12月9日、今日は横浜。
横浜駅西口の新田間川。
横浜高島屋。
明後日の12月11日、
食品フロアがさらに拡大されて、
リニューアルオープンする。
今回は和洋酒売場の面積が約2倍に拡張される。
ワイン約1000種、日本酒約100蔵・約600種。
フードペアリングバーが新設される。
食料品フロア全体では、
4ステップを踏んで、
来年春に約1.5倍に広がる。
日本最大の百貨店食品売場に変わる。
デパートメントストアも、
食によって変わらねば、
顧客を集められない。
この改装とは関係ないが、
今日は細貝理榮さんとランチミーティング。
第一屋製パン㈱代表取締役会長。
細貝さんとはもう30年来のお付き合い。
それもあって2015年から、
第一屋製パンの社外取締役をやっている。
中身の濃い会談だった。
そのあと商人舎オフィス。
午後2時から㈱クレオの皆さんが来社。
藤野英人さん(取締役執行役員マーケティング本部本部長)
川上光さん(執行役員マーケティング本部副本部長)
関智美さん(マーケティング本部研究主任)
相川貴文さん(マーケティング戦略・開発部部長)
関さんには月刊商人舎11月号で、
原稿を執筆していただいた。
「2021年の生活行動はここが変わる!」
生活潮流と注目事象から読み解く来年のマーケティング
この原稿の中で、
2021年の生活者の価値観の変化が、
8つの潮流キーワードで表わされる。
8つのトレンドに関する詳細は、
月刊商人舎を読んでいただくのがいいが、
クレオが発刊している媒体にも、
この中身は掲載されている。
’21生活行動カレンダー
365日の生活者マーケティング
今年から私が推薦文を書いている。
私はほとんどこういったことはしないが、
メディアそのものがいいものならば、
推薦文も書く。
クレオのマーケティング本部の皆さんとは、
これからもコラボレーションが続くだろう。
よろしく。
その後、4時にはこのお二人。
学習院大学名誉教授の湯沢威先生と、
マネジメントスクール事務局長の林純子さん。
もともとは、
故田島義博先生によって創始されたのが、
学習院マネジメントスクールだ。
GMSと略す。
田島先生は学習院大学院長にして、
流通と商業の日本最高の学者だった。
湯沢先生はGMS顧問で、
私も2016年からGMS顧問となった。
その伝統のGMSが2年前から、
OMSと名称を変えて継続されてきた。
Oは学習参考書などの出版社㈱旺文社。
私は毎年、最初の「流通概論」を担当するが、
今年は最後の記念講演もすることになった。
光栄です。
この学習院マネジメントスクールには、
OB・OGの集まりがある。
「桜実会」と称するが、
実に勉強熱心な組織で、
最後の講演会は桜実会の総会・勉強会を兼ねる。
記念講演なので田島先生の本もおさらいして、
コロナ禍の最新流通論を大展開しようと思う。
よろしくお願いします。
最後に日経新聞のコラム「大機小機」
タイトルは、
「コロナ退治とデフレ退治」
コラムニストは硬派の横ヤリさん。
コロナ禍に関する分析。
「春の第1波、夏場の第2波、
抑え込んだかに見えたが
大きな第3波が押し寄せている」
「国際比較すれば、
日本のコロナ退治の成績は悪くない。
累積死者数は約2400人。
英国やフランスは約6万人、
米国は28万人。
桁が違う」
しかし、なぜ日本は少ないのか。
⑴清潔好きの国民性
⑵ハグの習慣がないこと
⑶かつて流行した風邪ウイルスの交差免疫
諸説ある。
だがはっきりしない。
専門家も「ファクターX」と呼ぶ。
コラムニスト。
「データ不足は致命的である」
同感だ。
「泥縄だったけど、結果オーライだった」
首相官邸スタッフの言葉である。
「新型コロナ対応・民間臨時調査会」の報告書。
第2波までの政府の対応を検証した調査だ。
「その”結果オーライ”が、
第3波襲来で大揺れだ」
そこでコラムニスト。
「似たような苦闘は、
政府・日銀のデフレ退治にもある」
アベノミクスは、
8年前に異次元緩和を軸に打ち出された。
そして宣言された。
「2年間で消費者物価前年比上昇率を
2%に引き上げる」
インフレターゲット論である。
裏付けは「リフレ派学者の理論」。
「巨額の国債を日銀が購入し
ベースマネーを増やせば
通貨供給量は増える。
物価は上がり、
景気は上向くという理論」
コラムニスト。
「ところが物価は一向に上がらない。
マイナス金利政策や長期金利をゼロにする
イールドカーブ・コントロールも繰り出した。
それでも上がらない」
日銀は2%目標の達成時期を、
何度も先送りしてきた。
「さてデフレの真犯人は?」
「ふに落ちる説明もなかなか聞こえてこない。
これも”ファクターX”ということか」
安倍晋三前首相は語っていた。
「400万人雇用を増やし
目標は十分達成できた」
「物価は上がらなくても、
株価は上がり雇用情勢も好転した。
だから確かに評価すべき点もある」
では物価目標の意味は何だったのか。
「論理は破綻したが
結果オーライということか」
「政府、日銀はなお
2%目標の旗を降ろす気はない」
「他方で財政規律の緩み、
金利機能の喪失、銀行経営圧迫といった
様々な副作用が生じている」
最後にコラムニスト。
「不都合な真実は誰も見たがらない」
会社でも店でも、国家や地方自治体でも、
これが一番いけない。
不都合な真実にこそ目を向けるべきだ。
社員や顧客のために、国民、住民のために。
「結果オーライの落とし穴は
コロナ退治にもデフレ退治にもある」
商売にも結果オーライは多い。
それはそれでいい。
商売の特権だ。
しかしなぜAll right!になったか、
その原因と理由は、
明らかにしておかねばならない。
〈結城義晴〉