3月20日の中日新聞と東京新聞。
巻頭コラムは中日春秋と筆洗。
同じ文章が載る。
英語のことわざを紹介。
“March many weathers”
意訳すれば、
「三月にはたくさんの季節がある」
「五月のような
暖かい日があったかと思えば、
次の日は風が吹き、
真冬並みに冷え込む。
ひどい雨の日もあった」
毎年よ彼岸の入りに寒いのは
〈正岡子規〉
句の前書きに、
「母上の詞自ら句になりて」とある。
コラム。
「子規がいつまでも寒いとでもこぼしたか。
それにやんわりと返した子規の母親の言葉が
そのまま句になっている」
子規は前書きを多用する。
最も有名な一句。
病床
いくたびも雪の深さを尋ねけり
この句も「病床」が利いている。
コラム。
「三月はライオンのように来て、
子ヒツジのように行く」
これも英語のことわざ。
ウクライナ戦争も子ヒツジのように、
終わってほしいものだ。
今日は埼玉県の川越へ。
私の住む横浜・東横線からは、
一本の電車でつながっている。
暖かい日差しの差す座席で、
1時間10分ほど揺れていると、
妙蓮寺から川越に着いている。
㈱ヤオコーの本社。
コートもいらない陽気だ。
ヤオコーは本社を、
「サポートセンター」と名づけた。
店舗は個店経営で、
本部はその個店をサポートする機能。
2018年11月完成。
ヤオコーnews|
川越市に500店1兆円体制の「新サポートセンター」完成
1階ロビーには、
ヤオコーの歴史が展示してある。
2021年の最新の部分には、
株式会社フーコット設立、
ヤオコー子ども支援財団設立、
株式会社せんどうと資本業務提携、
「熊谷デリカ・生鮮センター」
「エコセンター」開設、
自社工場製造商品ブランド
「eat! YAOKO」誕生、
和光丸山台店オープン。
ヤオコーnews|
ファミリー向け旗艦店「ヤオコー和光丸山台店」10/14新設
この店はヤオコーの年表に載るくらい、
重要な位置づけなのだ。
ヤオコーサポートセンターのロビーは、
小さな美術館となっている。
ヤオコー川越美術館は、
三栖右嗣記念館でもある。
もう開館10周年を迎えた。
その作品がロビーに展示されている。
現在のメイン作品は、これ。
「麓郷早春」油彩500号、1982年。
ウクライナを連想させる。
3階の役員室・応接室のフロアの、
一番奥に飾られていたのが、
この油彩。
そしていつもの応接室には、
120号の「富良野風景」1982年。
この絵画もウクライナを思わせる。
素晴らしい。
今日は会長のインタビュー。
川野幸夫さん。
1年に1回はじっくりとお話を伺う。
日本スーパーマーケット協会会長として、
㈱ヤオコー会長として。
そして企業経営者として、
尊敬する先輩として。
どんなことにも、
丁寧にお答えくださる。
ポストコロナ時代の小売業。
スーパーマーケット産業のこと、
チェーンストアのあり方、
カットスロートコンペティションや、
eコマースとネットスーパー、
生活の充実と充足という現象。
さらにエイビイやフーコットの経営、
既存店改装と新店開発、
M&Aとハッピーリタイアの話。
キャッシュレス手数料と人手不足、
そしてサステナビリティ。
話題は多岐に及んだ。
最後には最近の業界動向など、
私が自分の解釈を披歴することになる。
それもまた、良し。
このロングインタビューは、
月刊商人舎4月号を飾る。
最後に富良野風景の前でツーショット。
川越に来て、
川野幸夫さんと話をするたびに、
心が温まる。
不思議なことだ。
ありがたいことだ。
〈結城義晴〉