結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年09月06日(日曜日)

「アラン定義集」の勇気と「Message」の勇気ある決断

寝っ転がって、
うーんと伸びをしたら、
右足のふくらはぎが、
(つ)った。
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机の上のパソコンに向かって、
画面の文字を追いかけつつ、
キーボードに打ち込む仕事。

それを1週間も続けると、
体中の筋肉が硬直してくる。

そして、こむら返り。

そんな時には、
芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)
ツムラ68。
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宣伝ではありません。
「個人の感想」ですが、
攣ったときには愛用しています。

ありがとう。

月刊誌の執筆と入稿、そして責了。
1977年の4月から始めて、
今でも続ける、
私の生涯の仕事の一つとなった。

しかし途中、10年ほど中断した。

㈱商業界の経営に専念したとき、
立教大学大学院の特任教授だったとき。

もちろんこのときにも原稿は書き続けたし、
この期間に次々に単行本を出した。

振り返ってみると、
雑誌と単行本を同時につくるのは、
極めて困難な仕事かもしれない。
いや、特別の努力を必要とする仕事だ。

商業界刊『Message』は、
代表取締役社長となって、
月刊誌の仕事から離れたとき、
食品商業や販売革新の巻頭言をまとめた。
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商業界の社内の人間が、
商業界から単行本を発刊するのは、
これも今から振り返ると、
ある種のタブーだったのかもしれない。

倉本長治初代主幹、
倉本初夫二代目主幹。
私は三人目だった。

サブタイトルは、
「店に元気を、仕事に勇気を」

アランの「定義集」にある。
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「勇気」
「恐怖を克服した徳」

「恐怖は戦慄、不器用さ、弱さ、逃亡、
およびそれらすべてに対する恐れである。
勇気はこれらの自己放棄に対して、
真っ向から、はじめから対立している」

アランはフランスの哲学者で、
エミール=オーギュスト・シャルティエ。
1868年生まれ、1951年没。

「アラン」はいわばペンネームで、
とくに『幸福論』が著名だ。

そのアランの「勇気」の定義は続く。
「しかしながら、勇気が、
最大の危険に突き進むものだというのは、
正しくない。
そんなことをしたら、
無謀というものだろう」

「(勇気と類似の)怒気(どき)は、
そのとき勇気の手段である」

若いころ私は、
編集後記に書いたことがる。
「怒(いか)りのエネルギーは、
コンプレックスのエネルギーより、
数段健全なのだ」

私はコンプレックスの強い男の、
ある行為に対して、
心底、怒っていた。
だから、書いた。

この怒りのエネルギーが、
「怒気」である。

アラン。
「それに対して、
勇気は慎重さと手を組んで、
怒りなしで見事にやっていく」

若いころの私の「怒りのエネルギー」は、
勇気の手段だったが、
勇気の本質ではなかった。

アラン。
「行動は、
たとえ軽率なものであっても、
恐怖そのものに対して、
しばしば、必要である」

行動することで、
恐怖が去ることがある。

「これらの場合において、
これこそ勇気だとわかるのは、
怒りのない落ち着いた時である」

怒りのない落ち着いた時の、
恐怖を克服した行動。
それが勇気である。

「Message」から、
「勇気ある決断」

私たちは
いつも
勇気を
もたねばならない。

弱い人も、
強い人も。
小さな人も、
大きな人も。

力ある人も
知恵ある人も。
地位ある人も、
将来ある人も。

最後の最後には
勇気ある
決断を
しなければならない。

恐れてはいけない。
くじけてはいけない。
悔やんでもいけない。
逃げては、もちろんいけない。

日々の
小さな意思決定にも
勇気が
潜んでいなければならない。

人生一度の
大きな勝負どころには
勇気が
あふれていなければならない。

四面楚歌の
窮地には
勇気でしか
立ち向かえない。

勇気とは
未知なる世界に一歩、
目隠しで踏み込む
心のあり方だ。

雪印も日本ハムも、
ダイエーも西友も、
イトーヨーカ堂もイオンも、
そしてユニクロも。

人びとが
すべて
勇気ある決断を
しつづけなければいけない。

〈結城義晴〉

(注)この文章を書いたころ、
雪印乳業の集団食中毒事件があった。
日本ハムの国産牛肉偽装事件もあった。

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