結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年03月28日(日曜日)

寝て起て大欠して桜哉(小林一茶)の一日

家を出て、小さな坂を登る。
そこに咲く桜。
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満開だ。

桜の木の下に、
桜の花に包まれるように立つ。

散った桜散る桜散らぬ桜哉
〈正岡子規〉
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小林一茶には桜の句が実に多い。

ちる桜けふもむちやくちやくらしけり
〈文化三年〉

桜の季節は心が落ち着かない。
宗左近(そうさこん)は一茶を読み解く。
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「あわただしい季節の移り変わりのなかに、
置かれるからでしょうか。
何か出鱈目なことを仕出かさなければ、
バランスがとれません」IMG_23541
来年はなきものゝやうに桜哉

この咲っぷりが桜だ。
来年のことなど考えずに、
今年に咲き乱れる。IMG_23581
古き日を忘るゝなとや桜咲

旧い昔を忘れるなと、
桜は説教する。
桜を見るたびに説教される。

昨夜は10時間寝た。
今朝8時半に起きて、
だらだらと過ごして、
ブランチをいただき、
また寝た。

このところハードワークが続いた。
とりわけ単行本を仕上げるという、
プレッシャーがずっしりと全身を覆っていた。

それをやり遂げたら、
ちょうど春眠暁を覚えずの季節。

しかしCOVID-19感染拡大は、
第四波を予感させる。

世の中は
地獄の上の花見哉

〈文化九年〉

花見はいいけれど、
今、宴会はいけません。
地獄の上の花見となってしまう。

けふは花見まじ
未来がおそろしき
〈文政一年〉

江戸の時代にも、
仏典には「未来永劫」の言葉があった。
現代の私たちの「未来」とは異なる。
それを一茶の感性がとらえた。

仏様の救いの届かない「無」の「地獄」。
そういう未来を心の片隅に置きながら、
一茶の日々はつづく。

だから今日は、
桜を見るのをやめよう。
目が開かれて、
未来が見えてしまう。

だらだらとした私の一日。
商売に励んでいる人たちには申し訳ない。

おそれながら申上まする桜哉
〈発句鈔追加〉
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寝て起(おき)て大欠(おおあくび)して桜哉

今日だけは、
未来を見るのをやめましょう。

〈結城義晴〉

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