三月が去って、
今日から四月。
新年度の会社もあるだろうし、
新学期の学校もあるだろう。
しかし、
COVID-19の感染は止まらない。
第四波である。
大阪府・兵庫県、そして宮城県に、
「まん延防止等重点措置」が適用される。
2月に施行した改正特別措置法で、
新設された措置だが、
今回初めて適用される。
期間は4月5日から1カ月間。
大型連休後の5月5日まで。
緊急事態宣言に準じる措置だが、
飲食店の営業時間短縮が主な狙い。
午後8時までの営業を要請する。
要請に応じた店の事業規模別に、
協力金は変わる。
緊急事態宣言は、
都道府県の全域を対象とした。
重点措置は知事の判断で、
対象区域が絞られる。
1府2県が指定するのは、
大阪府が大阪市、
兵庫県が神戸市、芦屋市、西宮市、尼崎市。
宮城県が仙台市。
従わない場合は、
20万円以下の過料が科される。
今年を振り返ると、
1月7日から11都府県に緊急事態宣言発令、
関西圏は2月28日に解除、
首都圏の1都3県は3月21日に解除。
大阪府・兵庫県は解除からほぼ1カ月で、
重点措置の適用。
首都圏の1都3県も、
この傾向で見ると、
重点措置を適用されるに違いない。
アクセルとブレーキがちぐはぐ。
都民・府民・県民の意識をつかむのは、
マーケティングだと指摘した。
そしてマーケティングは勘ではない。
マーケティングリサーチが必須だ。
そのためには定量調査と定性調査が必要だ。
定量調査に関しては、
新型コロナウイルスはPCR検査である。
それを怠った政策ならば、
マーケティングの欠落である。
今日は横浜商人舎オフィスで、
鈴木國朗さんと対談。
先週土曜日に埼玉県のクリニックをした。
その時の情報整理をして、
ディスカッション。
いい話し合いだった。
感謝したい。
さて今日から、
「総額表示」が義務化される。
7年前の消費税引き上げの際に、
特別措置によって、
税抜き表示が認められた。
その特別措置が終了する。
しかし結局は、
総額と税抜き併記の企業が多い。
特にスーパーマーケットは、
ほとんどが併記で、
総額の方を小さく表記する。
その場合にも食品は軽減税率だから、
8%の消費税を乗せると、
総額では1円以下が出るケースが多い。
このとき企業ごとに3つのパターンがある。
私のところにわざわざ、
各社の調査結果を寄せてくれた人がある。
私はそれに全国の有力企業を加えて整理した。
第1のパターンは、
端数を切り捨てして整数にする。
これが「デジタル」の本来の意味だが、
イトーヨーカ堂やヨークベニマル、
ライフコーポレーション、
平和堂、ユニー、ベイシア、ベルク。
第2のパターンは端数切り上げで整数。
アークス、コープさっぽろ、
イズミヤ、オークワなど。
第3が整数表記をせず、
小数第2位まで表記する。
イオン、西友、
ヤオコー、サミット、万代、
オーケーもロピアも、
沖縄のサンエーも、
この第3のパターンだ。
すでに報告したが、
ファーストリテイリングnews|
ユニクロ&GU本体価格をそのまま税込価格に
ユニクロもGUも整数の総額表示のみ。
しかしこれまでの商品本体価格を、
そのまま消費税込みの価格にする。
従来の価格と比較すると、
約9%のプライスダウン。
例えばUTコレクションのTシャツ。
「1500円+消費税」の表示だったが、
それを3月12日から、
総額1500円としている。
すべてプライベートブランドで、
粗利益率48.6%だからできることだ。
さて顧客は、
この総額表示の各社・各店の政策を、
どう評価するか。
その顧客の反応を、
定量・定性調査で知ることも、
マーケティングの態度だ。
〈結城義晴〉