策の推進に当たっては、
地方自治体等の関係者の意見を
よく伺いながら進めることとする。

事態の進行や新たな科学的知見に基づき、
方針の修正が必要な場合は、
新型コロナウイルス感染症対策本部において、
専門家会議の議論を踏まえつつ、
都度、方針を更新し、
具体化していく。

――長い方針の全文を掲載したが、
だぶりも多いし、読みにくい。

政府の水際対策は、
明らかに失敗に終わった。
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そこで今、
「クラスター(集団)」感染が一番怖い。

ダイヤモンド・プリンセス号の、
3000人ほどの乗客・乗組員は、
そのクラスターにされてしまった。

これも政府や厚生労働省の責任だが、
自省の言葉はない。

スーパーマーケットにやって来る、
1日の客数2000人、3000人。
そしてコンビニの1000人ほどは、
クラスター感染者となる可能性がある。

百貨店も総合スーパーも、
ドラッグストアもホームセンターも、
ファミリーレストランも、
クラスター予備軍だ。

クラスター感染の予防に関しては、
厳重に対策を講じたい。
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手洗い、
咳エチケット等を徹底し、
店ではマスク着用を厳守せよ。

風邪症状があれば、
個人的にも外出を控えよ。
やむを得ず、
外出する場合には
マスクを着用せよ。

企業で、店で、
風邪症状が出た従業員は、
迷わず休暇を取得させよ。

許せばテレワークせよ。

イベントや大型の会議は、
感染拡大防止策を貫徹せよ。
それができないならば、
中止、延期せよ。

リスクマネジメントは、
危機管理ではない。

起こる前に対応せよ。

あくまでも人権を尊重せよ。

全商業者よ、
企業を挙げて、
産業を挙げて、
徹底せよ。

厳密に、
詳細に、
継続せよ。

〈結城義晴〉

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