結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年07月29日(水曜日)

時間軸を短縮するCOVID-19と「危機と絶望」と生きるエネルギー

岩手県で初のCOVID-19感染者。
1日で2人の陽性が確認された。

日本全国では新規感染者1251人と、
初めて1000人の大台を超えた。

確かに7月末の今の日本は、
COVID-19感染拡大の第2波にある。
そのつもりで仕事し、
行動し、生活しなければならない。

日経新聞電子版経営者ブログ。
㈱IIJ会長の鈴木幸一さん。

「何事も、
すべてが悪くなるばかりではない」
suzuki_s

「今は、世界中を深刻な事態に陥れている
新型コロナウイルスのまん延にしても、
新型コロナと闘う過程で、
旧来の世界が維持できなくなり、
革新的な新しい未来をつくるエンジンともなる」

同感だ。

COVID-19は、
新しい未来をつくるエンジンとなる。

英国の経済誌の記事から。
「新型コロナの感染を防ぐために、
今年の世界経済は成長どころか、
大きなマイナスとなり、
極めて深刻な予測数値が並ぶのだが、
にもかかわらず、
長い時間軸で見れば、
このウイルスショックによって、
足踏みをしている面もある世界の変化が
進むということなのだろう」

踊り場を迎えているこの地球が、
変化を進ませる。

地球環境問題も、
難民問題や食料危機も、
米中の冷戦状態も、
ウイルスパンデミックと、
無関係であるはずはない。

とくに鈴木さんの専門とするIT(情報技術)。
「政治、経済、産業から暮らしに至るまで、
あらゆる仕組みを変えてしまう
IT利用の勢いが一気に
増幅・加速するはずである」

「歴史を振り返ると、
悲劇的な事象が起こるたびに、
新たな歴史がつくられてきたようだ」

同感だ。

この記事の趣旨。
「20世紀最後の巨大な技術革新を
基盤とした世界への変化が、
新型コロナの脅威に対応することで、
時間軸を短縮する形で
実現していくことになる」

COVID-19は時間を早める。

「ITという技術革新を基盤として、
仕組みそのものが、
根底から変わってしまう世界は、
まだまだ、序章が始まったばかりで、
新型コロナをきっかけに、
変化が加速されることになる」

私はITばかりではないと思う。

イノベーションはもとより、
マーケティング領域でも、
マネジメントの世界でも、
変化は加速され、
時間軸が短縮される。

さて今日は横浜商人舎オフィス。
鈴木國朗さんに来訪してもらって、
昨日の千葉クリニックの総括。
DSCN00390

全体像を語り合ってから、
個店レベルの評価。

そして最後に再び、
小売産業の変質の全体像。
DSCN00400

商人舎GMの亀谷しづえも加わって、
議論は白熱し、2時間半もかかった。

ありがとうございました。
お疲れさまでした。
IMG_80980

最後はちょっとだけ、
Go! Go! ポーズ。
IMG_81010
その後、札幌ラーメンの「楓」で、
味噌ラーメンでランチ。

さらに夕方には、ZOOM会議。
染谷剛史さん(中)と柳沼克彰さん(左)。
(写真は今年1月28日撮影)
DSCN13150-448x320
ナレッジ・マーチャントワークス㈱。
略してKMW。
染谷さんが代表取締役社長で、
柳沼さんはユニットマネジャー。

成果は上がりつつある。

最後に朝日新聞「折々のことば」
今日の第1889回。

絶望していないこと、
換言すれば自分が
絶望していることを
意識していないことも
また
まさに絶望の一つの形態である
(セーレン・キェルケゴール『死に至る病』(斎藤信治訳)から)
51hpsCuD8FL._SY346_

「何かについての絶望は
本当の絶望ではない。
そうした絶望に囚(とら)われている自分に
さらに絶望し、
しかもそこから眼(め)を背け、
抜け出そうとするのが絶望の定式なのだ」

キェルケゴールは、
19世紀デンマークの思想家。
「死に至る病」とは「絶望」のこと。

編著者の鷲田清一さん。
「時代の危機もおそらく同じで、
危機を危機として
受けとめる感覚の消失こそ
真の危機なのだろう」
author1409
鷲田さんはCOVID-19と、
それへの認識のことを言っている。

いまここで、キェルケゴールを持ち出す、
鷲田さんのセンスに脱帽。

人間は誰でもいつかは死ぬ。
その「死に至る病」を自覚しないで、
このコロナウイルス禍の時代を、
生きていくことはできない。

COVID-19が時間軸を短縮することは、
確かに「絶望」への時間も、
短くなることなのだから。

それでも私たちは、
危機を危機として、
絶望を絶望として、
受け止めつつ、
生き抜いていかねばならない。

その生きるエネルギーは、
自分の「仕事」にあると思う。

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.