コロナは時間を早める
「キャズム」の淵の知識商人へ
結城義晴
印刷・製本されて、
商人舎オフィスに届けられました。
だから本日発売!!
著者・結城義晴
発行者・結城義晴
発行所・株式会社商人舎
装丁および本文・七海真理
編集・二宮 護
印刷・製本 三永印刷株式会社
定価1,980円(本体1,800円+税10%)
お申し込みは商人舎へ。
info@shoninsha.co.jp
TEL045-350-6651
FAX045-313-1261
正式の発刊は4月17日。
だからまずはお知らせ。
申込用紙はこちら。
全国の書店には出していません。
ただしAmazonでは購入できます。
さて4月の商人舎標語。
[Message of April]
言葉
言葉は不思議だ。
人間が人間であること、
ヒトが他の生物と異なることを、
証明しているのが言葉だ。
たとえば日本語と英語・仏語・独語。
「市場」と“Market・Marché・Markt”。
いずれにも狭義の「いちば」の意味があり、
広義の「しじょう」の意味をもつ。
反対に同じ日本語でも、
誤解や錯覚はまかり通る。
「他山の石」を自民党現役幹事長が、
社会常識とは異なる認識で使ったらしい。
もちろん私たちにもある。
だから一時の恥は許そう、許してもらおう。
ただしすぐに訂正しよう。
正しい定義を調べよう、考えよう。
シンプルだけれどさまざまな解釈のある言葉。
難しいけれどそれでしか表わせない深い意味。
英語のままだが魅力的な概念の用語。
記号だけれど何度も使うに便利なもの。
半面、疲れ果てた古い言葉。
独り善がりのひけらかし修飾語。
体系のない借りもののカタカナ羅列語。
心のこもらない常套句。
はじめに言葉ありき。
言葉は神とともにあり。
言葉はすなわち神なりき。
〈ヨハネ福音書〉
言葉で知覚し、
言葉で思索し、
言葉で伝達し、
言葉で議論する。
新人諸君、先輩諸氏。
社長も部長も店長も。
言葉に鈍感な者は退け。
言葉で考えぬ者は去れ。
評論家もコンサルタントも。
識者も学者も、編集者も。
言葉に愚鈍な者は衰えることを知れ。
考えぬ者は滅び去ることを悟れ。
〈結城義晴〉
月刊商人舎4月号特集は、
結城義晴「定義集」基礎編
そこでメッセージも、
タイトルは「言葉」とした。
さて関西の5日間。
大阪府の新規感染確認者は、
過去最多の1130人。
東京都の591人を上回って、
16日連続全国一。
私も二重マスクを徹底して、
手洗いや手の消毒、
なおかつ「三密」を避けつつ、
行動しています。
今日は朝8時に弁天町。
ロピア大阪ベイタワー店へ。
1階にダイソー、キリン堂と並んで、
ロピアの610坪のスーパーマーケット。
開店は9時だが、
その前のオペレーションを、
是非とも見ておきたかった。
持田将さんが出迎えて、
作業改革について説明してくれた。
関西営業本部青果事業部部長。
カズレーザーが同級生だとか。
私もいくつかのアドバイスをした。
朝のオペレーションは、
ほぼ全体に水準を保っている。
よく頑張っている。
そのあと、佐藤宏昭さんと話した。
㈱ロピア・ホールディングス所属、
店舗開発部関西担当。
プロパー入社で、
「やりがいがあります!」
商人舎のラスベガス研修に参加してくれた。
JR弁天町駅から、
中型トランクを引っ張って、
奈良に向かう。
40分ほどでJR奈良駅。
今日の宿泊は駅に隣接した日航ホテル。
出迎えてくれたのは、
黒田久一さん。
㈱フルックスホールディングス社長。
案内してくれたところは、
黒田さんの原点。
30数年前、この場所で
仲卸だった黒田さんは、
父上の命を受けて、
毎日毎日、天ぷらを揚げていた。
市場の人たちに天ぷらを売っていた。
黒田さんは毎年、
新入社員をここに連れてきて、
フルックスグループの原点を説明する。
この天ぷら屋で黙々と野菜を切り、
衣を付けて、油で揚げ続けた。
その経験が、青果物流通事業だけでなく、
天ぷらキットの開発につながり、
青果加工業、惣菜事業へと発展していく。
今やカット野菜、ミールキットなどでは、
日本有数の企業となった。
中央市場に隣接する業務スーパーへ。
フルックスグループの経営だ。
鉄カーゴに入れられた、
大ぶりの業務用キャベツ。
これがフルックスの加工場に届けられる。
業務スーパーのそばには、
従業員向けの寮。
海外からの技能実習生のための施設だ。
フルックスの馬司工場。
以前はここが本社機能を果たしていた。
建物を入ると、
イタリアのイータリーのような、
壁面のメッセージ。
先ほどのトラックから、
鉄カーゴで運ばれたキャベツ。
熟練のスタッフが、
あっという間にカットしていく。
現在、本社機能を置くのが池沢工場。
㈱オークワの食品工場を譲り受けた。
3階の大ホールには
フルックスの歴史のパネル。
明日はこの大ホールで
「惣菜のわかる八百屋塾」の講演会。
第77回を数える。
私は記念講演と、
パネルディスカッションに出る。
大阪だけでなく奈良でも、
コロナ感染者が増えている。
今日は94人の確認で、
大阪とは比較にならない。
「まん延防止等重点措置」も、
適用されてはいない。
それでも講演会を、
全面的にWeb方式に切り替えた。
その最終打ち合わせを兼ねて、
フルックスの工場を視察した。
黒田さんの意気込みが、
工場とそこに働く人たちに、
現れていた。
コロナは時間を早める。
この「キャズム」のときに、
進化発展のベクトルを、
上向きにしている企業には、
COVID-19パンデミックは、
上向きのスピードを提供してくれる。
〈結城義晴〉