結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年07月31日(金曜日)

「五季説の災害季」と「想像力のなさが人に刃を向ける」

今日で7月が終わる。
全国の小学校・中学・高校も、
明日から夏休みのところが多い。

今年の夏休みは12日くらいだそうだ。

梅雨明けは、
九州南部が28日。
九州北部と中国・四国地方が、
昨日の30日。
近畿が今日の31日。
東海・北陸、関東甲信地方は、
まだ梅雨明けせず。

中日新聞の巻頭コラム、
「中日春秋」
「春夏秋冬に加えて、日本には
梅雨というもう一つの季節がある」

「五季説」と言われる。

「そんな五季説に、
これほど説得力を感じる年もなさそうだ」

今年の長い梅雨の所為である。

「今回の長雨は作物から日照時間を奪った」
そのための収穫減で、
野菜が値上がりしている。
昨年の2倍ほどの値がつくこともある。

高値はしばらく続く。
だからといってこの高値で、
儲けようとしてはならない。

コラム。
「思えば一昨年は梅雨に続き、
“災害級”の暑さが訪れた。
昨年は台風の災害が十月まで続いた」

結語。
「”災害季”という長い季節が
定着していないか。
用心をしつつ、
普通の季節感が恋しくなる」

しかし普通の季節感は戻ってこない。
この「災害季」は定着する。

たとえば今年の7月は、
台風の発生がゼロだった。
1951年の観測開始以来、初めてのこと。

月刊商人舎1月号特集。
[極端気象]
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2020年の初頭に、
「リスクマネジメント」を提案した。
そうしたらCOVID-19感染拡大。

「災害季」も新型コロナウイルス感染も、
「リスクマネジメント」の出番となった。

そしてそのこころは一言。
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

今日のCOVID-19新規感染は、
東京都が463人で最多記録を更新。
全国では1548人で最多。

今日の[商人舎流通SuperNews]も、
コロナウイルス感染ニュースの連打。

スーパーマーケット業態では、
ヤオコーnews|
ライフnews|
キョーエイnews|

百貨店業態では、
そごう・西武news|

家電チェーンでは、
ノジマnews|
ケーズnews|
エディオンnews|

コンビニ業態では、
ファミマnews|
ローソンnews|
ミニストップnews|

ホームセンターでは、
ジュンテンドーnews|

そして、
ユニクロnews|
ニトリnews|
ダイソーnews|

アスクルnews|は、
物流センターで新規感染者が出た。

市中感染が拡大してくると、
店内感染も増えてくる。

しかし、
リスクマネジメントの前提として、
事件が起こったら隠してはならない。

朝日新聞巻頭コラム、
「天声人語」

「カギよし、財布よし、スマホよし。
以前ならこの三つを確かめれば
外出できたのに、当節は、
マスクも欠かせない」

わかる、わかる。

私にも方法がある。

朝、出かけるとき、
玄関で歌を歌う。
「チンチロリンのカックン♪」
のメロディーに乗せて、
「サイフにテイキにケイタイ♪」
とやる。

最近は字余りだが、それに、
「マスク♪」
と、付け加える。

天声人語。
「スペイン風邪が猛威をふるった大正時代、
本紙の記事は”覆面”や”口覆”と表記している」

当時のマスクは白い布製で
鼻からあごまで覆う大判だった。

「今般、各戸に配られた布マスクは、
大正時代より格段に小さい。
計1億3千万枚」

「だがサイズへの不満のほか、
見た目のやぼったさ、
届いた時期の遅さもあって、
評判はさえなかった」

「アベノマスク」とからかわれた。

「政府はきのうから予定していた
施設向けの8千万枚の一律配布を
断念した」

そしてコラムニスト。
「きのう通勤の電車内を探してみたが、
政府支給の現物は一枚も
見つけられなかった」

「口や鼻を覆うのではなく、
目を覆うばかりの官邸と民意のズレ」

口や鼻を覆うのではなく
目を覆うばかりの
アベノマスク。

座布団、一枚!

今日も一日、
横浜商人舎オフィス。
クルマで出社し、クルマで帰宅。

月刊商人舎8月号の執筆、編集。

無印良品のマスクをして、
今月の広告はブルーチップ㈱。
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社長の宮本洋一さん、
ありがとうございます。
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最後に朝日新聞「折々のことば」
今日は第1891回。

想像力のなさは、
知らぬうちに人に
刃を向けることがある。
(田尻久子エッセー集『みぎわに立って』から)
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田尻さんは、
熊本市にある橙(だいだい)書店店主。
つまり小売業者。

「テーブルの下で寝そべる猫の気持ちに
なりたくてそこに身を横たえる」

すると、
「何が安心か、
何に怯(おび)えるか、
ありありとわかった」

「そのあと子どもの眼(め)の高さから、
車椅子の人の眼の高さから書棚を見つめ、
“想像力だけではいつでも足りない”と悟る」

「そして彼らが、
“信頼して声をかけられる”店を
めざそうと思う」

猫や子どもや車いすの人の眼の高さ。

アメリカのウェグマンズには、
車椅子の人用のチェックスタンドがある。
ノーキャンディーレーンもある。
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橙書店と同じ目線だ。

ダニー・ウェグマン会長も、
コリーン・ウェグマン社長も、
田尻久子店主と同じように、
想像力を大切にしている。
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その想像力がなかったり、
足りなかったりすると、
人に刃を向ける態度となる。

コロナウイルス禍での店の運営には、
とくに想像力が求められる。

知らぬうちに差別したり、
不公平や不公正な対応をしてしまう。

想像力のなさが表れているのは、
口や鼻を覆い、
眼も覆うばかりのアベノマスクだ。
Go To トラブルだ。
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それが国民の不幸である。

〈結城義晴〉

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