フードストアソリューションズフェア2021。
略してFSSF。
西日本屈指の食品展示会。
それも地方創生を掲げる。
インテックス大阪で開催。
2025年大阪万国博覧会に照準を当てて、
大きな飛躍を期する。
私はそれを全面的に応援する。
大阪や関西、そして西日本が躍動すれば、
「東京一極集中の観あり」の日本社会の、
底上げが可能となる。
アメリカ合衆国はもともと、
東海岸から始まった。
ボストンやニューヨーク。
それがウェストコーストの繁栄によって、
世界のリーダー国家となった。
ロサンゼルスやサンフランシスコ。
国家も産業も企業も、
一極ではいけない。
日本では関西がその役割を果たすと思う。
今年のFSSFはコロナ禍2年目で、
3度の延期を余儀なくされた。
それでも主催者が粘りに粘って、
12月2日・3日の開催にこぎつけた。
朝9時15分ごろから、
開会のセレモニー。
お陰様で快晴。
インテックス大阪名物のドーム型屋根。
主催者、来賓、そして、
副主催の企業トップのみなさんが並ぶ。
副主催は西日本のスーパーマーケット、
総合スーパー、生協、合わせて18社。
最初に主催者を代表して、
今野正義日本食糧新聞社CEO兼会長。
ユーモアを交えた挨拶だった。
最後は千野和利さんの開会宣言。
千野さんはもちろん元阪急オアシス会長。
現在は離島振興地方創生協会理事長。
力強いスピーチと開会宣言だった。
それから揃って記念写真。
いよいよ始まった。
ざっと会場を巡ってから、
控室で懇談。
私の隣から千野さん、吉野芳夫さん、
今野さんと杉田尚さん。
吉野さんは元日本アクセス会長、
杉田さんは日本食糧新聞社社長。
それから、
セミナーセクションに移動して、
講師控室で懇談。
冒頭の基調講演は、
千野和利さん。
離島振興地方創生協会理事長。
テーマは、
「地方創生の意義と食品産業の未来」
千野さんは一般社団法人を発足させてから、
100回以上も離島を訪れている。
その情熱をぶつけるような講演だった。
ありがとうございました。
次の講座は記念対談。
㈱万代社長の阿部秀行さんと、
結城義晴。
テーマは、
「ポスト・コロナのフードストア経営戦略」
18社の副主催企業のトップに、
毎年、多数、登壇していくことにした。
それが一番、食品産業の人々が、
聞きたいことだし、学びたいことだ。
トップバッターの阿部さんは、
万代のDNAの話から始めてくれた。
「失敗しても商売は面白い」
これが阿部さんの口癖。
若い人たちが、
そう考え、そう行動してくれることが、
小売業にとって一番必要なのだ。
コロナ禍で万代はどう考え、どう動いたか。
何を変え、何を変えなかったか。
さらにポストコロナ時代の、
商品政策、店舗政策、人材対策など、
どんどん語ってくれた。
私が話を受けて解説し、
次の話に展開させる。
阿部さんがこういった講演をするのは、
初めてのことだ。
それでもいつも通り滔々と語ってくれて、
会場の参加者は実にいい勉強になった。
ありがとうございました。
阿部さんと写真。
副主催企業の勉強熱心なトップが会場を巡る。
㈱丸久社長の田中康夫さん。
㈱リテイルパートナーズ社長でもある。
それから㈱キョーエイ社長の埴渕恒平さん。
5月20日の株主総会で社長に就任。
しかし11月10日に、
前会長の埴渕一夫さんが逝去。
65歳での早世だった。
キョーエイの未来は、
恒平さんの双肩にかかっている。
それから川崎博道さんは、
㈱サンシャインチェーン本部会長。
74歳だがまだまだ声に張りがあって、
お元気そのもの。
TERAOKAブースでは、
㈱寺岡精工社長の山本宏輔さん。
いつもながら先進的な展示だった。
垣添直也さん。
マリン・エコラベル・ジャパン協議会会長。
2016年に就任して、現在、
その活動に邁進中。
日本は海洋国家であり、漁業国家だ。
だから独自の先進的なマリン・エコラベルが必要だ。
垣添さんはそれを訴える。
いま、サンリオとコラボしている。
会場を歩いていたら、
㈱プログレス・デザインのみなさんと遭遇。
代表の西川隆さんと、
営業本部長の柳本浩三郎さん。
私の左は福田真由美さん。
このFSSFは商品と店づくりの革新を、
バックボーンのテーマにしている。
プログレスデザインの力も借りることになる。
三番目の講座は、
㈱とくし丸ファウンダーの住友達也さん。
テーマは、
「移動スーパーの可能性と未来」
コロナ禍は移動スーパーの普及も早めた。
イトーヨーカ堂はもう、
とくし丸が80台を超えた。
大手チェーンもローカルチェーンも、
とくし丸による社会貢献に乗り出す。
住友さんは意気軒高。
その住友さんと写真。
同じ出版業出身の同志だ。
最後の講座は、
「DXとビッグデータ活用講座」
今年のフェアだから、
このテーマは欠かせない。
講演者は越尾由紀㈱True Data執行役。
ビッグデータマーケティング教育推進協会。
ビッグデータマーケターとして第一人者。
ITやAIの壁の話も盛り込んで、
DXへの取り組み方を、
丁寧に講義してくれた。
全講座が終わって、ほっと一安心。
最後に会場を回る。
ヨーロッパでは何度も、
アヌーガやシアルを訪れた。
シアルでは長らく、
ヒット商品コンクールの日本代表を務めた。
アメリカではFMIに学んだ。
しかしFMIは残念ながら、
ナショナルブランドの展示会になっていった。
そしてフェア機能を弱体化させた。
アヌーガとシアルは、
地方産品の食品メッセとして、
今なお、隆々としている。
FSSFもそういった、
世界的な食品メッセになれる。
規模はまだまだだが、
そのコンセプトは、
問題解決であり、地方創生である。
それがいい。
今日のFSSFご来場、
セミナーのご聴講、
心から感謝します。
ありがとうございました。
まだつづきます。
〈結城義晴〉