日本におけるCOVID-19感染拡大の経緯。
1月16日、国内で初めて、
神奈川県在住の30代の男性から、
新型コロナウイルスが検出された。
中国の湖北省武漢市に滞在し、
日本に帰国した男性だった。
2月にはダイヤモンド・プリンセス号内で、
集団感染が発生した。
乗員乗客3711人で712人の感染者が出た。
3月2日には小中高校などが臨時休校。
3月27日には1日123人と3桁の感染者数。
そして4月7日に、
7都府県に緊急事態宣言発出、
4月11日には1日最大感染者数720人と、
感染のピークを迎えた。
その結果、4月16日には、
全国に緊急事態宣言が拡大され、
不要不急の外出自粛要請。
5月に入っても緊急事態宣言は継続され、
5月14日、39県が緊急事態宣言解除。
そして5月25日全国で解除。
その5月の消費統計が公開された。
[商人舎流通SuperNews]
5月家計調査統計|
支出は記録的な16.2%減/一律給付金で実収入9.8%増
総務省統計局発表の「家計調査報告」。
5月の消費支出は25万2017円。
前年同月比で16.2%の減少。
これは比較可能な2001年以降で、
最大の落ち込みだ。
また1世帯当たり実収入は、
50万2403円で前年同月比9.8%増。
現金10万円の一律給付が始まったためだ。
5月の家計調査に見る限り、
消費者の多くは給付金の10万円を、
溜め込んだことになる。
消費者心理からすると、
当然の行動だが、
価格コンシャスは、
コロナでまた高まった。
これはずっと継続されていく。
一大潮流である。
さて今日は横浜商人舎オフィスから、
歩いて5分の会議室を借りて、
商人舎主催のロピア研修会。
冒頭に高木秀雄さんの講演。
㈱ロピアの創業者で名誉会長。
めったに表に出ない人だが、
社員のためにと、
とっておきの特別講演となった。
自分の生い立ちから創業の経緯、
スーパーマーケットへの転換や、
週単位のマネジメント、
安売りに関する哲学、
利益に対するストイックさなど、
ロピアの神髄となる考え方を、
淡々と語った。
「売上高38億円のときに、
名刺に1000億円に挑戦と書いた」
それがロピアの原動力となった。
いい講演だった。
そのあと、結城義晴の講義。
ロピアのビジョンやロマンを、
私なりの解釈で語った。
商人の本籍地と現住所、
脱グライダー商人。
私の考える知識商人のあり方は、
ロピアの幹部や社員のマインドにつながっていく。
倉本長治の「商売十訓」、
ピーター・ドラッカーのIntegrity。
それらを実現する、
エクセレントな企業になってほしいし、
それは可能である。
私の次は巨匠・鈴木哲男先生。
52週MDに絞り込んで、
2時間半の講義。
わかりやすく、丁寧で、
実によかった。
52週MDは誤解されている。
年間52回、
販促企画をつくり売場変更をする、
という勘違いだ。
この勘違いを正すために、
52週MDの基礎編と要約編に分類して、
その基本を徹底的に講義してくれた。
内田貴之さん(右)と一緒に、
3人で写真。
内田さんはロピア取締役管理本部長。
最後に結城義晴の講義。
鈴木先生の52週MDに関する、
私なりの解釈を講義した後で、
スーパーマーケットの歴史的本質と、
現代化の条件を整理した。
最後は、
リッツカールトンのクレドや、
ウォルマート「サムの10ルール」。
そして顧客満足と従業員満足。
久しぶりの講義だったが、
存分に語り切って、
私なりに大いに満足した。
最後に30分の理解度テスト。
その日のうちにテストすることによって、
講義を聴講する姿勢が変わってくる。
これが高木勇輔社長の要望だ。
商人舎主催のロピア研修会。
開場のときに全員の検温をして、
フィジカルディスタンシングを堅持し、
換気を徹底して、三密を避ける。
初日が無事に終わって、ひと安心。
「ウェビナー」など、
オンライン講演会が開催されているが、
やはりリアル講義は、
伝えたいことがよく伝わるし、
各自の反応がわかる。
コミュニケーションは、
やはりダイレクトに限る。
もちろん、
オンラインのミーティングや講義も、
きわめて便利だし、有益だ。
コストや時間は節約できる。
よいところはたくさんある。
変わるものは変える。
変わらないものは受け入れる。
それを見分ける英知をもちたい。
〈結城義晴〉