母の日。
もう私には母がいないけれど、
母の日は特別なものだ。
まだ母がいる人は、
できる限りの奉仕をすべし。
もう母がいない人は、
ひたすら感謝をすべし。
母が亡くなった人も、
母とともに暮らした日々を、
これ以上ない喜びとすべし。
振り返ってブログを見ると、
母の日にはいつも、
東京・自由が丘に行く。
花屋はモンソーフルール。
すぐに日が暮れる。
店内も母の日一色。
そしてカーネーションの全国配送。
気分のいい夜の自撮り。
中日新聞の巻頭コラム「中日春秋」
東京新聞は「筆洗」
どちらにも掲載された。
ジュリア・ウォード・ハウ。
19世紀の米国詩人、社会活動家。
アメリカの愛国歌「リパブリック賛歌」は、
ハウの作詞である。
Glory! Glory! Hallelujah!
Glory! Glory! Hallelujah!
Glory! Glory! Hallelujah!
His truth is marching on.
最後のフレーズの意味は、
「主の真実は進み続ける」
メロディは「ごんべさんの赤ちゃん」の原曲。
「ヨドバシカメラの歌」としても知られる。
ハウは1870年、
世界の女性に向けて呼びかけた。
「心ある女性たちよ、立ち上がれ」
自分の息子や夫が、
戦場に駆り出されることに反対の声を上げた。
南北戦争は1861年から1865年に起こった。
米国の内戦だ。
その悲惨な記憶が生々しく残っていた。
「武器を捨てよ、武器を捨てよ」
そう訴えた。
ハウは6月2日を、
「平和を求める母の日」と考えた。
現在は「母の日宣言」と呼ばれる。
ロシアによるウクライナ侵攻が続いている。
ウクライナの母の日は、
今日の5月第2日曜日。
だから「武器を捨てよ」と、
呼びかけよう。
残念ながらロシアの母の日は、
11月最終日曜日。
ボリス・エリツィンの大統領令によって、
1998年に法令化された。
国際社会はロシアを今、
止められないでいる。
コラム。
「無力な世界は、
いくさが大嫌いな”かあちゃん”から
こっぴどく叱られた方がよい」
母の日には、
自分の母を思い浮かべて、
戦いをやめよう。
仲間の母を思って、
攻撃をやめよう。
敵の母を考えて、
武器を捨てよう。
世界中で。
〈結城義晴〉