昨日に続いて東大阪。
万代会議棟。
万代知識商人大学の、
教室がある。
その1階大ホール。
万代知識商人大学第5期。
フィジカルディスタンシングで第4講座。
「Financial Management」
冒頭で会社がどう成り立っているか、
マネジメントの体系を語る。
それがこの企業内大学の、
カリキュラム体形になっている。
そのマネジメントの分類を、
5期生に質問していく。
全員が正確に答えてくれて、
大いに満足した。
さて、Financial Management。
イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さん。
商人に必要なものを、
「商才と算盤」と言う。
商才は商売の才能や能力、
算盤は計数管理だ。
イオン㈱名誉会長相談役の岡田卓也さん。
戦後、焼け野原となった四日市の店の蔵から、
「大福帳と見競(くら)べ勘定」を見つけた。
先代が残した複式簿記の帳簿である。
心から感動した岡田さんは、
だからBS経営を志向した。
この簿記や会計や財務は、
難しいことではない。
本質を理解しさえすれば、
日々の仕事を支えてくれるし、
その成果を大きくしてくれる。
商売や経営にとって欠かせないことだ。
今日の講師は不破栄さん。
㈱万代副社長。
万代の経営方針や実態を、
実に的確にわかりやすく、
講義してくれた。
講義の中で万代の財務を説明する際には、
貸借対照表と損益計算書を、
これも丁寧に論理的に説明してくれた。
加藤徹さんも聴講に来てくれた。
この万代知識商人大学の創設者で、
現在、㈱万代ホールディングス社長。
ランチは昨日と同様に、
5期生と懇親しながら、
それぞれの抱える課題や、
問題意識などを語ってもらった。
そして午後の講義は、
結城義晴の計数講義。
PLとBSの理屈を、
誰よりもわかりやすく、
結城流に説明したあと、
業界代表企業の決算書をもとに解説し、
これも代表企業群の経営状態を分析した。
私の経営数値分析は、
証券アナリストや銀行マンのそれとは異なる。
小売業やサービス業の現場の状態が、
より良く把握され、よりよく改善されるために、
経営数値は使われねばならない。
一人ひとりの商人が、
自分の仕事の成果を正しく自覚し、
自分の強みをさらに磨くために、
経営や運営の数値はある。
そのあと万代の現場の計数を、
人事部マネジャーの津田睦さんが講義した。
とくに店長のための「店舗損益」の観点から、
掘り下げて講義した。
最後に結城義晴のまとめの講義。
まず予算を達成するために、
どうすればいいかのポイント。
そしていちばん最後に、
コロナ禍の3月・4月・5月・6月の、
現場の数値の変化を説明した。
万代社長の阿部秀行さんは、
必ず講義に駆けつけてくれて、
最後の講話をしてくれる。
それが万代大学の特長となってきた。
今日の阿部社長が強調したのは、
「自分の言葉で、
わかりやすく伝えること」
万代大学でやや高度な考え方を学ぶ。
それはまず自分で理解しなければならない。
そのうえで自分の言葉で部下や仲間に伝えること。
阿部社長の言葉はいつも受講生に響く。
それは何よりも教育効果を上げてくれる。
私のモットーは、
「むつかしいことをやさしく、
やさしいことをおもしろく、
おもしろいことをよりふかく」
林廣実先生譲り。
最後の最後は、
万代知識商人大学事務局と写真。
みな万代人事部所属。
私の隣から、津田睦さん、
海野正敏さん、入江功二さん、
そして石川慎也さん。
万代の若い商人たちは、
例外なく、「商才」を備えている。
それをベースに、
今日は「算盤」に象徴されるものを学んだ。
昨日は人間力経営の考え方と技法を教えた。
そうして少しずつ、
彼らは知識商人となっていく。
〈結城義晴〉