Everybody! Good Monday!
[2022vol⑪]
2022年第11週。
3月第3週。
関東地方もめっきり春めいてきた。
今日は5月の陽気だとか。
それでも、
一月、往ぬる。
二月、逃げる。
三月、去る。
この3月ももう半分が過ぎて、
今日は14日のホワイトデー。
スイーツ・クッキー・チョコレート・ケーキ、
などなど、売れたのでしょうか。
今日は横浜商人舎オフィス。
裏の遊歩道の桜も、
芽が出てきた。
夕方、自由が丘。
いつもの花屋。
モンソーフルール。
春らしい色とりどりの花。
夕闇が迫って来て、
パリの街のようだ。
一組の恋人たちがベンチに座っている。
夜になって、
ライトアップされて、
花が輝きだした。
日本は平和です。
ロシアによるウクライナ侵攻は、
2月24日から始まった。
それから20日が過ぎた。
時間の軸はさらに早まった感じです。
「ベトナム戦争ではテレビでお茶の間に、
湾岸戦争でリアルタイムで、
衛星放送とケーブルテレビ、
イラク戦争でネット、
ウクライナ戦争でSNSと、
戦争と社会を結ぶメディアも
時代とともに変わっている」
と、鈴木一人東京大学公共政策大学院教授。
現在は、
地上波テレビでも衛星放送でも、
インターネットでもSNSでも、
多様なチャネルで、
戦争というものの実態を、
見せられてしまう。
便利なようで、
実は恐ろしいことです。
何も知らされないロシア国民と比べれば、
その認識は天と地ほどの差が出る。
ただし、如何にリアルな映像であっても、
映像は映像だ。
現場の空気、現地の音や臭い、
それらは現場に行かねばわからない。
だから流通業に関して、
私は必ず現場に行く。
ネットスーパーと、
リアル店舗との差は、
ここにある。
いま、大越健介キャスターが、
ポーランドに飛んでいる。
NHK「ニュースウオッチ9」で、
メインキャスターを務め、
昨年6月に60歳定年を迎えて、
テレビ朝日にスカウトされた。
そして10月4日から、
「報道ステーション」へ。
しかし初回視聴率は11.6%と低調。
徐々に視聴率を上げ、
ロシアによるウクライナ戦争の20日間で、
挽回し始めていた。
そんななかで現地へ飛んだ。
現場の事実を伝える。
現場の本当のことを伝える。
どんな番組ができるか。
それはわからない。
東大野球部のエースとして、
東京六大学新人戦で準優勝を果たした。
NHKでは政治記者として活躍し、
ワシントン駐在もした。
経験と実績を積んだジャーナリストだ。
けれども大越健介自身、
ウクライナの隣国の緊張感、切迫感を、
新人記者のように体感できるはずだ。
私も行きたいくらいだ。
どんなことでも、
現場が第一である。
現場にしかわからないことがある。
朝日新聞「折々のことば」
今年1月26日の第2274回。
ほんとうのこと
というものは、
ほんとうすぎるから、
私はきらいだ。
(坂口安吾「恋愛論」より)
「人は死んでしまえばそれまでだとか、
恋愛は一時の幻影で必ず醒(さ)めるとか、
そんな”あたりまえすぎる”ことを
言って何になるのか」
私は大学時代に、
安吾を読み漁った。
そして無頼派を気取った。
なりきれなかったけれど
しかし、よくわかる。
「死も恋愛も、
各人がそれぞれにあがき、
振り回されつつ
向きあうほかないもので、
そこに正解はない」
「”ほんとう”らしき物言いは、
人生の厳しい”格闘”に怯(おび)え、
無難にやりすごすための口実でしかない」
恋愛にかぎらない。
戦争もマルチチャネルで見ることができる。
隣国だろうが現地へ飛んで、
その空気を知ることもできる。
しかし、そこで知るのは、
ほんとうのことは、
ほんとうすぎることだ。
眼をそむけたくなろうが、
きらいだろうが、
見なければならない。
やんちゃな安吾では、
いられない。
そこに何かがあるし、
何かが生まれる。
だからバイヤーは、
産地や製造現場を訪れねばならない。
店長は、
リアルの売場をより良く、
充実させねばならない。
さて、商人舎流通スーパーニュース。
西友news|
「みなさまのお墨付き」全1254品目を6月末まで価格据え置き
3月11日の記者会見で、
大久保恒夫社長が価格凍結を宣言した。
「がんばるプライス」
食品の値上げが相次ぐなか、
自社商品の価格を据え置く宣言。
イオンはいまのところ3月末日まで、
トップバリュの「価格凍結」を実施している。
大久保恒夫、
絶妙の舞台での、
実にうまいタイミングでの宣言だった。
2023年には、
みなさまのお墨付きの構成比を、
グロサリーの25%に高めていくという。
成城石井時代の「イチニッパ」作戦と同じだ。
4月に向かって、
新しいことを芽吹かせる。
そんな時期である。
ではみなさん、今週も、
現場第一で、
Good Monday!
〈結城義晴〉