新型コロナウイルス感染。
日曜日なのに1日の新規感染者は、
全国で2168人。
国内の死者数は7人、重症者数は323人。
大阪府の新規感染者は、
490人で過去最多。
東京都の391人を抜いてしまった。
北海道が245人で三番目に多い。
神奈川県が163人、愛知県が144人、
兵庫県が139人、埼玉県が115人。
100人以上の新規感染は7都道府県。
Go Toの影響が見えるところばかりだ。
パオロ・ジョルダーノではないが、
「僕らは数えてばかり」
商売も仕事も、
数えることが基本となっている。
商品を数える。
お金を数える。
お客さまを数える。
働く人を数える。
だから数えることは苦にならない。
しかし感染者数を数えるのは、
なんともやるせない。
米国CBS Newsが昨日の21日に報じた。
「10月、自殺によって、
コロナの10カ月よりも多くの、
日本の命が奪われる」
コロナショックで自殺者が増えている。
「全国の死者が2000人以下と、
日本はコロナの流行に対して
他国よりうまく対応した一方、
警察庁の仮統計によれば
10月だけで自殺者数は、
2153人にものぼっている」
全国のコロナの死者数は、
22日現在ではすべてを含めると2170人。
自殺者数は10月だけで2153人。
今年、自ら命を奪った人の数は
1万7000人以上。
この3連休も、
Go Toなどで行楽する人は増える。
一方で自ら命を絶つ人も減らない。
それが私たちの日本だ。
心が痛む。
しかし気がついてみると、
日本のプロ野球は、
日本シリーズを迎えている。
野球界の総決算。
読売ジャイアンツと、
福岡ソフトバンクホークス。
新型コロナウイルスの影響で、
ペナントレースも6月19日にスタート。
クライマックスシリーズは、
セリーグが実施せず、
パリーグは11月4日、5日に、
1位と2位の対戦があって、
日本シリーズを迎えた。
その第1戦の昨日は、
ソフトバンクが5対1で快勝。
第1戦はエースピッチャー同士の対決で、
この戦いを獲ったほうが、
断然有利になる。
第2戦もホークスが2対13で圧勝。
盛り上がりのない1年となった。
日本シリーズはこのあと、
第3戦、第4戦と続き、
4勝したチームが日本一となる。
その日本一は7年連続で、
パリーグが獲得していて、
しかもホークスが3年連続で連勝中だ。
コロナ禍といっても、
このトレンドは変わりそうにない。
例年に及ばないシリーズでも、
野球が大好きな人なら、
それを楽しみにして、
自ら命を絶つこともないかもしれない。
プロ野球はそのことに貢献している。
一方、大相撲11月場所は千秋楽。
大関貴景勝と小結照ノ富士が、
13勝2敗で並んだあと、
優勝決定戦を貴景勝が制して、
2度目の優勝。
横綱の白鵬と鶴竜、
そして大関の正代と浅乃山が休場で、
大関以上は貴景勝だけの場所となった。
まことに凡庸な11月場所だった。
しかし凡庸であっても、
相撲が好きな人は、
応援することで元気が出るし、
生きる勇気も沸く。
プロゴルフは、
男子のフェニックスオープンと、
女子のエリエール・レディース。
男子は金谷拓実と石坂友宏のプレーオフとなった。
金谷は22歳の大学4年生、石坂は大学3年生。
10月2日にプロになったばかりの金谷が、
プロ転向後3戦目で初勝利。
大学生2人に歴戦のプロフェッショナルが負けた。
女子も20歳の古江彩佳が、
通算15アンダーで優勝。
前週の伊藤園レディースに続いて、
2週連続優勝。
注目の渋野日向子は、
最終日66でラウンドして5位。
渋野も22歳で、
昨年、全英オープンを制した。
ゴルフ界は若年化している。
働き盛りの20代後半から、
30代、40代プロゴルファーは、
何をしているのかと思うほどだ。
ゴルフが好きな人が、
「何をしているのか」と、
怒るだけでも生きるエネルギーになる。
そういった意味では、
野球も相撲もゴルフも、
そして公助も共助も、
生きるという自助のエネルギーに、
貢献しなければならないし、
敏感であらねばならない。
Go Toの恩恵に浴する人たちは、
自ら命を絶つところまで、
追い込まれてはいないだろう。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。
小売りサービス業が、
顧客に提供するもの。
小売りサービス業に、
私がいつもお願いすること。
スポーツだけでも足りないし、
文化・芸術だけでも満たされない。
生活のなかの、
ほんの小さな、
あったかいひとコマが、
人の命につながっている。
その使命感はもっていたいものだ。
〈結城義晴〉