月刊商人舎3月号、
本日発刊しました。
[特集]販促X
コロナはPromotionをMarketingに変える!
私の45年の編集者人生で、
最も短い特集タイトル。
そしてMessage of March。
常住坐臥、世のため、人のため。
色使いでお気づきいただけるだろうか。
青と黄。
およばずながら、
ウクライナ支援の意思を表した。
[Cover Message]
COVID-19パンデミックのキャズム(断絶)を経て、日本の小売業の販促は明らかに変わった。チラシ広告とポイント付与による低価格合戦は、決定的な変容を迫られた。定番商品が売れ、エブリデーロープライス戦略を採用する企業が増えた。さらに販促の世界にDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が押し寄せた。このトレンドはポストコロナ時代にも「不可逆性」の原理をもって、さらに変化しつつ継続される。それは従来の「商略策」がマーケティングに昇華することであり、商売の本質に回帰することである。ロシアによるウクライナ侵攻中の今、それとは全く関係ないものの、「販促X」の正体を追求しよう。
そして、Contents。目次。
特集のまえがきとあとがきは、
結城義晴の販促進化論(前編と後編)
この中で私は書いている。
「”X”は未知のものである。
同時に”X”は
トランスフォーメーションの
”大変革”を意味する」
その販促Xを究明するために、
まず[徹底討論会]
販促からマーケティングへ
チラシは不要か?
デジタル販促の肝は?
販促支援会社の専門家の座談会で、
徹底的に議論した。
それから二人の巨匠。
鈴木哲男さんは、
コロナ後のプロモーション進化を読む
島田陽介先生は、
最善の「販促」は「販促策」を捨てることである。
「販促X」の正体――
それがわかります。
ただし、読んでから、
よく考えてください。
さらに特別企画は、
カスミ「ブランデ」登場!!!
「BLANDE」開発物語
語る人は塚田英明㈱カスミ常務取締役。
この独白は、とてもいい。
読む価値があります。
それから、
2号店研究学園店と、
1号店つくば並木店。
Photo Reportで堪能してください。
ぜひ、この店を訪れて、
2階のカフェから見下ろしてみてください。
お薦めです。
さて、明日は3月11日。
あの東日本大震災から11年。
自然の巨大な力によって、
破壊された港、街、店。
まだまだ復興は終わってはいない。
振興はこれからだ。
そして今、ウクライナ危機。
今度は人間の愚かな力で、
破壊されていく街、建物、病院、学校。
人間の手によって、
人間の命が奪われていく。
あってはならないことだ。
言葉がない。
ディートリヒ・ボンヘッファー。
『獄中書簡集』より。
「愚かさは悪よりもはるかに危険な
善の敵である」
「悪に対しては抗議することができる。
それを暴露し、万一の場合には、
これを力ずくで妨害することもできる」
今、ロシアに対しては、
抗議をしても蛙の面に小便。
暴露はネットによってリアルタイムで行われる。
しかし力ずくの妨害は封じられている。
核戦争という脅しによって。
ボンヘッファーは、
ドイツのルター派の牧師であり、神学者。
ナチスに対して抵抗運動を展開し、
その後、1945年4月9日、
フロッセンビュルク強制収容所において、
処刑された。
39歳だった。
そのボンヘッファー。
「悪は、少なくとも人間の中に、
不快さを残していくことによって、
いつも自己解体の萌芽を潜ませている」
これによれば、
プーチンは人間に不快さを残し、
自己解体していく「悪」ということにもなる。
さらにボンヘッファー。
「愚かさに対してはどうしようもない」
残念ながら同感だ。
愚かさこそ、善の敵である。
〈結城義晴〉