3月11日。
あの東日本大震災から10年と1年。
亡くなられたみなさんのご冥福を祈りたい。
陸前高田の奇跡の一本松。
動物と植物。
植物は強い。
争いや闘いもしない。
地球環境に対しても、
植物は害を為さない。
人間は植物を見習って、
そのうえで人間らしく生きていく。
今、そんな考え方も必要なのだろう。
そのことを震災は教えてくれている。
なのに私たちは、
何をしているのだろう。
静岡大学の稲垣栄洋(ひでひろ)教授。
「生命の歴史をみると、
生き残ったのは
強者ではなく、
変化に適応できる
弱者のほうでした」
「変化に適応できる弱者」
ウクライナの民にも、
これは大切な考え方だ。
ヒトは弱さゆえに集団性を強め、
その過程で仲間が何を考えているのかを
「想像する」という力を得た。
稲垣教授は考える。
「想像は一人ひとりが異なります。
その多様性が、
生き残りのカギとなったのでは」
「逆に言えば強い者は
その強さのために変化を望まず、
多様化しにくい」
ウラジーミル・プーチンは、
この多様化を望んでいない。
習近平も同じだろう。
生き物の原理から見ると、
絶対に長くは続かない。
それでも春はやってくる。
商人舎のそばを流れる新田間川。
さくらが芽吹いている。
今日は東横線の日吉。
慶應義塾大学日吉校の銀杏並木。
春休みだから学生は少ない。
その協生館。
横浜市のワクチン集団接種会場。
1回目は6月6日、
2回目は7月8日。
3回目の接種。
モデルナ。
日本は平和です。
さて商人舎流通スーパーニュース。
西友news|
楽天とのOMO協業強化/「楽天西友アプリ」リリース
昨日、その記者会見が開かれた。
私はZOOMで視聴した。
冒頭に三木谷浩史さん。
楽天グループ㈱代表取締役会長兼社長。
テーマはデジタルゼーション。
「ニューノーマル社会で歴史が早回しに」
これは「コロナは時間を早める」と同意。
そしてスーパーマーケットは、
OMO時代に突入。
「OMO」は、
Online merges with Offline。
オンラインがオフラインと融合する。
その反対の概念は「OVO」。
Online versus Offline。
オンラインとオフラインが対立する。
そのあとで、
大久保恒夫㈱西友社長。
西友は楽天グループとコラボして、
日本一のネットスーパー、
日本一の食品スーパーマーケットになる。
それを宣言。
「みなさまのお墨付き」は、
6月まで価格凍結すると発言。
最後に三木谷&大久保の写真撮影。
その後、両者の役員が並んで、
質疑応答。
三木谷さんもここには、
顔を揃えてほしかったな。
何か、「三木谷別格」の印象があって、
私には違和感があった。
大久保さんはいつものように、
わかりやすく、丁寧に話してくれた。
しかしこの記者会見、
月刊商人舎2月号が、
後押ししたような形になった。
特集「ネットスーパー・エイジ」
2020年段階で、
世界の物販系のEC化率は17.9%。
それに対して日本は8.1%。
とくに食品・飲料・酒類は3.3%。
この2020年で食品・飲料・酒は、
21.13%の伸びを示した。
伸びシロは多い。
しかしそれでもまだ3.31%。
2月号の特集で私は書いた。
日本ネットスーパーの「明日はどっちだ」
アメリカでは小売業に占める
オンライン販売の比率は2割に迫る。
米調査会社イーマーケター。
2025年までにはEC売上高が、
1兆6480億ドル(165兆円)に達し、
EC比率は23.6%まで拡大する。
日本では、
岩崎高治ライフコーポレーション社長が、
声高に宣言する。
「ネットの売上高1000億円」
ちなみにライフの目標は、
総売上高1兆円のうちの1000億円、
つまり10%である。
結論。
「アメリカのように2割を超えようが、
日本のように10%を目指そうが、
8割から90%はリアルが占める。
だからこそリアルスーパーマーケットの
商品力と販売力には
さらに磨きがかけられねばいけない」
2月号の主張は、
楽天&西友の記者会見の主張と、
シンクロしていた。
だからといって、
楽天グループが勝者となるかどうかは、
まだわからない。
最近はちょっと過剰な特集を組み過ぎたか。
最新の3月号は、
特集・販促X
表紙は青と黄。
Message of Marchは、
ウクライナの民よ、
変化に適応する弱者であれ。
〈結城義晴〉