真鍋淑郎さん。
ノーベル物理学賞受賞。
さまざまなメディアで取り上げられる。
そのなかで日経新聞の社会面の記事。
「異なった環境必要」
真鍋さんが米国の研究機関で
研究に取り組んでいたころ。
気候変動モデルをつくる過程で、
知的好奇心から、
二酸化炭素などの数値の変化が
気温にどう影響するかを調べた。
「僕の温暖化研究のスタートになった。
道草をしなかったら
僕の人生はかなり変わっていた」
好奇心と人生の道草。
アメリカでの研究生活は、
「とにかく研究三昧、まるで天国でした」
日本の研究者に対して。
「今の人たちにも
外国に出て行ってほしい」
「アメリカは世界中から
バックグラウンドが違う人が集まり、
刺激し合い、ディスカッションして
次の進歩が生まれる」
科学者だけではない。
小売業やサービス業、
チェーンストアにも、
アメリカは「進歩」をもたらしてくれる。
「研究で一番大切なのは多様性だ」
その上で、
「異なった環境を
自分に与えるということは、
若者や学生に限らず、
中高年や先生方にも必要です」
多様性と異なった環境。
中高年にも、先生方にも、
それが必要だ。
素晴らしい。
今日は夕方5時45分から、
イオンのオンライン記者会見。
2021年度第2四半期決算説明会。
横浜の商人舎オフィスで、
パソコンから視聴する。
イオン㈱社長の吉田昭夫さん。
イオンの現在と未来を、
一気呵成に語った。
まだじっくり話をしたことがない。
一度、その機会をつくってほしいところだ。
言いたいこともあるし。
それから財経担当の宮崎剛さん。
商人舎流通スーパーニュース。
イオンnews|
第2Q営業収益4兆3449億円の過去最高で黒字転換
上半期の営業収益は、
4兆3449億円。
前期比1.7%増。
過去最高を更新。
ショッピングセンターなどは、
営業短縮を要請された。
だからよく、頑張った。
イオン銀行が収益を支えた。
営業利益は351億円で、
303.4%の増加である。
社会不安が増大するとき、
庶民のための金融機関は、
「あすへの希望」を支える。
イオン銀行はいい仕事をした。
それからもちろん、
全国のスーパーマーケット、
全国のドラッグストアも、
社会のインフラ機能を果たして、
大いに収益貢献した。
総合スーパー事業も、
163億円の営業損失ながら、
劇的な収益改善を果たした。
ショッピングセンターは、
営業利益198億円で52.9%増。
その結果、
営業利益は778億円、129.4%増。
経常利益は779億円、178.6%増。
それぞれ438億円、499億円の増加。
四半期純利益は45億円。
621億円の増加で、
赤字を脱した。
新型コロナウイルス感染は、
いまのところ沈静化しつつある。
このあと第六波が到来するか、
新型の変異株が登場するか。
予断は許さないが、
ワクチン接種がさらに進み、
経口治療薬など開発されて、
流行性のインフルエンザのようになれば、
社会も落ち着き、
イオンの業績も安定するだろう。
吉田さんの発言の内容や意味は、
11月の月刊商人舎でたっぷりと分析しよう。
楽しみにしてください。
さて、商人舎流通スーパーニュース。
イーアスnews|
ザ・モール春日井Part1跡にイーアス春日井10/22開業
この記事には、
【結城義晴の述懐】を書いた。
イーアス春日井の前身はザ・モール春日井、
その前身は「春日井西武」。
オープンは昭和52年の1977年。
この1977年は私が社会人になった年だ。
㈱商業界に入社し、
「販売革新」編集部に配属された。
その途端、「春日井西武」がオープンした。
当時、最大の未来型ショッピングセンターで、
西友の総力を挙げて開発された。
その牽引車は上野光平先生だった。
販売革新誌は、
当時の緒方知行編集長のもと、
全力特集を組んだ。
その後、「西友の幹部で
春日井に勤務したことのない者はいない」
というほど、
このショッピングセンターは
大きな存在感を示した。
つまり、このショッピングセンターは、
人を育てる機能を果たしたのだ。
しかしその未来型ショッピングセンターの
「未来」は、永遠の繁盛を
約束されてはいなかった。
1992年に増床してザ・モールに変わり、
さらに2018年には大和ハウス工業に売却され、
このたびイーアス春日井となった。
イーアスは「いい明日」の意味なのだろうが、
こんどこそこのショッピングセンターが
幸せなものになってほしい。
逆に店舗も商業集積も、
こうして変転していく宿命にあることは
これまた確かである。
「述懐」という言葉を
しみじみと感じさせてくれる、
イーアス春日井のオープンだ。
〈結城義晴〉