結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年10月24日(土曜日)

「ピノキオ」トランプと「ミニミニストップ」の完全無人化

ジョンズ・ホプキンス大学の集計。
米国のCOVID-19新規感染者数。
23日だけで約8万3700人。

過去最多を更新。
感染拡大ペースは急加速、
収束の兆候は全くない。

アメリカは病んでいる。C

大統領選挙のディベートで、
ドナルド・トランプ大統領は発言した。
「感染拡大は峠を越えた」
「収束は近い」
無題
まったくの口から出まかせ。
CNNによれば「ピノキオ」のごとし。
悲しい嘘つき。

累計感染者数約849万人。
累計死者数約22万4000人。

10月に入ってからずっと右肩上がり。

いったい、どうなるのか。
アメリカには何とか、
早く蘇ってほしいものだ。

商人舎流通SuperNews。
セブン-イレブンnews|
仕分け業務の「デイリートランスポート」で40名感染

デイリートランスポート習志野物流センター。
店舗向け商品の仕分け業務を行う施設。
22日に所管保健所から認定された。
「感染者クラスター」

23日時点で40名の陽性者が確認された。

センターを運営するのは、
(株)デイリートランスポート。

職場および共有部分の消毒作業を行い、
全従業員へのPCR検査を実施した。

しかし仕分け機能が低下して、
首都圏のセブン‐イレブン店舗には、
一部商品の納品が予定通り行われない。

北海道では60人の新規感染者。
これは過去最大。

まだまだ、油断してはならない。

さて日経新聞一面トップ。
「ミニストップが完全無人店」

イオン傘下のコンビニ。
ミニストップが、
完全無人店舗を展開する。
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ニュースリリースは未発表だから、
日経新聞のスクープで、
だから土曜日の一面トップとなったか。

売場面積は3~10㎡。
ゴンドラを2~3台程度並べた小型店。
立地は企業のオフィスの一画など。

店舗というより、
ラックジョバーのような機能だ。
あるいはオープンな自動販売機か。

もちろん店員は置かない。
顧客は商品のバーコードをスキャンし、
セルフレジでICカードなどを使って、
キャッシュレスで決済する。

品揃えは飲料や菓子、カップ麺など、
食品・雑貨類の100品目程度。
おにぎりや弁当は扱わない。

売上げはどのくらいなのだろう。
立地によって大きく異なるはずだ。

出店コストは数十万円で、
通常のコンビニが、
5000万~1億円だから、
100分の1から200分の1。

ミニストップの平均日版が、
42万7000円だから、
勝手に推測すると、
投資額と同じ比率で100分の1ならば、
日販4000円超か。

人件費もかからないし、
ロスも出ないから、
2000円でも3000円でもいけるか。
いや日販1万円はほしい。

100円の商品が20個、30個売れれば、
2000円、3000円。
100個ならば1万円。
でも100品目程度。

どのくらいなら採算に乗るのだろうか。

出店スピードは速くて、
11月にスタートして、
早期に首都圏で1000店体制にする。

1000店と言っても、
1店のスケールが100分の1と仮定すれば、
コンビニ10店分だ。

このニュースが日経の一面トップ。
あ~あ。

しかし他のコンビニも無人化を模索する。
ローソンの無人店舗は、
生体認証とスマホアプリの組み合わせ。
事前登録したクレジットカードで、
レジを通さず支払いを済ませる。
今年2月から期間限定で実証実験も行った。

セブン-イレブンも夜間のみの、
自動販売機だけの実験店を始める。

記事は海外に目を向ける。
「海外では中国が無人化で先行する」
「ビンゴボックス」が火付け役。
システム先行で無人コンビニは増えている。
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私も上海で見た。

もちろんアメリカでは、
レジレス店舗のAmazon Go。
DSCN00119-448x346
しかしそれはきちんとした店舗だ。
ラックジョバーや自動販売機とは違う。

記事は日本の小売業やサービス業が、
生産性が低いという話題に持っていく。

経済産業省調査の2017年度。
小売業の労働生産性は501万円。
全産業は894万円で、
小売業は大きく下回る。

記事の表現。
「労働集約的だった店舗ビジネスで
無人化が進めば
日本経済全体の生産性向上にもつながる」

しかしこのラックジョバーのような店で、
小売業全体の生産性を語るのは、
ちょっと無理がある。

もちろんミニストップの試みを、
否定したり貶めたりするつもりはない。

商人舎流通SuperNews。
イオンnews|
小型DSのビッグ・エーとアコレ経営統合

ドイツのアルディやリドルのような、
ボックスストアの経営統合。
現在、344店。

標準型小型店のまいばすけっと、
ディスカウント小型店のアコレ・ビッグA。

イオンはコンビニとは異なる小型店を、
戦略的に展開する。

こちらの首都圏1000店体制は、
いずれもインパクトがある。

そこにスポットを当てれば、
まだまだいい記事になったかもしれない。

ちなみに店名はどうなるのか。
「ミニミニストップ」(?)

あんまりよくないか。

〈結城義晴〉

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