今、いちばん、
情けないこと。
毎日毎日、
どうしたら得するか、
どうしたら儲かるか、
そればかり考えること。
私が思い描く知識商人は、
そんなこと、一瞬でわかる。
目先の得や儲けは、
誰よりも素早く察知して、
それはおくびにも出さずに、
3カ月先、半年先、
1年先、2年先、3年先を、
真剣に考えている。
NHKテレビNewsWatch9。
特集は「雇用の危機」
染谷剛史さんが登場。
ナレッジ・マーチャントワークス㈱代表取締役社長。
「知識商人」の働きを支えるための会社。
人材に関しての価値観や、
今回の危機に対する決断などを語った。
染谷さんらしくて、
とてもよかった。
4月の完全失業率2.9%、
有効求人倍率1.32倍。
総務省・労働力調査では、
非正規労働者は昨年同月比で97万人減少。
休業状態にある人は420万人増。
過去最多。
ヒューマンリソースマネジメントこそ、
このコロナ危機の中で最も大事なことだ。
会社や組織は、
目先の損得が指標になってはいけない。
しかし働く人たちは、
目先の生活さえ危うい。
幸いにスーパーマーケットなどは、
雇用を担う業種業態だ。
ウォルマートは米国で、
3月中旬以降23万5000人を新規雇用した。
アマゾンも10万人の労働者を、
新しく雇い入れた。
テスコは2万人の臨時労働者を雇用した。
仕事をつくろう。
仕事を支えよう。
われわれ人間が、
コロナと闘う手段は、
仕事である。
仕事をする限り、
われわれは負けない。
仕事を続ける限り、
われわれは必ず勝利する。
危うい動的均衡状態のなかで、
われわれはコロナと共生する。
そのよりどころは、
仕事である。
さて、昨日今日の、
商人舎流通SuperNews。
6月1日から改めて、
ディスカウント旋風が巻き起こる。
マルエツnews|
厳選特価アイテム緊急値下げ、1000品目に拡大
マルエツは6月1日(月)から、
「厳選特価」商品を緊急値下げする。
これまでは約370品目だった。
それを約1000品目に拡大する。
マルエツは消費増税前の昨年9月、
3つの価格規格を打ち出した。
⑴厳選特価
⑵家計応援
⑶コレ!いい値!
このうちの⑴厳選特価商品は、
季節性・実用性のある商品を厳選して、
特別価格で販売する。
1カ月ごとにアイテムを選定して、
約340品目からスタートしたが、
それを1000品目に広げる。
⑵家計応援は、
エブリデーロープライス・アイテム。
買上頻度の高い商品約460品目を、
お買得価格で通年販売。
⑶「コレ!いい値!」は、
人気商品を中心に最大約1万品目を、
3カ月と6カ月に分けて展開。
一方、
イズミnews|
全店で毎日がお買い得!「ザ・値下げ1000品目」実施
イズミも6月1日(月)から、
「ザ・値下げ1000品目」を実施する。
コモディティアイテム1000品目を、
従来価格から最大3割程度値下げする。
コモディティの早仕掛け。
イズミらしい機敏な行動だ。
昨年10月1日から消費増税に伴って、
キャッシュレス・ポイント還元事業が始まった。
需要平準化対策という位置づけだ。
キャッシュレス対応による生産性向上、
消費者の利便性向上の観点を含めて、
消費税率引上げ後の9カ月間、
中小・小規模事業者を支援して、
国が5%、キャッシュレス・ポイント還元をする。
5月21日時点で、登録加盟店数は約114万店。
そして期限は6月末にもかかわらず、
新規の登録加盟店の更新日は6月1日とされている。
つまりキャッシュレス・ポイント還元は、
6月1カ月間に最後のピークを迎える。
マルエツやイズミの仕掛けは、
この最後のピークへの対抗策だ。
6月は安売りと値下げの嵐が吹きまくる。
この時に、
長期にわたって顧客の信頼を得るには、
どんな行動を取ったらいいか。
それぞれの企業ごとに、
それぞれのチェーンストアごとに、
そしてそれぞれの店ごとに売場ごとに、
よくよく考えて行動したい。
それがナレッジマーチャントの、
コロナ対策である。
〈結城義晴〉