Everybody! Good Monday!
[2020vol㉝]
2020年第34週。
8月第4週。
各地で40℃を超える猛暑。
残暑、お見舞い申し上げたい。
今日の12時10分、静岡県浜松市中区で、
41.1℃が観測された。
国内史上最高気温に並ぶ記録。
夕方の雲も異様だ。
これも[極端気象]
木本昌弘東京大学教授が、
渾身の警告を発している。
地球温暖化によって、
酷暑、猛暑はもう当たり前となった。
さらに気象というピンボールの台が、
温暖化で傾いてしまった。
だから全体として、
雨量はそれほど変わらなくとも、
局地的に豪雨が発生する。
月刊商人舎1月号はまだ在庫がある。
そのあたりしっかり勉強したい方は、
1冊でも販売する。
注文は以下。
商人舎事務局(担当:鈴木・倉内)
FAX045-313-1261
E-mail magazine@shoninsha.co.jp
もう一つお知らせ。
9月8日・9日・10日に予定していた、
商人舎ミドルマネジメント研修会。
第18回を数え、修了生は1000人以上。
しかしCOVID-19感染が止まらないため、
やむなく中止を決定した。
お申込みいただいたみなさんには、
大変申し訳ないこととなった。
事務局から電話連絡をしている。
来年は開催できることを祈念して、
今回も見送ることにした。
さて、お盆を過ぎて、
例年は一区切りだが、
今年は小学校や中学校、高校などが、
もう新しい学期を迎えた。
子どもたちが学校に戻る。
そうすると家庭の食生活は変わる。
人々のライフサイクルが変わり、
ライフスタイルも変更される。
これも例年通りではない。
コロナウイルスと猛暑。
人々の暮らしに対して、
あくまで安全で、
それでいて一服の清涼剤のような店。
そんな店舗にしたいものだ。
商人舎は朝、10時から、
毎週のZOOM会議。
そして今週もテレワーク。
私は車で横浜商人舎オフィスへ。
通常通りの仕事に戻る。
さて朝日新聞「折々のことば」。
毎日、琴線に響くフレーズばかり。
編著者の鷲田清一さんは1949年生まれ、
元大阪大学総長・名誉教授。
本当に素晴らしい。
同紙の看板コラム「天声人語」を凌ぐ。
今日は朝刊が休刊なので、
一昨日の第1906回。
everybody to count for one,
nobody for more than one
(「ベンサムの金言」)
「だれでも一人として数え、
だれも一人以上に数えてはならない」
英国の思想家ジョン・スチュアート・ミル。
伊原吉之助訳『功利主義論』からの引用。
この翻訳書は1967年に、
中央公論社から発刊されていて、
かなり古い文献だ。
だからこれは、
鷲田さんの頭の中に残っていた言葉だ。
ミルの父親ジェームス・ミルも哲学者で、
ジェレミー・ベンサムとは親友だった。
ミルはそのベンサムの言葉を修正して、
「ベンサムの金言」として著書に書いた。
高校の倫理社会の上田先生。
当時は小難しい講義だと感じたが、
ミルやベンサム、トマス・ホッブスなども、
丁寧に教えてくれた。
鷲田さんの訳。
「一人一人は、
社会の単位にすぎないのでなく、
どの”一”も同じ重さを持つということ」
「公平と平等の大切さを説くこの言葉、
クールで簡潔な表現だけに
よけい強く心に響く」
コロナウイルス感染で、
多くの人が亡くなった。
そのどの命も同じ重さをもつ。
小売業はどの従業員も、どの顧客も、
同じ「一」の重さで考えなくてはいけない。
続いて昨日の第1907回の「折々のことば」。
教養って、
行き詰まっているときに
どこか思わぬ方角から
光が差し込んでくる、
その光の源だと思う。
(内藤正典)
編著者の鷲田清一さん。
「日々の手料理の技に惹(ひ)かれ、
このイスラム地域研究者の
ツイッターを時々見るが、
8月5日にこの言葉を見つけた」
内藤さんは1956年生まれの、
一橋大学名誉教授。
「教養のこの定義、
知識を蓄えるとか
視野を拡げるとかいった効用を説かず、
思わぬ時に自分が助けられるという
恵みとして捉えているところが
清々(すがすが)しい」
全面的に同感だ。
「そうした教養を彼の調理にも感じる。
さりげなくも華やいでいる」
知識商人の「教養」も、
一見、無駄に見えるような、
それでいて体系的な知識や知恵のこと。
高尚なものだけではない。
それが行き詰っているときに、
光を与えてくれる。
ピーター・ドラッカーの言葉も、
困っているときにふと思い出す。
倉本長治の数々の言葉も商売十訓も、
困難なときにこそ支えになってくれる。
夏休みが終わって、
子どもたちが学校に戻る。
暑い中で、
そういった本当の知識や知恵を学ぶ。
日本の未来は明るい。
では、みなさん、
今週も、仕事の中から学ぼう。
知識商人の教養を。
Good Monday!
〈結城義晴〉