「サグラダファミリア横浜駅」
長らく工事が続いていて、
こう揶揄されていた横浜駅。
日本で5番目に乗降客が多い。
サグラダファミリア横浜駅は、
もちろんスペイン・バルセロナの、
ガウディの教会をモジった表現。
1882年3月19日着工の聖家族教会は、
138年経っているがまだ完成しない。
完成はいつのことか。
一方、横浜のサグラダファミリアは、
JR横浜タワーとして、
今年6月24日にオープンした。
横浜駅直結となる地下3階・地上26階。
延床面積約9万8000m 2 の高層ビルだ。
地下1階~地下3階は「CIAL横浜」で、
先駆けて6月18日に開業、
1階~10階は「NEWoMan横浜」で、
こちらは6月24日オープン。
8階~10階はシネコンの「T・ジョイ横浜」。
12階・13階には「STATION SWITCH」、
会員制ワークスペース。
そして12階~26階はオフィスビル。
駅の右サイドには、
百貨店の横浜岡田屋。
もともとは神奈川県警警察官の岡田宗直が、
1890年(明治23年)に、
川崎に創業した質屋が始まり。
この横浜岡田屋は1968年に開業し、
1982年にファッションビルとして、
リニューアル。
横浜岡田屋モアーズ。
さらに何度もテナント入れ替えなどして、
2008年に横浜モアーズに名称変更。
2016年に東急ハンズ横浜店を入居させた。
屋上のビアガーデンは、
「きもちよ~い。」そうだ。
一方、左手には横浜高島屋。
横浜で一番店の高島屋。
1956年に高島屋ストアとして開店し、
1958年、仮設店舗で横浜高島屋オープン。
1959年に、仮設から本設となって開店。
それ以来、横浜をリードしてきた。
神奈川県で第一の百貨店。
全国7番手のデパートメントストア。
私はちょうど高島屋開業のころ、
父の転勤で、
福岡から横浜に引っ越してきた。
福岡では天神の岩田屋。
横浜ではこの高島屋。
百貨店はどんどん、
業態転換したり、閉鎖したりする。
しかしこの横浜高島屋と、
1985年開業の東口の横浜そごうは、
ほぼ永遠に残る。
その西口の高島屋の前に、
彫刻が数点。
「青少年に愛と希望を」
井上信道作。
井上は1909年生まれの彫刻家。
2008年に99歳で見事な逝去。
1975年に横浜文化賞を受賞。
「宇宙と子どもたち」
金箔の像はこれも井上信道作。
そして「あら今日は」。
工藤健作。
工藤は1937年生まれ。
多摩美術大学名誉教授。
そして高島屋1階フロア入り口には、
「ローズちゃん」
高島屋の人気キャラクター。
これは1962年生まれ。
「頭でっかちで大きな出っ尻」の三頭身。
非売品だが密かな人気を呼んで、
オークションでは高値が付く。
今日は横浜の実家へ。
父も母も亡くなったが、
妹がいる。
そしていつも横浜の景色を概観する。
みなとみらいとランドマークタワー。
父と母、そして祖父母の遺影と位牌に、
手を合わせ、焼香した。
横浜に住んで62年を迎える。
サグラダファミリア横浜駅は、
JR横浜タワーに一新されたが、
私はこの横浜駅を60年以上も利用している。
こんなに馴染んだ駅はない。
それが刷新された。
COVID-19感染拡大で、
最近は利用する機会が減ったが、
ありがたいことだ。
〈結城義晴〉